《アンデットワールド/Zombie World》

フィールド魔法
(1):フィールドの表側表示モンスター及び墓地のモンスターは全てアンデット族になる。
(2):お互いはアンデット族モンスターしかアドバンス召喚できない。

 ストラクチャーデッキ−アンデットワールド−で登場したフィールド魔法
 フィールド墓地モンスターアンデット族にする効果お互いアンデット族モンスターしかアドバンス召喚できなくなる効果を持つ。

 (1)の効果によりフィールド及び墓地のほぼ全てのモンスターに対してアンデット族サポートカードを使用できるようになる。
 例外となるのは、裏側表示の場合と、魔法カード効果を受けないごく一部のモンスターのみであり、《DNA改造手術》以上に範囲は広い。

 主な用途は2通りあり、1つはアンデット族以外の種族に対するメタとしての役割。
 《DNA改造手術》と同様、フィールド上の特定種族に対するサポートカードを妨害することで、種族のまとまったデッキには高い拘束力を発揮する。
 また、こちらは墓地にも効果が及ぶため、蘇生サルベージ墓地コストも制限され、ミラーマッチ以外では相手の動きを大きく阻害できる。
 《ネジマキシキガミ》《不死武士》特殊召喚できず、《ギガプラント》《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》蘇生効果を使えない。
 あらゆるカードの効果耐性を持つ《毒蛇神ヴェノミナーガ》も、このカード適用下では墓地爬虫類族がいなくなるため攻撃力が0になり、自己再生もできなくなる。
 性質上、グッドスタッフ系統にはあまり刺さらないが、近年の環境カテゴリを軸に属性または種族を絞ることが多いため、刺さる範囲は多い。

 原則、フィールド表側表示モンスターのみを使用するシンクロ召喚エクシーズ召喚リンク召喚にも大きく制限がかかる。
 縛りのないものも多いため過信はできないが、アンデット族以外の種族を指定したものや、複数の種族を必要とするものは、間接的に使用不可となる。
 特に、リンクモンスターをはじめ展開起点となるものには種族指定や種族サポートカードが多く、刺されば大きく出足をくじくことが可能。
 《サモン・ソーサレス》アンデット族2体以上で出すことは可能だが、効果も全てアンデット族になってしまうため、こうしたものも使用が制限される。

 しかし、裏側表示モンスターに影響はないので、《ゴッドバードアタック》《フィッシャーチャージ》発動は可能等、抜け道もあるので注意。
 エクストラデッキからの展開についても、融合召喚手札裏側表示も使用できるため回避されやすい。
 また、《一族の結束》等のように「もともとの種族」を参照する表記のものも、このカードの影響を受けつけない。

 2つ目の用途としては、アンデット族専用カード効果範囲の拡大。
 相手依存であった《傀儡虫》を活用する機会が増え、ハンデス2回攻撃効果を持つモンスター《威圧する魔眼》適用させることもできる。
 また、《冥界龍 ドラゴネクロ》融合召喚の条件も緩くなるため、《龍の鏡》はもちろん《超融合》も扱いやすくなる。

 墓地モンスターも豊富な蘇生カードを持つアンデット族特有の持ち味を存分に発揮できる。
 特に《ゾンビ・マスター》を始め、《デスカイザー・ドラゴン》《闇竜の黒騎士》等の相手墓地対象にできるモンスターとの相性は抜群。
 《聖鳥クレイン》や採用率の高い《トリオンの蟲惑魔》等、コントロール奪取を兼ねつつ効果を利用できればアドバンテージも稼ぎやすい。
 最上級モンスター墓地蘇生を経由する事で後述のデメリットを回避でき、フィールド魔法故に地縛神の併用も難しくない。

 とはいえ、「アンデット族サポート」と「アンデット族以外のモンスター」の過度な併用は、このカードへの依存度を高め事故を招くことになる。
 基本的になくても動ける【アンデット族】として構築し、このカードがあれば幅が広がる、程度に考えるのが無難だろう。

 (2)のアドバンス召喚を制限する効果も、メタカードとして一定の価値があり、アドバンス召喚を中心とする【帝コントロール】【インヴェルズ】永続魔法永続罠を代わりにリリースしてのアドバンス召喚する【真竜】などに対して終始優位に立てる。
 ただし、【帝王】にはアンデット族である《冥帝エレボス》が存在し、【真竜】《真竜皇の復活》での蘇生が封じられない点や、「真竜永続魔法墓地へ送られることでこのカード除去してくるため、完全には封殺できない点には注意が必要である。
 また、《生贄封じの仮面》と違いリリース自体を封じる訳ではないため、聖刻《D−HERO Bloo−D》等の特殊召喚は阻害しない。
 一応聖刻墓地からドラゴン族通常モンスター蘇生できなくなるため、ある程度の動きは拘束できる。

 総じて、アンデット族以外のデッキに対するメタを張りつつ、アンデット族の動きを拡張する、攻防一体のカードとなっている。
 しかし、メタとしては耐性が一切ないため除去されやすく、安定してサーチや守るためのサポートカード《屍界のバンシー》程度しか存在しない。
 フィールド魔法を参照する《死霊王 ドーハスーラ》と併用すれば、アンデット族扱いになることであらゆる効果モンスターには備えられるが、魔法・罠カード対策は課題となる。
 特に、もともとはアンデット族でないモンスターアンデット族効果を使おうとしたところに《サイクロン》等を打たれると大きな損失となりうる。

 また、性質上、事故を避けるには【アンデット族】での採用が基本となるが、【アンデット族】そのものはこのカードの恩恵をあまり受けないというのも難点。
 このカードはあくまで「アンデット族用の効果が非アンデット族にまで対応する」だけであり、「もともとアンデット族」であるモンスターには特に恩恵がないのである。
 アンデット族自体は【シンクロアンデット】等のように元々高い展開力を有しており、無理にフィールド魔法前提の事故リスクを組み込まずとも充分な強さとなる。
 よって、採用する場合はこのカードを迅速確実に維持する工夫を前提に、ある程度の調整が必要とされる。

関連カード

サポートカード

―類似効果

―商品名と同名のカード《暗黒の侵略者》を参照

イラスト関連

通常召喚可能なレベル5以上のアンデット族モンスター

このカードを使用する代表的なデッキ

収録パック等

FAQ

(1)の効果について

Q:フィールド上に裏側表示で存在するモンスターアンデット族として扱いますか?
A:いいえ、扱いません。(08/06/21)

Q:《DNA改造手術》アンデット族以外を宣言した後、このカード発動した場合、フィールド上のモンスター種族は何になりますか?
A:アンデット族になります。(08/06/21)

Q:このカード発動した後、《DNA改造手術》アンデット族以外を宣言した場合、フィールド上のモンスター種族は何になりますか?
A:《DNA改造手術》宣言した種族になります。(08/06/21)

Q:このカードの効果適用中、《ゾンビ・マスター》《デスカイザー・ドラゴン》効果を「本来の種族アンデット族ではないモンスター」を選択して発動しました。
  この時、チェーンしてこのカード破壊された場合、蘇生効果適用されますか?
A:いいえ、アンデット族ではなくなったので、適用されません。(08/07/23)

Q:このカード適用中、《傀儡虫》効果で「本来の種族アンデット族ではないモンスター」のコントロールを奪いました。
  その後、このカード破壊された場合、元のコントローラーフィールドに戻りますか?
A:いいえ、戻りません。(10/07/04)

(2)の効果について

Q:このカードの効果適用中、アンデット族以外のモンスターアドバンスセットはできますか?
A:いいえ、その行為もアドバンス召喚に含まれるため、できません。
  なお、アンデット族モンスターアドバンスセットする際は、「そのモンスターが本当にアンデット族かどうか」を相手確認させる必要はありません。(08/06/21)


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