遊戯王カードWiki - 《慈愛の賢者

《慈愛(じあい)の賢者(けんじゃ)－シエラ/Sage of Benevolence - Ciela》 †

効果モンスター
星６/水属性/機械族/攻2200/守1000
このカード名はルール上「閃刀」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：手札から魔法カード１枚を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2)：自分の墓地から魔法カード１枚を除外して発動できる。
このカードのコントロールを相手に移し、自分の墓地から「閃刀姫」モンスター１体を選んで特殊召喚する。
(3)：このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、
除外されている自分の「閃刀」魔法カード１枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。

　遊戯王OCG STORIES 第１巻付属カードで登場した水属性・機械族の上級モンスター。
　閃刀としても扱う効果外テキスト、魔法カードを手札コストに特殊召喚できる起動効果、魔法カードを墓地コストに自身をコントロール転移して閃刀姫を蘇生する起動効果、破壊され墓地へ送られた場合に除外された閃刀魔法カードをサルベージできる誘発効果を持つ。

　(1)は手札からの自己特殊召喚。
　【閃刀姫】は魔法カードを多用するデッキなので手札コストが用意できないケースは少なく、魔法カードを墓地に落とすという点も自身を含めたデッキ全体でメリットに繋がる。
　(2)で相手に送りつける事を目的とするならば、低い守備力を晒せる様に守備表示で特殊召喚すると良い。
　下級モンスターには苦労しない程度の攻撃力は備えるので、攻撃表示で出してアタッカーとしても使えなくはない。
　もっとも、メインモンスターゾーンを埋めるのは【閃刀姫】とはアンチシナジーであり、少なくともメインフェイズ２にはリンク素材等で墓地へ送っておきたい。
　ただし、自身は閃刀姫ではなく、光・闇属性でもないのでリンク素材にできる閃刀姫はやや限られる。
　適当な効果モンスターとでリンク召喚可能なリンク２の《閃刀姫－カメリア》に変換して処理するのが最も良いだろうか。

　(2)は自身のコントロール転移と閃刀姫の蘇生。
　【閃刀姫】では墓地コストはほぼ確実に用意できるが、魔法カードを墓地に溜めたいデッキなので除外はややアンチシナジーである。
　なるべく(3)でサルベージするためのカードを除外しておきたい。
　蘇生した閃刀姫で送りつけたこのカードを戦闘破壊すれば、処理しつつ(3)の効果へと繋げられる。
　閃刀姫リンクモンスターの１ターンに１度しか特殊召喚できない制限には注意。
　アドバンテージを考えれば《閃刀姫－カガリ》の蘇生を行いたいが、それが行えるのはデッキが既に回った２ターン目以降になってしまう。
　他には、お互いのフィールドに１体ずつモンスターを置く事を利用して《カイザーコロシアム》で縛ってしまうコンボも考えられる。
　《閃刀姫－ハヤテ》で直接攻撃しながら《閃刀姫－カイナ》で攻撃を封じる・または《閃刀姫－レイ》を蘇生してロックを維持しておき、手札が整ったところで《閃刀起動－リンケージ》からの１ターンキルを狙うと良い。
　こちらの方が攻撃力が高いため、自爆特攻によるロックの解除を起こされないのも都合が良いと言える。

　(3)は除外された閃刀魔法カードのサルベージ。
　戦闘・効果のいずれで破壊されてもよく、(2)の墓地コストとコントロール転移とコンボすれば能動的に発動条件も整えられる。

　３つの効果には相互シナジーがあり、(1)で特殊召喚→(2)で魔法カードを除外しつつ送りつけ→蘇生した閃刀姫で戦闘破壊する事で(3)のサルベージ、という流れが成立する。
　ただ、成功したとしても手札のカード２枚を失ってフィールドと手札に１枚ずつカードを得るだけで差し引きは０である。
　《閃刀起動－エンゲージ》を回収して再発動する流れならアドバンテージを稼ぐことは可能。
　上述の通り２ターン目以降になってしまうものの《閃刀姫－カガリ》を蘇生できれば更にアドバンテージを稼げる。
　コンボに拘らずにリンク素材としても活用はできるが、それだけの為に手札コストを払ってまで特殊召喚を行いたいかはよく考える必要がある。

　基本的には【閃刀姫】での使用を前提とした効果ではあるが、(3)以外の発動には魔法カードでさえあれば種類は問わないため特殊召喚の比較的容易なレベル６として運用できなくもない。
　種族、属性共に競合する相手自体はそれなりに多いものの、閃刀ゆえに豊富なサポートカードに対応する。
　自発的な送りつけも独自性と言えるのだが、(2)の蘇生が強制であるため、よく利用される《閃刀起動－エンゲージ》・《閃刀機－ホーネットビット》・《閃刀姫－カガリ》３枚の出張にこのカードを加えただけでは発動が難しい。