【やりくりターボ】

デッキの概要

 《ゴブリンのやりくり上手》《非常食》によるターボギミックにより、圧倒的なハンド・アドバンテージを得るコンボデッキ

《ゴブリンのやりくり上手/Good Goblin Housekeeping》
通常罠
自分の墓地に存在する「ゴブリンのやりくり上手」の枚数+1枚を
デッキからドローし、手札からカードを1枚選択してデッキの一番下に戻す。
《非常食/Emergency Provisions》
速攻魔法
(1):このカード以外の自分フィールドの
魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。
自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。
《悪夢の蜃気楼/Mirage of Nightmare》
永続魔法(禁止カード)
相手のスタンバイフェイズ時に1度、
自分の手札が4枚になるまでデッキからカードをドローする。
この効果でドローした場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に1度、
ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる。

ギミックについて

 上記のように相性の良いカードが規制を受けたため、最も多く用いられていた《ゴブリンのやりくり上手》《非常食》の組み合わせを、そのまま組み込む事はできなくなった。
 これは《非常食》自体が単体ではディスアドバンテージをカバーできない完全なコンボ専用カードだからである。
 最低でも《ゴブリンのやりくり上手》2枚と《非常食》を揃えなければ損失のほうが大きいため、普通のデッキに組み込もうとしても「手札交換を目的とするためのコンボパーツを揃えなければならない」という本末転倒な事態が発生する。

 よって、下記の条件のうちいくつかを満たせるものでなければ、現在のこのギミックを搭載する価値は低い。

デッキに戻す事に意味のあるカードを採用している
 アドバンテージの損失以上に、《ゴブリンのやりくり上手》戻す効果を重要視するものに関しては、単純に組み込むよりも損失は抑えやすい。

《ゴブリンのやりくり上手》墓地へ送るギミックを採用している
 1枚目の《ゴブリンのやりくり上手》は必ずディスアドバンテージとなるが、2枚目・3枚目に関しては単体でも不利益は生じない。
 当然ながら、複数の《ゴブリンのやりくり上手》《非常食》で一気に墓地へ送るコンボは成立しにくくなるが、元よりこれは「揃えば運がいい」レベルのものであり、これだけを狙うならば《無謀な欲張り》を揃えるほうが無難である。

《ゴブリンのやりくり上手》チェーンして墓地へ送るカードを採用している
 完全なコンボパーツとして見た場合の負担が大きい訳であって、他の用途に用いる事ができるのであれば、安定性をあまり犠牲にすることがない。
 複数種の墓地へ送る手段と併用できるのならば、手札の質は高めやすい。

デッキ構築に際して

 カードプールの増加に伴い、上述の通り相性の良いカードそのものも増えている。
 しかしながら、いずれもどのようなデッキでも無理なく組み込めるものではなく、利用できるタイミングもある程度限定されている。
 サーチカードの増加や、デュエルそのものの高速化も重なり、現在のこのギミックはターボというにはあまりにも遅い。
 実際に採用する場合でも、早期での有効な手札交換はほぼ成立しないと考え、中期〜長期戦に耐えうるデッキにおいて、手札の質を少しずつ向上させるための手段と割り切ったほうが良い。
 性質上、どのカードをいつ引いても腐らせないよう、《ゴブリンのやりくり上手》のみとの相性ではなく、併用するカード間同士でのシナジーも考慮する必要がある。
 以下、その一例を示す。

 このようにまともに機能させるとなるとデッキスペースを大きく取る事になる。
 サーチ手段が多いカテゴリでは、それら同士でのシナジーもあり、組み込む事は難しくないが、それらに特化してしまったほうが、安定する事も多い。
 ターボギミックと言うと聞こえはいいが、たとえ上記のようなカードを採用しているデッキであっても、実際に有効であるかはよく考慮する必要がある。

戦術

 具体的なコンボの方法は《ゴブリンのやりくり上手》のページを参照のこと。

デッキの種類

 特に相性が良く、かつ無理なく組み込めるものを挙げる。

デッキからの特殊召喚を行うデッキ

 【ネフティス】【バスター・モード】【忍者】等が該当する。
 これらのデッキではドローソースだけでなく、手札に来たキーカード《ゴブリンのやりくり上手》デッキに戻す目的でも採用される。
 《白竜の忍者》《安全地帯》コンボに特化した【忍者】では、上記忍者のギミックが利用できるため選択肢の一つとなる。
 【サモンプリースト】【爆風ロケット】なども相性に優れるが、速度の低下は回避しがたい。
 【ヴォルカニック】では、安定性の低い《ヴォルカニック・デビル》を利用するにあたり、手札事故回避とこれの呼び込みを兼ねる事ができる。

ライフコストが多量に必要になるデッキ

 これには【死皇帝の陵墓】等が該当する。
 ドローソースのみならず、《非常食》ライフコストを確保する手段としても使われる。
 《テラ・フォーミング》および《歯車街》《古代の機械巨竜》を組み込む場合、手札交換による恩恵も受けやすく、《邪神の大災害》なども利用できる。

デッキの歴史

 一時は大流行したため、05/03/01制限改訂により、《悪夢の蜃気楼》禁止カード《ゴブリンのやりくり上手》《非常食》準制限カードに指定された。
 後に後者2枚は制限解除されたものの、《悪夢の蜃気楼》は依然禁止カードなので、爆発力の低下は否めない。

代表的なカード

関連リンク

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