遊戯王カードWiki - リバースモンスターのバックアップ(No.72)

リバースモンスター/Flip Effect Monster †

　モンスターの分類の１つ。
　テキスト欄に【◯◯族／リバース／効果】と記載されているモンスターや、マスタールール２以前のテキストで「リバース：～」で始まるモンスターを指す。
　共通して、リバースした場合に発動する（あるいはリバースしていることを条件として発動する）誘発効果を持つ。

効果処理について―
- なんらかの方法によって裏側表示のままフィールドを離れた場合、そのリバース時の誘発効果は発動しない。
  墓地へ送られた後や除外された後は表向きにはなるがこれは条件を満たしていない。
  （例：裏側表示のままアドバンス召喚のリリースに使用する・《抹殺の使徒》で裏側表示のまま除去される）
  これはリバースする事なくフィールドを離れる扱いのためである。
  ただし、戦闘破壊・《ドリルロイド》・《硫酸のたまった落とし穴》等の場合、一旦表側表示にしてからフィールドを離れるので、効果は発動する。

効果処理時にもフィールド上に存在していれば、《Ｄ－ＨＥＲＯＢｌｏｏ－Ｄ》、《レインボー・ヴェール》、《スキルドレイン》等の効果によって無効化される事になる。

他方で、リバースしたモンスターが何らかの効果によって効果処理時にフィールド上で表側表示で存在しない場合、《スキルドレイン》等の効果によって無効化される事はない。
例としては《硫酸のたまった落とし穴》や、反転召喚して効果の発動→チェーン《落とし穴》・《月の書》などである。

「リバース：～」と記された誘発効果は、任意効果であっても全て「場合の任意効果」として扱う。
よって、チェーン２以降でリバースした場合でもタイミングを逃す事はない。
それらのリバースモンスターはマスタールール３以降で再販される際に「場合の任意効果」であるとわかるようにエラッタされている。

戦闘によるリバースをした場合について―
ダメージステップの「ダメージ計算前」にリバースし効果が発動することが約束される。
そののち、「ダメージ計算後」のタイミングで発動する。
- ダメージ計算の結果、戦闘破壊が約束されていてもフィールド上で発動する。
  また、《ドリルロイド》で破壊された場合、既にリバースモンスターは破壊済みでフィールドに存在しないが、やはり効果自体はフィールド上で発動した扱いである。
- 《蘇りし魔王ハ・デス》等の戦闘破壊によって無効化する永続効果を持つモンスターに戦闘破壊された場合、発動した誘発効果は無効となる。
- 《アームズ・シーハンター》等のダメージ計算後に無効化する誘発効果の場合、同時に複数のカードが発動した場合のルールに従ってチェーンを組む。
  無効化する効果が強制効果であれば、攻撃を受けたリバースモンスターの効果がチェーン２となるため無効化されない。
- 基本的に自身の戦闘破壊が確定していようとも、効果処理時もそのリバースモンスターはフィールドに表側表示で存在する扱いである。
  そして実際にフィールドを離れるのは「ダメージステップ終了時」である。
  - 故に《Ｄ－ＨＥＲＯＢｌｏｏ－Ｄ》、《スキルドレイン》等の効果によって無効化される事になる。
    ただし、《ドリルロイド》等の効果により破壊され効果処理時にフィールドに存在しない場合は、《Ｄ－ＨＥＲＯＢｌｏｏ－Ｄ》等には無効化されない。
  - 「戦闘破壊が確定したモンスター」である場合、そのリバース時の効果などでフィールド上に存在するカードとして自身を対象にする事はできない。
    その他、《寄生虫パラサイド》、《ブレイン・ジャッカー》は自身の戦闘破壊が確定しているとそのカード自体がフィールドにない扱いとなり不発になってしまう。

リバースモンスターが「リバースした場合に発動する誘発効果」以外の効果を持っている事もある。
たとえば、《ニュート》はリバースした場合に発動する効果とは別に、戦闘破壊された時に発動する誘発効果を持つ。
これらの効果も「リバースモンスターの持つ効果」である事に変わりはないため、《王宮の号令》等には無効化される。

上記とは逆に、リバースモンスターでないにもかかわらず「リバースした場合」に発動する誘発効果を持つモンスターも存在している（例：《スノーマンイーター》）。
これらのモンスターは、リバースモンスターではないので、《抹殺の使徒》や《王宮の号令》等の効果が適用されない。

リバースモンスターには上級・最上級モンスターも少数ながら存在するが、全体的にはステータスが低い下級モンスター中心である。
第９期に《シャドール・ビースト》が登場するまでの12年半にわたり、最高攻撃力がレベル４の《ニュート》（1900）であった程である。
現在の最高攻撃力はレベル12の《サブテラーマリス・バレスアッシュ》(3000)、次点はレベル10の《サブテラーマリス・ジブラタール》(2800)である。
最高守備力はレベル９の《禁忌の壺》・《サブテラーマリス・ボルティニア》(3000)である。
攻守の合計ではレベル８の《サブテラーマリス・グライオース》（5100）がトップとなる。
- 「高レベル＋リバースモンスター」を多数擁するカテゴリであるサブテラーマリスが登場したことにより、数値の上位陣の顔ぶれはそれまでから大きく塗り替えられることとなった。

2017年９月現在、恐竜族・魚族・幻竜族・サイバース族・幻神獣族・創造神族にはリバースモンスターが存在しない。
また、最も数が多いのが魔法使い族で、次いで悪魔族・爬虫類族、獣族・戦士族・昆虫族も数が多い。
爬虫類族はワームの影響もあり、総種類数に対するリバースモンスターの割合は全種族中ナンバー１である。
属性面では上記の種族ゆえに、地属性モンスターと闇属性モンスターがリバースモンスターの半数以上を占めている。

初期から登場していたが、リバースモンスターのサポートカードは殆どなく、その割にメタカードは２桁に近い数が登場しており、ほぼデメリットに近い分類だった。
それでも効果の強力さや裏側守備表示を除去する手段が少なかった事もあって採用されていたが、《スノーマンイーター》等の「リバースモンスターではないリバース時の誘発効果を持つモンスター」が登場すると、リバースモンスターは実質それらの下位互換のような扱いを受けていた。
第９期に入って占術姫などのサポートカードが増加したことにより、長らくの不遇から脱している。

マスタールール２まではリバース効果モンスターという名称だった。
リバース効果モンスターがリバースした場合に発動する効果は、誘発効果ではなくリバース効果という独自の分類を持っていた。
また、《素早いビッグハムスター》などのような任意の効果でも強制的にチェーンブロックが作られ、発動時にその効果を適用するかしないかを選択していた。
なお、エラッタ前の《ツインヘッド・ケルベロス》等のテキストでは｢リバースモンスター｣と書かれていた。
- 「リバース効果モンスター」を指定する効果が存在するためリバース効果モンスターは「リバースモンスター」として存続された。

初期は｢効果モンスターと言えばリバースモンスター」と言っても過言ではないほど効果モンスターの大半を占めていた。
《タイム・ボマー》等、無理にリバース効果にされたような効果モンスターも多く存在する。

原作・アニメにおいて―
原作及びアニメ5D's以前は表側守備表示での召喚が可能だったこともあってか、全体的に登場頻度はあまり多くない。
それでもアニメDMの頃はたまに見られていたが、アニメGXや5D'sでは殆ど見られなくなっていた。
ZEXAL以降はOCGと同じく表側守備表示での召喚ができなくなったため、一時期よりは出番が増加している。
中でも、アニメ・漫画ZEXALの表裏徳之助、ARC-Vの方中ミエル、VRAINSの財前晃は、リバースモンスターを主軸としたデッキを使用している。
とは言え、劇中設定でも見かける事は少ないようであり、VRAINSではAiから「リバースモンスターデッキは珍しい」と言及されている。