【シンクロ召喚(しょうかん)

概要

 2008年のマスタールール制定と同時に登場したシンクロ召喚メインデッキ上級モンスターを搭載せずとも強力なモンスターを出せ、カード消費、召喚権の消費も少ないという従来にはない特性を持ち、幅広いデッキに採用された。
 その後もアニメ5D'sの放映と共にカードプールが充実していくにつれて多彩なギミックの開発・改良が続けられ、2011年上半期までの環境を席巻した。
 現在はデッキを選ばず採用できる汎用性を持つチューナーが増加した反面、強力なシンクロモンスター制限強化が進んだことに加え、強力なエクシーズモンスターが充実もあり、シンクロ召喚のみに特化したデッキはやや力が落ちている。

 このページでは、シンクロ召喚を行うために有用なモンスターやギミック、そしてシンクロ召喚に特化し、なおかつ他のデッキにも組み入れやすい性質を持ったデッキを幅広く紹介する。

シンクロ召喚を狙うために

 どの様な形であれ、シンクロ召喚を行うためには3つの注意点がある。

  1. シンクロ素材特殊召喚
    必ず2体以上のモンスターを必要とするため、特殊召喚は必要不可欠となる。
    特に効果使用後に場に残り、シンクロ素材として使うことのできる効果モンスターに比重は大きく置かれる。
  2. レベル調整
    一定のレベルの組み合わせにしか対応できなければ、シンクロ召喚の最大の強みである柔軟性を生かすことはできない。
    そのため、デッキモンスターレベルの幅を持たせつつも、それら複数の対象をサーチ特殊召喚するカードや、ギミック次第ではレベルを変化させるカードが必要である。
  3. ディスアドバンテージの回避
    2体以上のモンスターを消費する性質上、通常召喚のみでシンクロ素材を調達するのはディスアドバンテージが大きい。
    そのため1〜0枚の消費でシンクロ召喚を行えるカードが、一般的に強力とされている。

 他にはトークンを含むモンスター特殊召喚するカードや、《精神操作》を筆頭としたコントロール奪取も有用である。
 そうしたギミックは【アドバンス召喚】等からも流用できる。

チューナーモンスターについて

 チューナーは、他のモンスターと同時に並べ、シンクロ素材とする事で真価を発揮するモンスター群である。
 そのため、自身あるいは他のモンスター特殊召喚する効果を持っているチューナーはそれだけで評価の対象となる。
 何らかの耐性を持つチューナーも同様の状況を作りやすい。

 以下、そうした効果を持つチューナーレベルごとに列挙する。

チューナー以外のモンスターについて

 素早くシンクロ素材を揃えるためには、他のカードに頼らず自身の効果特殊召喚できる効果モンスターが重宝する。

出張要素
 少ない消費でシンクロ素材を集めやすいコンボが採用される。
 カテゴリに関係なくとも有用であることが多く、採用される。

代表的なシンクロモンスター

 ここではシンクロ素材縛りが緩く、比較的どのデッキでも扱えるシンクロモンスターを挙げる。

魔法・罠カードについて

 モンスター特殊召喚するものが中心となる。
 他にはコントロール奪取も使いやすい。

デッキの種類

 いくらシンクロ召喚に特化すると言っても、上述したギミック・モンスターを全て取り入れると言うのは現実的ではない。
 「既存のデッキシンクロ召喚ギミックを取り入れる」形が基本となる。

通常モンスター

 《思い出のブランコ》等の蘇生カードにより、通常モンスターシンクロ素材を揃え、シンクロ召喚へとつなげるタイプ。
 《戦線復活の代償》を用いることで、シンクロモンスター蘇生も可能である。
 通常モンスターチューナー《ウォーター・スピリット》《ガード・オブ・フレムベル》《チューン・ウォリアー》《ジェネクス・コントローラー》《A・マインド》《ラブラドライドラゴン》《ギャラクシーサーペント》らが存在する。
 ここからサポートカードを共有できるものや、レベル調整を主眼に選択する必要がある。

 《ジェネクス・コントローラー》《A・マインド》種族属性の共通以外にも合計レベルが8であることから《高等儀式術》を用いるデッキにも有効。
 蘇生を殆ど行わない例では、《魔の試着部屋》の利用できるレベル3以下のチューナーを交えた【ローレベル】が代表的である。

《A・マインド》

 上記の通常モンスター軸の派生その1。
 レベル5で通常モンスターチューナーである《A・マインド》《思い出のブランコ》《黙する死者》等で容易に蘇生でき、《終末の騎士》《ダーク・グレファー》等で簡単に墓地に用意できる。
 その後、《レベル・スティーラー》と併用しレベル5のシンクロ召喚を行う。
 また、《アンノウン・シンクロン》《異次元の精霊》等の特殊召喚しやすいレベルチューナーを併用する事で、《シューティング・クェーサー・ドラゴン》シンクロ召喚も狙える。
 《アクセル・シンクロン》《ジェット・シンクロン》墓地に送れるので、《グローアップ・バルブ》など墓地発動するものも使いやすい。
 他のモンスターレベルを下げて《レベル・スティーラー》蘇生すれば《A・マインド》《地底のアラクネー》シンクロ召喚でき、相手モンスター除去できる。
 《クイック・シンクロン》などと《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》を経由して《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》になることも出来るが、墓地《A・マインド》が行かなくなり次の展開を阻害するため注意したい。

《ラブラドライドラゴン》

 通常モンスター軸の派生その2。
 こちらはレベルが6で《銀龍の轟咆》にも対応している。
 《A・マインド》と違いレベルが6のため《レベル・スティーラー》を使えばそのまま《地底のアラクネー》シンクロ召喚できる。
 《レベル・スティーラー》墓地へ落とせなくても《ラブラドライドラゴン》《ラブラドライドラゴン》墓地へ送るために使った《終末の騎士》《ダーク・グレファー》だけでも《神樹の守護獣−牙王》シンクロ召喚することができる。
 《終末の騎士》《ダーク・グレファー》を共有できる《D−HERO ディアボリックガイ》を投入してランクエクシーズモンスターを狙うのも面白い。

聖刻

 通常モンスター軸の派生その3。
 聖刻ドラゴン族チューナー通常モンスターを多く搭載した構築。
 《聖刻龍−トフェニドラゴン》らから聖刻上級モンスター《ガード・オブ・フレムベル》《ギャラクシーサーペント》《ラブラドライドラゴン》を展開すれば、レベル6〜8と11〜12のシンクロ素材が即座に整う。
 自然と【ドラゴン族】寄りの構築となるので、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》といったドラゴン族サポートも数枚投入してよいだろう。
 また、《ラブラドライドラゴン》を使用することで《アルティマヤ・ツィオルキン》へのアクセスも可能。

戦士族

 《増援》及び《戦士の生還》により、高い柔軟性を持つ戦士族を中心とする型。
 《ジャンク・シンクロン》《切り込み隊長》《マジック・ストライカー》《地獄の暴走召喚》との相性も良く、レベル調整にはもってこい。
 《ギガンテック・ファイター》《X−セイバー ウェイン》効果を活用できるのもポイント。

 これらシンクロモンスター戦士族中心に用いれば、半永久的に自己再生シンクロ素材に最適な《不死武士》を中心にした構築も可能。
 詳しくは【不死武士シンクロ】を参照の事。

機械族

 《ニトロ・シンクロン》及び《チューニング・サポーター》チューナー《精神操作》を共有する《サイバー・ヴァリー》は、《機械複製術》により大量ドローが期待できる。
 《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の素材である《サイバー・ドラゴン》シンクロ召喚との相性は勿論、大量展開からの《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》攻撃力増強も望める。
 自身は機械族ではないが多くの蘇生対象をもつ《ジャンク・シンクロン》も優秀である。

 性質上シンクロンと名のつくチューナーが多く投入される場合があるが、そちらについては【シンクロン】を参照。
 《ブラック・ボンバー》《機械複製術》と相性が良くないので、こちらを主軸とするには工夫が必要。

リクルーター

 チューナーが固定されないのが特徴で、場持ちは悪いがシンクロ召喚時に効果を発揮する《ダーク・スプロケッター》《ファラオの化身》といったカードが扱いやすくなる。
 またレベル選択の幅が広く、光属性地属性炎属性風属性は専用リクルーターからレベル1から4までのチューナーを自在に呼び出すことができる。
 レベル5以上のモンスターも呼べるので、リクルート効果さえ通ればレベル調整は容易。
 シンクロモンスターより、シンクロ素材の能力を活かすデッキといえる。
 リクルーター効果の特性からバトルフェイズ中に素材を揃えることが多いので、《緊急同調》も役に立ちやすい。

 《召喚僧サモンプリースト》《レスキューキャット》を軸にしたタイプは、【レスキューシンクロ】を参照。

リゾネーター

 多数のサポートカードを有するリゾネーターシンクロ召喚に用いる型。
 レベル1〜3までとレベル選択の幅は広く、《ダーク・リゾネーター》《クロック・リゾネーター》《バリア・リゾネーター》等場にモンスターを絶えにくくさせるモンスターも存在する。
 《レッド・リゾネーター》回復効果のおかげで長期戦にも強い。
 《シンクローン・リゾネーター》サルベージ効果で各リゾネーターの使い回しも容易。
 《チェーン・リゾネーター》等の効果で複数のチューナーが並ぶことも多い。
 他にない利点としては、悪魔族シンクロモンスターを容易に採用できる点、そして《共鳴破》によってシンクロ召喚時のディスアドバンテージを軽減できる点である。
 全てのリゾネーターチューナーなのを考慮し、《イージーチューニング》《チューナーズ・バリア》等を採用して【チューナー】色を強めてもいいだろう。
 シンクロモンスターの中でもレッド・デーモンとの相性がいいので、【レッド・デーモン】軸にされることも多い。

《ゾンビキャリア》

 手札こそ必要だが、デッキから墓地落とす効果特殊召喚と同義となる。
 そのため《おろかな埋葬》《終末の騎士》等を利用するデッキを中心に、かなりの広範囲にわたり採用できる。
 《ボルト・ヘッジホッグ》は上記に加え《異次元からの埋葬》《王宮の鉄壁》《リミット・リバース》を共有。
 《D−HERO ディアボリックガイ》《王宮の鉄壁》以外の上記のカードの他、《闇の誘惑》《終末の騎士》《ダーク・グレファー》を共有できる。
 《馬頭鬼》《ゴブリンゾンビ》《生還の宝札》《生者の書−禁断の呪術−》《異次元からの埋葬》を共有する等、種族属性攻撃力墓地送り・蘇生除外と多くの項目に網目のように繋がっている。

 【シンクロアンデット】を始め、【ダムドビート】【バスター・モード】の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》軸など非常に1ターンキル性の高いものが多い事も特徴である。

《緊急テレポート》

 状況に応じたレベル1〜3のチューナー・非チューナーリクルートできる《緊急テレポート》を利用した型。
 《幽鬼うさぎ》は単体性能が高いため腐りにくく、《調星師ライズベルト》は高レベルの非チューナーとして扱える。
 《邪帝ガイウス》を備えた【ダムドビート】では、《緊急テレポート》《クレボンス》リリース確保兼墓地調整をこなす。
 【コアガジェット】では《ブラック・ローズ・ドラゴン》による《歯車街》破壊や、《サモンチェーン》チェーン稼ぎ等ができる。
 【サイキック族】に至ってはこれら全てが相互的にシナジーしているといっても過言ではない。

 デッキスペースをわずかにサイキック族チューナーに割くだけで多くのデッキに採用できるため、【緊テレ○○】とも呼ばれる。

ペンデュラム召喚

 シンクロ素材の非チューナーペンデュラムモンスターを使い再利用したり、ペンデュラム召喚チューナーを展開するなどして、ディスアドバンテージを軽減する型。

【シンクロ帝】

 【帝コントロール】シンクロ召喚のギミックを採用する。
 シンクロ召喚も、コントロール奪取蘇生と相性が良いため、サポートカードを共有できる。
 チューナーに、戦闘破壊耐性を持つ《クレボンス》アタッカーとして運用できる《サイコ・コマンダー》、これらのサポートカード《緊急テレポート》を採用しておけば、アドバンス召喚シンクロ召喚の両方を狙える。
 これに加え、自己再生が可能な《ゾンビキャリア》等の強力なチューナーを追加しても良い。
 ただし上級モンスターサポートカードが多いため、手札事故を引き起こしやすい。
 その他、特殊な組み方として【シンクロン】の上級モンスター軸も参照の事。

【スチーム・シンクロン】

 《スチーム・シンクロン》により、相手ターン中にシンクロ召喚に成功した時の誘発効果を持つシンクロモンスターシンクロ召喚する変則的な【シンクロ召喚】
 《スチーム・シンクロン》が一種の罠カードに変わり、コントロールデッキの様な動きを基本とする。

 相手ターンでのシンクロ召喚を基本としているため、《カードカー・D》《強欲で謙虚な壺》といった「特殊召喚できない」デメリットや、《シンクロ・マテリアル》といった「バトルフェイズを行えない」デメリットを持つカードをある程度まで無視して使用できる。
 さらに、相手ターンでのシンクロ召喚という点から《エフェクト・ヴェーラー》などのタイミングが限定されたメタカードを無視できるという特性も存在し、メタカードへの対応力もそれなりである。
 自分ターンチューナー・非チューナーを用意した状態で、相手ターンに回せることから、《サモンリミッター》《サモンブレーカー》を自身に影響のないメタカードとして採用することもできる。

 《スチーム・シンクロン》は、シンクロンの名を持ち水属性機械族であるため《調律》から直接的に、《ジェネクス・ウンディーネ》《スクラップ・リサイクラー》から間接的にサーチが可能である。
 《スターライト・ジャンクション》《スチーム・シンクロン》リクルートできるだけでなく、相手ターン中のシンクロ召喚によってデッキバウンスする除去も備えている。
 《リビングデッドの呼び声》だけでなく《リミット・リバース》にも対応するため相手ターン蘇生をすることで奇襲的な妨害も可能となる。
 その際、《炎舞−「天キ」》に対応する《TG ワーウルフ》《増援》に対応する《ドッペル・ウォリアー》特殊召喚できれば、そのまま非チューナーも用意できる。
 《スチーム・シンクロン》を利用するには《リビングデッドの呼び声》《TG ワーウルフ》などがある状況では墓地へ、《ジャンク・フォアード》などがある状況では手札へ確保すると良い。
 これにより必ず相手ターン中いつでも「《スチーム・シンクロン》+非チューナー」が用意できる様にしたい。

 《リビングデッドの呼び声》《リミット・リバース》《炎舞−「天キ」》フィールドに残りやすいため、《獣神ヴァルカン》《霞の谷のファルコン》など【セルフ・バウンス】の要素を組み込むのも良い。

【レッド・デーモン】

 レッド・デーモンの連続シンクロ召喚とそのパワーが特徴のビートダウンデッキ
 多くがシンクロ素材縛りは無いものの、一部のサポートカードや連続シンクロ召喚のために低レベルチューナーの採用が基本となる。
 それ以外については自由度が高く、デーモンリゾネーターシンクロンラヴァルといった様々なテーマと相性が良い。
 詳細は該当ページを参照。

【竜星】

 幻竜族シリーズモンスター竜星軸のデッキ
 シンクロモンスターの高めの打点に加え、多くのリクルーターによる戦線維持力と、相手ターン中にシンクロ召喚可能な共通効果で戦術妨害を行うコントロール色が特長。
 詳細は該当ページを参照。

その他シンクロ召喚を狙いやすいデッキ

シンクロ召喚主体のデッキの弱点

 【アルティメット王虎】には多くのチューナーが封殺され、シンクロ召喚どころではなくなってしまう。
 《神の宣告》《神の警告》《ライオウ》などの特殊召喚阻害カード群にも注意したい。
 これらの要素が全て投入されている【メタビート】は相性最悪の天敵である。
 また一部のものを除き、シンクロモンスターバウンスされると除去と等しい被害を受ける。
 これらの除去カウンターシンクロモンスターのみに頼らず、適宜対応できるようにしたい。

 種族属性を混合しているタイプの場合の《群雄割拠》《御前試合》や、シンクロ召喚そのものができなくなる《不協和音》レベルを変動させられる《デビリアン・ソング》も厄介である。

備考

 シンクロモンスターは着実に増加しているが、エクストラデッキに15枚という制限がある上、融合モンスターエクシーズモンスターとの兼ね合いもあるため、常に取捨選択を迫られることになる。
 投入を諦めるシンクロモンスターが多いほど、柔軟性が乏しくなることには注意したい。

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