*《王宮のお触れ/Royal Decree》 [#e5b1e0ae]
 永続罠(準制限カード)
 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
 このカード以外の罠カードの効果を無効にする。

 [[BOOSTER5]]で登場した[[罠カード]]の[[効果]]を[[無効]]にする[[永続罠]]。~
 [[魔法カード]]の[[効果]]を[[無効]]にする[[《王宮の勅命》]]と対を成す。

 [[表側表示]]で存在すれば、自他共にこれ以外の[[永続罠]]の[[効果]]、および、[[フィールド]]上で[[発動]]した罠、[[カウンター罠]]に至るまで全て[[無効]]にする。~
 [[スペルスピード]]2の[[罠カード]]に[[チェーン]]すれば擬似的な[[カウンター罠]]として働く。~

 その特性から極めて強力な[[ルール介入]]型の[[永続罠]]と言える。~
 使用上の注意点は多数ある。~
 [[発動]]時の[[無効]]の仕方と、既に[[表側表示]]で存在している時の[[無効]]化の仕方の2つに分けて書いてみる。~

 まずは《王宮のお触れ》を[[表側表示]]にして[[発動]]する際の注意点。

+[[永続効果]]故に[[効果解決時]]に[[フィールド]]にないと[[効果]]を発揮しない。~
例えば[[通常罠]][[《強欲な瓶》]]の[[発動]]などを[[《サイクロン》]]で[[無効]]にしようとする、というのは初心者が犯す典型的なミス。~
しかし、[[永続罠]]《王宮のお触れ》の[[発動]]に[[チェーン]]して[[《サイクロン》]]で[[破壊]]した場合、《王宮のお触れ》の[[効果]]は発揮できない。~
この違いは[[通常罠]]その他と[[永続罠]]などの[[永続効果]]の違いとしてしっかり理解しておきたい。~
+《王宮のお触れ》を表側にしてカードを[[発動]]したとき、これに[[チェーン]]した[[罠カード]]の[[効果]]は[[無効]]にできない。~
[[チェーン]]処理は[[チェーン]]を積んでその逆順のため、《王宮のお触れ》より後に組まれた[[罠カード]]の[[効果]]は[[無効]]化されないのである。~
特に[[《サンダー・ブレイク》]]や[[《砂塵の大竜巻》]]を[[チェーン]]されれば[[効果]]を適用することなく[[破壊]]されてしまう。~
+一方で《王宮のお触れ》が[[破壊]]されていないなら、より前に[[チェーン]]を組んだ[[罠カード]]は[[無効]]化する。~
1:[[《大嵐》]]、2:[[《リビングデッドの呼び声》]]、3:《王宮のお触れ》~
と[[チェーン]]を組んだ場合、《王宮のお触れ》は最終的には[[破壊]]されるが、[[チェーン]]途中の[[《リビングデッドの呼び声》]]を[[無効]]にしてしまう。~
+[[カウンター罠]]の[[発動]]に[[スペルスピード]]の遅い《王宮のお触れ》を[[チェーン]][[発動]]することは出来ない。~
従って、[[カウンター罠]]を警戒するなら、あらかじめに[[発動]]しておく必要がある。~
[[相手]]が[[セット]]した[[ターン]]には、その罠は[[発動]]できないので、[[エンドフェイズ]]でこのカードを[[発動]]することでシャットアウトすることもできる。~

 [[永続効果]]として表側で存在しているときの注意点。

+かつて[[発動]]した、[[フィールド]]上に既に存在する[[永続罠]]の[[効果]]を[[無効]]化する。~
[[《王宮の弾圧》]]は[[コスト]]を払っても[[無効]]化され[[特殊召喚]]を防ぐことが出来なくなり、[[《光の護封壁》]]など無視して[[攻撃]]を行えるようになる。~
+このカードは「[[効果]]を[[無効]]化する」だけであって[[罠カード]]の[[発動]]は許してしまう。~
「[[カウンター罠]]の[[発動]]に成功する」ことが条件の[[効果モンスター]]である[[《豊穣のアルテミス》]]等は[[効果]]を使うことが可能。~
すなわち、このカードは[[《裁きを下す者−ボルテニス》]]の[[効果]]で[[破壊]]することができるのである。~
[[【エンジェル・パーミッション】]]を使うのであれば覚えておきたい。~
+既に適用され、かつ既に存在しない罠の[[効果]]は[[無効]]化しない。~
すでに適用された《死のデッキ破壊ウイルス》の残りの[[ターン]]数を[[無効]]化することは出来ない。~
[[《和睦の使者》]][[発動]]後、[[チェーン]]せずに《王宮のお触れ》を後に[[表側表示]]にして[[発動]]しても、[[《和睦の使者》]]の[[効果]]は[[無効]]化されない。~
+《王宮のお触れ》の[[無効]]化[[効果]]は、[[発動]]した[[罠カード]]の[[効果解決時]]に[[永続効果]]として[[チェーン]]を組まずに処理。~
[[罠カード]]の[[発動]]に[[チェーン]]して、[[《サイクロン》]]で《王宮のお触れ》を[[破壊]]対象に選ぶと、逆順で処理した結果、[[発動]]した[[罠カード]]は有効となる。~
何らかの処理で「[[罠カード]]の[[効果解決時]]にこのカードが存在しない」ならば、その[[罠カード]]の[[効果]]は有効となるのである。~
+[[罠カード]]を[[発動]]後、[[《非常食》]]を[[チェーン]]して[[フィールド]]上で[[発動]]し直後に[[墓地]]に送っても、[[効果]]の[[無効]]化は適用される。~
《王宮のお触れ》が[[表側表示]]時で存在する限り、[[フィールド]]上で[[発動]]した[[罠カード]]の[[効果]]は[[効果解決時]]に[[墓地]]に送られていようと[[無効]]化される。~
+[[フィールド]]上以外で[[発動]]する[[罠カード]]は[[無効]]化しない。~
[[墓地]]に送られてからの[[効果]]を持つ[[《黄金の邪神像》]]などは有効となる。~
一方で[[表側表示]]で存在する[[《鎖付き爆弾》]]は[[無効]]化されているため、[[破壊]]され[[墓地]]に送られても、[[破壊]][[効果]]を[[発動]]しない点も注意。~
+罠の維持[[コスト]]は[[無効]]化されない。~
[[《銀幕の鏡壁》]]の[[スタンバイフェイズ]]に支払う[[コスト]]は[[フィールド]]に維持する限り必要となる。~
+[[無効]]化された[[通常罠]][[カウンター罠]]は墓地へ、[[永続罠]]は[[フィールド]]上に残る。~
[[罠モンスター]]は[[表側表示]]の[[永続罠]]として[[モンスターカードゾーン]]から消え、[[フィールド]]に残り続ける。~
既に装備済みの[[通常罠]]は[[効果]]を[[無効]]化し[[装備カード]]として[[フィールド]]に残り続ける。~

 その他の注意点。

+[[永続罠]]の特性から使い捨ての[[カウンター]]としては使いにくい。~
[[コスト]]もないことから自発的な《王宮のお触れ》の[[破壊]]にはロスが出る。~
自らが使用する[[デッキ]]の[[罠カード]]の比率が高いのなら、[[罠カード]]の[[発動]]の邪魔になる。~

 このカードをメイン[[デッキ]]に入れている[[デッキ]]は[[【お触れビート】]]と呼ばれる。~
 こちら側はほぼ[[罠カード]]を使わず、[[相手]]の[[罠カード]]のみを封じ込め、長い間[[フィールド]]に存在することで[[コントロール]]する。~
 [[罠カード]]の多い[[【ロックバーン】]]等の[[コントロール]]にはかなり優位に立つことができる。~
 さらに、[[《聖なるバリア−ミラーフォース−》]]や[[《激流葬》]]等の[[相手]][[ターン]]に[[発動]]する[[モンスター除去]]を苦にしない利点がある。~
 このカードを入れた[[【お触れホルス】]]はその[[デッキ]]の代表といえる。~
 とはいえ[[全体除去]]罠がないためにラッシュに弱くなるという欠点も併せ持つ。

 [[サイドデッキ]]の常連として定着している、罠対策の基本。~
 罠の投入率の高い[[デッキ]]に対しては2戦目から猛威をふるう。~
 メイン[[デッキ]]から投入されることも少なくない。~
 [[デッキ]]の構築上、スロットの圧迫が厳しい場合はこのカードを投入することで[[罠カード]]のスロットを削りきってしまえる。~
 当然、[[キーカード]]としても有効で、[[《ホルスの黒炎竜 LV8》]]、[[《ホルスの黒炎竜 LV6》]]と併用した[[【お触れホルス】]]は有名。

-罠の多い[[デッキ]]の使用率が低いのは、このカードと[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]が主な理由となっている。~
元々このカードを前提に[[罠カード]]が[[魔法カード]]より強めにデザインされているのだが、あらゆる[[罠カード]]を無力化してしまう罪は決して軽くないと叫ばれている。~

-[[07/09/01>禁止・制限カード/2007年9月1日]]の[[制限改訂]]で[[準制限カード]]に指定された。~
しかし、入れ替わりで[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]が[[準制限カード]]に緩和されたため罠封じカードの総数に変化は無く、罠を主体とした[[デッキ]]が厳しい状況にある事に大きな変化は無い。~

-「お触れ」とは役所からの布令(官署からの命令)や示達(官庁から国民への文書での通知)のこと。~

-[[《岩投げアタック》]]や[[《王宮の陥落》]] で攻撃されているのはこの王宮。~
[[罠カード]]である[[《岩投げアタック》]]の、ささやかな抵抗であろうか。

-原作・アニメにおいて―~
アニメオリジナル「ドーマ編」において、「海馬vsアメルダ」戦でアメルダが使用。~
海馬の[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]の[[発動]]を防いだが、後に[[フィールド]]に伏せられた[[ウイルス]]を思わぬかたちで使われることに。~
なお、アメルダの[[デッキ]]はこのカードが入っているからか[[《非常食》]]《狂気の伝染》など[[速攻魔法]]を多く入れている。~
~
アニメGXにおいては「十代vs空野」戦において空野が使用。~
アニメ「王国編」において、ペガサスが大会のルール説明をしているシーンがある。~
このシーンの映像とこのカードのカード[[イラスト]]はほとんど同じものである。~
[[イラスト]]の中心に描かれている王の位置にペガサスがいることになる。~

--アニメGXにおいては「十代vs空野」戦において空野が使用。~
十代の《シークレット・ミッション》を[[無効]]にし、以降[[【お触れホルス】]]の布陣を築いた。~

--アニメ「王国編」において、ペガサスが大会のルール説明をしているシーンがある。~
このシーンの映像とこのカードのカード[[イラスト]]はほとんど同じものである。~
[[イラスト]]の中心に描かれている王の位置にペガサスがいることになる。

-コナミのゲーム作品において―~
昔のゲームでは思考ルーチンに問題があるのか、このカードが[[発動]]していても相手は[[罠カード]]を[[発動]]してくる。~
これは[[《王宮の勅命》]]でも同じである。

**関連カード [#w863fca3]
-[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]

-[[《罠封印の呪符》]]

-[[《黒の魔法神官》]]

―「[[王宮]]」シリーズ
//-[[《王宮のお触れ》]]
-[[《王宮の陥落》]]
-[[《王宮の号令》]]
-[[《王宮の重税》]]
-[[《王宮の弾圧》]]
-[[《王宮の勅命》]]

**収録パック等 [#k092f021]
-[[BEGINNER'S EDITION 2]] BE2-JP106 &size(10){[[Super]]};
-[[DUELIST LEGACY Volume.4]] DL4-117 &size(10){[[Rare]]};
-[[Booster Chronicle]] BC-75 &size(10){[[Super]]};
-[[Booster R3]] B3-45 &size(10){[[Rare]]};
-[[BOOSTER5]]
-[[STRUCTURE DECK−遊戯編− Volume.2]] SY2-053
-[[ストラクチャーデッキ−戦士の伝説−]] SD5-JP035
-[[プロモカード]] PC4-002

**FAQ [#ge490c8d]
Q:[[裏側表示]]のこのカードが[[《砂塵の大竜巻》]]で[[破壊]]されそうになった時に、このカードを[[発動]]して[[破壊]][[効果]]を止めることは出来ますか?~
A:はい。[[効果]]が[[無効]]になるのでこのカードの[[破壊]]を防ぐことができます。

Q:このカードが[[発動]]された時、[[《盗賊の七つ道具》]]の[[効果]]で[[破壊]]する事が出来ますか?~
A:はい。この[[カードの発動]]に[[チェーン]]すれば、[[無効]]にして[[破壊]]することができます。

Q:このカードと[[相手]]が先に[[発動]]しておいた[[《人造天使》]]が[[表側表示]]で存在しています。~
[[相手]]が[[カウンター罠]]の[[《キックバック》]]などを[[発動]]した場合、[[カウンター罠]]の[[効果]]は[[無効]]になりますが、[[《人造天使》]]の「[[人造天使トークン]]」は[[特殊召喚]]されるのでしょうか?~
A:《王宮のお触れ》の[[効果]]で[[《人造天使》]]が[[無効]]化されているので「[[人造天使トークン]]」を[[特殊召喚]]できません。

Q:《王宮のお触れ》の[[発動]]に[[チェーン]]して[[《砂塵の大竜巻》]]を[[発動]]し、《王宮のお触れ》を[[破壊]]することはできますか?~
A:《王宮のお触れ》よりも後に[[チェーン]]した[[《砂塵の大竜巻》]]の[[効果]]は《王宮のお触れ》では[[無効]]にされないため可能です。