遊戯王カードWiki - 《伝説の預言者マーリン》

《伝説(でんせつ)の預言者(よげんしゃ)マーリン/Merlin》 †

効果モンスター
星３/闇属性/魔法使い族/攻1400/守 500
「伝説の預言者マーリン」の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードをリリースして発動できる。
デッキから「聖騎士」モンスター１体を特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分は「聖騎士」モンスターしか特殊召喚できない。
(2)：墓地のこのカードを除外して発動できる。
「聖騎士」Ｓモンスター１体をＳ召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(3)：墓地のこのカードを除外して発動できる。
「聖騎士」Ｘモンスター１体をＸ召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

　デュエルフィールドEX　EPIC OF NOBLE KNIGHTS -導きの聖剣-で登場した闇属性・魔法使い族の下級モンスター。
　自身をリリースして聖騎士をリクルートする起動効果、墓地の自身を除外して聖騎士をシンクロ召喚あるいはエクシーズ召喚する誘発即時効果を持つ。

　(1)の効果は自身のリリースによる聖騎士のリクルートで、レベル・属性に関係なく全ての聖騎士を特殊召喚できる。
　【聖騎士】は展開に特定の聖騎士が必要となる場面が多く、聖騎士自体をサーチできるカードが少ない現状では、非常に有用な効果である。
　筆頭はやはり《聖騎士モルドレッド》であり、《神聖騎士王アルトリウス》のエクシーズ召喚を序盤からより安定させることができる。
　他には、除去効果を持つ《聖騎士トリスタン》、サルベージ効果を持つ《聖騎士パーシヴァル》も選択肢に挙がる。
　もちろん、これらは全員聖剣を必要とするため、当然このカードも聖剣と併せて初めて機能する事も留意したい。
　また、この効果を発動するターンは聖騎士以外を特殊召喚できなくなるため、《神聖騎士王アルトリウス》で充分とは言え展開の幅を狭める事にも気を付けたい。

　(2)・(3)の効果は、このカードを墓地から除外することでフリーチェーンで聖騎士のシンクロ召喚・エクシーズ召喚が行える効果。
　しかし、聖騎士のシンクロモンスター・エクシーズモンスターは、基本的に自分のターンに出して活用するものばかり。
　固有の効果が目的で素材にしないままターンを移した場面での展開補助、バトルフェイズ中の追撃に使うのが主体となる。
　対象をとる効果を回避するために使用することもできるが、聖騎士シンクロモンスター及びエクシーズモンスターは全てが正規の特殊召喚をした時の任意効果を発動してこそ真価を発揮するモンスターなので、できる限り回避での使用は避けるべきだろう。
　また、墓地へ送られたターン内での使用は制限されていないため、リクルート効果等で墓地へ送った直後から使えるのは利点。
　だが、相手にもこちらが自由なタイミングでシンクロ召喚・エクシーズ召喚が行えることが筒抜けであり、それを踏まえて対応されるのが常なのは惜しい。

　総じて、(2)・(3)の効果は使いどころにやや乏しく、狙って使うのは難しい。
　それでもあって損のない効果ではあるので、(1)の効果で墓地に行った後も活用できるおまけ効果として留めておきたい。
　あくまで(1)のリクルート効果がこのカードの真骨頂であり、(2)・(3)の効果をあえて無視してしまっても構わないだろう。

(2)・(3)の効果はテキストには明記されていないが、シンクロ召喚やエクシーズ召喚を行うのでシンクロ素材やエクシーズ素材は当然必要となる。
エクストラデッキから「聖騎士」シンクロモンスターやエクシーズモンスターを無条件で特殊召喚できる効果ではない。
他のカードの書式では「○召喚扱いで特殊召喚する」と記されているため、これで覚えると良い。

聖騎士関連の効果を持つことを踏まえると、モチーフはアーサー王伝説に登場する魔法使い「マーリン」だろう。
アーサー王伝説にまつわる人物の中でも屈指のトリックスターとされ、様々な主要人物に干渉し物語を動かした人物である。
OCGの効果でも、全ての聖騎士の助力となり、アルトリウス・ランスロットのどちらを王にするにも手助けする、つかみどころのない役回りである。

マーリンは自らの結末を知りつつも、ある女性への恋に狂う事となる。
そして、その彼女に自らの魔法を教えるのだが、その魔法でマーリンは幽閉されてしまい、騙される形で最後を迎えるのだった。
OCGにおいても、マーリンの(2)の効果は彼女をサポートするものだが、(1)の効果を使うと彼女の復活効果を阻害してしまう辺り、原作ともども相性は微妙なところである。

物語によっては精霊のような存在として描かれる事もあり、そのように描かれる物語では、カムランの戦いで瀕死となったアーサー王をアヴァロンに運ぶ役割を担う。

また、これも物語によるが、アーサーの生誕に立ち会ったり、聖剣の用意を行ったり等、上にも書かれているように重要な立ち位置にある事が多い。
そして、いくつも描かれている円卓の騎士の物語の中でも、この人物は様々な描かれ方をするため、どのようなキャラクターであるかというのを一概にいう事ができないのも特徴である。
逆にそれが、この人物の神秘性をより演出しているとも言える。