*【ウォールバーン】 [#top]

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#abstract]
 [[ビートダウン]]を仮想敵とし、[[モンスター]]の[[攻撃]]を受け止めて[[相手]]に返す受動的な[[バーン]][[デッキ]]。~
 守備的なデッキであるが、[[【ロックバーン】]]のように[[攻撃]]や[[攻撃宣言]]を封じるのではなく、[[攻撃]]は許すが[[直接攻撃]]は防げる程度の布陣を敷くのが特徴。~
 その象徴と言えるのが、[[CYBERNETIC REVOLUTION]]で登場した[[《ディメンション・ウォール》]]である。~
 なお、【ウォールバーン】の「ウォール」は[[《ディメンション・ウォール》]]と[[壁]][[モンスター]]の双方を指して言う。~

 また、【ウォールバーン】は、「[[ビートダウン]]を廃した[[【ビートバーン】]]」、「拘束が緩くなった[[【ロックバーン】]]」、「低速の[[【フルバーン】]]」等とも称される。~
 これは、悪く言えば【ウォールバーン】が中途半端な[[デッキ]]であることを意味するが、言い換えればそれらの[[デッキ]]の要素を組み込みやすいということにもなる。~
 実際、[[【ロックバーン】]]で[[ロック]]を破られた時の対策や、守りを無視しがちな[[【フルバーン】]]での防御手段として、【ウォールバーン】のギミックが採用されることもある。~
 [[マッチ]]戦などで、[[相手]]に合わせて[[デッキ]]構築を変えることができるのもこの[[デッキ]]の魅力だろう。~

-【壁バーン】、【リフレクトバーン】、【反射バーン】とも呼ばれる。~
[[相手]]の行動にあわせて[[カード]]を[[使用]]する[[デッキ]]であり、その挙動は[[【ドローゴー】]]に近い。~

**[[デッキ]]の構築に際して [#introduction]
***[[モンスターカード]]について [#monster]
 [[相手]]の[[攻撃]]を受けた時や[[戦闘破壊]]された時に[[発動]]する[[誘発効果]]を持った[[モンスター]]、もしくは[[リバースモンスター]]が中心となる。~
 [[《ディメンション・ウォール》]]、[[《魔法の筒》]]なども併用する場合は[[相手]][[フィールド]]に出せる[[モンスター]]も利用することになる。~

-[[攻撃]][[誘発効果]]:[[《スフィア・ボム 球体時限爆弾》]]・[[《魔鏡導士リフレクト・バウンダー》]]・[[《マシュマロン》]]
-[[戦闘破壊]][[誘発効果]]:[[《暴鬼》]]・[[《アリジバク》]]・[[《ジャイアントウィルス》]]・[[《フレムベル・ドラグノフ》]]・[[《マイン・ゴーレム》]]・[[《火舞太刀》]]
-[[リバースした]]場合の[[効果]]:[[《剣の女王》]]・[[《ダイス・ポット》]]・[[《デス・コアラ》]]・[[《ポイズンマミー》]]・[[《炎の女暗殺者》]]・[[《メカウサー》]]


***[[魔法・罠カード]]について [#spell_trap]
 「[[相手]]に[[ダメージ]]を与える」という攻撃面と、「[[相手]]からの[[攻撃]]を防ぐ」という守備面を併せ持った[[カード]]を中心に採用する。~

-[[装備魔法]]:[[《魔界の足枷》]]
-[[フィールド魔法]]:[[《ダーク・サンクチュアリ》]]
-[[通常罠]]:[[《ディメンション・ウォール》]]・[[《魔法の筒》]]・[[《破壊輪》]]・[[《業炎のバリア −ファイヤー・フォース−》]]
-[[永続罠]]:[[《拷問車輪》]]・[[《死霊ゾーマ》]]

**戦術 [#strategy]
***基本戦術 [#strategy1]
 [[モンスター]]を[[セット]]し、[[相手]]の[[モンスター]]の[[攻撃]]に反応して[[効果ダメージ]]を与えることが基本となる。~
 [[モンスター]]が[[戦闘破壊]]されたとしても、[[相手]]に[[ダメージ]]を与えることができれば、[[ライフ・アドバンテージ]]は確保できる。~
 また、[[守備表示]]の状態で[[戦闘破壊]]されても[[自分]]は[[戦闘ダメージ]]を受けないため、[[直接攻撃]]を[[無効]]にしたのと同じになる。~

***[[相手]]が[[攻撃]]してこない場合 [#strategy2]
 [[相手]]の[[攻撃]]を待つだけでは、ただの[[【ドローゴー】]]になってしまう。~
 また、[[相手]]が[[攻撃]]を仕掛けてこない場合、多くの[[カード]]が[[腐る]]ことになる。~
 よって、[[【フルバーン】]]等で採用されるような[[バーン]][[カード]]を用いて、こちらからも攻めていくことも必要となる。~
 また、[[リバースモンスター]]を中心にして、[[モンスター効果]]を自発的に[[発動]]するのもよい。~
 これらの[[カード]]で攻めていくことで、[[相手]]を焦らせ、[[攻撃]]を促すことができる。~
 [[相手]]が[[攻撃]]してくるようになれば、[[《魔法の筒》]]等の[[カード]]が存分に活躍できるだろう。~

***対大型[[モンスター]] [#strategy3]
 こちらから[[攻撃]]を仕掛けることはないため、相手が[[上級モンスター]]を[[召喚]]する場面も多くなる。~
 高い[[攻撃力]]を持った[[モンスター]]の[[直接攻撃]]を受けた場合、それまで稼いだ[[ライフ・アドバンテージ]]を一気に失うことになる。~
 このような状況では[[ボード・アドバンテージ]]は[[相手]]が得ていることが多いため、巻き返しが難しくなる。~

 対策としては、[[【ロックバーン】]]のように[[ロック]]パーツを採用することが考えられる。~
 しかし、[[攻撃]]を完全に封じてしまうと、【ウォールバーン】として機能しなくなってしまうため、過度に[[ロック]]することは避けたい。~
 そこで、[[モンスター]]の[[攻撃力]]によって[[火力]]が増大する、[[《魔法の筒》]]や[[《ディメンション・ウォール》]]等の[[カード]]を多めに採用することで対応したい。~
 また、能動的に[[発動]]できる[[《ミスフォーチュン》]]を投入するのもよいだろう。~

 [[相手]]が大型[[モンスター]]を[[召喚]]してこない場合はこれらの[[カード]]が上手く機能しなくなるため、[[壊獣]]、[[《妨げられた壊獣の眠り》]]を併せて採用したい。~
 [[ダメージ]]を与え続ける[[《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》]]や[[《ヴォルカニック・クイーン》]]も[[攻撃]]を強制できるため相性が良い。~

***大量展開対策 [#strategy4]
 [[相手]]の[[攻撃]]以外の行動に干渉することがないため、[[モンスター]]を大量展開される場面もあるだろう。~
 大量展開からの一斉[[攻撃]]では、防御が間に合わずに[[ダメージを受ける]]ことも多いため、対策は必須と言える。~

 第一に考えられるのは、大量展開そのものを抑制すること。~
 [[《地盤沈下》]]や[[《おジャマトリオ》]]で[[メインモンスターゾーン]]を封じ込めてしまう。~
 [[自分]]が[[モンスター]]を展開することはないため、影響を受けるのは[[相手]]のみとなる。~

 第二に、一斉[[攻撃]]を封じること。~
 [[《暗黒の扉》]]や[[《攻通規制》]]で1[[ターン]]の最大[[攻撃]]回数を絞ったり、[[《魔界の足枷》]]で[[攻撃]]させたくない[[モンスター]]をピンポイントで封じる。~
 ただし、[[ロック]]パーツと同様、過度に抑えこむと【ウォールバーン】として機能しなくなってしまう。~

 第三の手法は、大量展開を逆に利用すること。~
 [[《停戦協定》]]や[[《自業自得》]]は、[[モンスター]]が多いほど[[火力]]が上がるため、大量展開後に[[発動]]することで大[[ダメージ]]を狙える。~
 また、一度[[発動]]した後は、[[ブラフ]]としても機能してくれるだろう。~

**[[デッキ]]の種類 [#decktype]
***[[リバースモンスター]]軸 [#decktype1]
***[[リバースモンスター]]軸 [#Flip]
 [[リバースモンスター]]を主軸にする[[デッキ]]。~
 受動的になりがちなこの[[デッキ]]だが、[[リバースモンスター]]を用いることで、自発的な行動を可能とする。~

-[[ドロー]]:[[《暗黒のミミック LV1》]]・[[《スケルエンジェル》]]・[[《魔装機関車 デコイチ》]]
-[[サルベージ]]:[[《闇の仮面》]]
-[[蘇生]]:[[《ダークファミリア》]]
-その他:[[《魔導雑貨商人》]]・[[《水晶の占い師》]]

***[[墓地]][[誘発>誘発効果]][[効果モンスター]]軸 [#decktype2]
***[[墓地]][[誘発>誘発効果]][[効果モンスター]]軸 [#Graveyard]
 [[墓地へ送られた]]時に[[誘発効果]]を[[発動]]する[[モンスター]]を主軸にする[[デッキ]]。~
 [[《スキルドレイン》]]で[[無効]]にされないのが利点であり、また[[自爆特攻]]することである程度は[[自分]]から行動することもできる。~

-[[ドロー]]:[[《暗黒のミミック LV3》]]・[[《カードガンナー》]]
-[[バーン]]:[[《ヴォルカニック・バックショット》]]

**[[デッキ]]の派生 [#variation]
***[[【アステカ】]] [#variation1]
 [[《アステカの石像》]]による[[反射ダメージ]]を狙う[[デッキ]]。~
 [[相手]]の[[攻撃]]を待つ点は同じであるが、[[効果ダメージ]]中心の【ウォールバーン】に対し、こちらは[[戦闘ダメージ]]によって[[ライフ]]を削る。~

**この[[デッキ]]の弱点 [#weakpoint]
 [[発動条件]]を持つ[[カード]]が多く、受動的になりがちなため、[[除去]]には非常に弱い。~
 [[モンスター]]は[[セット]]することが大半であるため、[[《抹殺の使徒》]]や[[《ミスティック・ソードマン LV2》]]が天敵となる。~
 これらには[[裏側守備表示]]のまま処理されてしまうため、[[モンスター効果]]を[[発動]]することができない。~
 [[魔法・罠カード]]は、[[《魔法の筒》]]のように[[発動条件]]のある[[カード]]が多く、また[[《拷問車輪》]]や[[《死霊ゾーマ》]]等の[[永続カード]]も多用するため、あらゆる[[魔法・罠除去]]に弱い。~

 また、この[[デッキ]]は[[無効化>無効]]にも弱い。~
 [[攻撃]]を受けた時の[[誘発効果]]や[[リバースした]]場合の[[効果]]は[[《スキルドレイン》]]や[[《死霊騎士デスカリバー・ナイト》]]で[[無効]]になる。~
 [[戦闘破壊]]された時の[[誘発効果]]は[[《冥界の魔王 ハ・デス》]]によって[[無効化>無効]]され、[[墓地へ送られた]]時の[[誘発効果]]は[[《マクロコスモス》]]等で[[発動]]しなくなる。~
 また、[[罠カード]]は[[《王宮のお触れ》]]や[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]の前では機能しなくなる。~

**この[[デッキ]]の歴史 [#history]
 この[[デッキ]]が登場したのは[[《レベル制限B地区》]]・[[《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》]]が規制を受けた[[06/09/01>禁止・制限カード/2006年9月1日]]以降の環境である。~
 それまでの[[バーン]][[デッキ]]は[[【ロックバーン】]]が主流だったが、[[ロック]]パーツの規制によって新しいタイプの模索が始まったのである。~
 他の[[ロック]]パーツに頼ったタイプや[[チェーンカード]]に頼ったタイプが登場する中で、あえて[[ロック]]せずに戦うタイプが【ウォールバーン】であった。~
 [[デッキ]]単体では、同時期に流行した[[【チェーンバーン】]]に速度で劣っており、目立った活躍はなかった。~
 しかし、[[デッキ]]が確立されてからは【ウォールバーン】の要素をもった[[【ロックバーン】]]や[[【チェーンバーン】]]を見かけるようにもなった。~

//**代表的なカード [#keycard]

**関連リンク [#link]
-[[【アステカ】]]

-[[デッキ集]]