*アドバンテージ/Advantage [#top]
 「優位(性)」や「利益」を意味するカードゲーム用語(非公式用語)。~
 英語の「Advantage(アドバンテージ)」の意味。~

 トレーディングカードゲームにおいて「アドバンテージを持つ」「アドバンテージがある」とは「対戦相手よりも優位になること」を言う。~
 例えば、「[[相手]]より[[手札]]の枚数が多い」とか、「[[相手]]より[[フィールド]]の[[モンスター]]の数が多い」といった状況がわかりやすい。~
 前者は「[[ハンド・アドバンテージ]]」、後者は「[[ボード・アドバンテージ]]」を持っている状態である。~

 また、「アドバンテージを稼ぐ」「アドバンテージを得る」とは、[[カードの効果]]等で「[[自分]]が利益を稼ぐ・得ること」を言う。~
 例えば、「1枚の[[カード]]で2枚の[[カード]]を[[破壊した]]」とか、「1枚の[[カード]]で2枚[[ドロー]]した」時がわかりやすい。~
 前者は[[自分]]の[[カード]]1枚で[[相手]]の2枚の[[カード]]を失わせたので[[カード]]1枚分、得をしたことになる。~
 後者は[[自分]]の[[カード]]1枚が[[自分]]の[[手札]]2枚に増えたので[[カード]]1枚分、得をしたことになる。~
 その逆は「アドバンテージを損なう」「[[ディスアドバンテージ]]を負う」と表現される。~

-「○○アド(アド、ディスアド等)」、「○枚分のアドバンテージを稼ぐ」の意味で「アド+○」、と略されることもある。~

-元々はTCGの祖である『マジック・ザ・ギャザリング』発祥の用語だが、遊戯王[[OCG]]でもカードプールが拡大し、高度なプレイング技術が求められるようになってきたことで使われるようになった。~
他のTCGでも若干の形の変化はあれどアドバンテージの概念があり、根底は変わらないと言える。~

-遊戯王[[OCG]]においては、主に以下のようなものが存在する。
--[[カード・アドバンテージ]]
---[[ハンド・アドバンテージ]]
---[[ボード・アドバンテージ]]
--[[ライフ・アドバンテージ]]
--[[コントロール]]外のアドバンテージ
---[[デッキアドバンテージ]]
---[[墓地アドバンテージ]]
---[[除外アドバンテージ]]
---[[情報アドバンテージ]]

-ただ「アドバンテージ」とだけ言う場合は[[カード・アドバンテージ]]を指すことが多い。~
各アドバンテージは独立しているものではなく、一方で負う代わりに他方で得る[[カード]]も多い。~
例えば、多くの[[バーン]][[カード]]は[[カード・アドバンテージ]]を犠牲に[[ライフ・アドバンテージ]]を得る。~
また、[[《いたずら好きな双子悪魔》]]や[[《デビル・フランケン》]]は[[ライフ・アドバンテージ]]を犠牲に[[カード・アドバンテージ]]を得ている。

-他には「テンポ・アドバンテージ」というアドバンテージも存在する。~
「1[[ターン]]に使用できる[[カード]]の枚数や[[効果]]・[[攻撃]]の回数の差によって生まれるアドバンテージ」のことで、[[カード・アドバンテージ]]が目に見える量の差なのに対し、こちらはその中で使える[[カード]]の質の差を表している。~
これは[[コスト]]の概念が強いTCGで生まれたアドバンテージであり、[[コスト]]の概念が薄い[[OCG]]においては、あまりなじみがない。~
ただし存在しないわけではなく、例えば[[通常召喚]]は基本的に[[1ターンに1度]]しか使用できないが、[[特殊召喚]]は1[[ターン]]に何度でも使用できるため、このアドバンテージを稼ぐことができる。~
[[魔法カード]]も[[手札]]から何度でも[[発動]]できるため、[[自分]]の[[ターン]]であればこのアドバンテージを稼ぐことができる[[カード]]である。~
また、[[ターンプレイヤー]]は[[相手]]よりも多くの種類の[[カード]]を使える権利があるため、このアドバンテージを持った立場にあると言える。~
このアドバンテージを[[ターンプレイヤー]]に稼がせないためには、[[速攻魔法]]や[[罠カード]]、[[手札誘発]]等を使うことが必要である。~
それ以外では、[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]や[[《王宮のお触れ》]]など[[相手]]の行動を封じる[[永続カード]]等でも得ることができる。~

--[[ノーコスト]]が基本の[[OCG]]において[[手札事故]]を起こした場合は、このアドバンテージを[[相手]]に稼がれている状態である。~
[[上級モンスター]]や[[墓地]]利用[[カード]]など特定の条件を満たさなければ使用できない[[カード]]は、このアドバンテージを失いやすい。~
また、より多くの種類の[[カード]]を使用できるように、同じ(ような)[[カード]]の採用枚数を減らすという[[デッキ]]構築テクニックは、このアドバンテージを失わないためのものである。~
ダブった場合は片方が使えなくなる可能性があり、特に[[《強欲で謙虚な壺》]]等の1[[ターン]]中の使用制限があるものは死に札となるからである。~

--[[デュエル]]の高速化に伴い、[[環境]]ではこのアドバンテージが重要視されるようになってきている。~
例えば強力な[[効果]]を誇る[[《ブラック・ホール》]]が[[メインデッキ]]への採用率は減少する一方で[[サイドデッキ]]にほぼ投入されているのは、[[先攻]]を取った場合に初手に来てしまうとその[[ターン]]は死に札と化してテンポを損なってしまい、思うように展開が行えなくなるためである。~

---[[同名カード]]全体で[[1ターンに1度]]の[[縛り]]を持つことが一般化した第10期以降においては、そうでない[[カード]]がテンポ・アドバンテージを持っていると言える。~
例えば、[[【デスピア】]]で[[《氷剣竜ミラジェイド》]]を能動的に[[除去]]して[[《デスピアの凶劇》]]で出し直すことで[[除去]]・[[墓地肥やし>墓地を肥やす]][[効果]]を複数回[[発動]]する[[コンボ]]は、このアドバンテージを活用したものと言える。~

--[[エラッタ]]の際にこのアドバンテージを意識した改訂がなされることもある。~
[[ターン]]制限と[[メインフェイズ1>メインフェイズ#M1]]制限がつけられた[[《ダーク・ダイブ・ボンバー》]]や、即座に[[墓地肥やし>墓地を肥やす]]ができなくなった[[《未来融合−フューチャー・フュージョン》]]などがその例である。~

-原作・アニメにおいて―~
アニメでは、遊戯がこの言葉を使用している。~
その時の対戦相手・ビッグ1(大下)はアドバンテージを重視する相手であった。

--アニメGXの「十代vs[[墓守の長>《墓守の長》]]」戦では、十代が[[《E・HERO バブルマン》]]の[[効果]]で[[ドロー]]した時、[[墓守の長>《墓守の長》]]が「[[バブルマン>《E・HERO バブルマン》]]の[[効果]]は絶大な[[アドバンテージ>ハンド・アドバンテージ]]をお前に与えた」と表現している。~
また、「エドvsカイザー亮」戦において、エドが十代と同じく[[HERO]][[デッキ]]を駆使する事に対し、明日香が「対戦したことのある[[デッキ]]なら、亮にアドバンテージがあるわ。」と話している。~

--アニメ5D'sでは「アキvsアンドレ」戦で、ジャンがアンドレのスピードカウンターがMAXの12個であることに対し「全てのスピードスペルが使えるアンドレにアドバンテージがある」と解説している。~
また、「遊星vsクラーク」戦においてクラークがこの言葉を使用した。~
彼が行う「神経衰弱デュエル」において、そのルールに不慣れな遊星に対し先攻を取らせることで「アドバンテージを与えてあげよう」と言っていた。~

--アニメARC-Vでは、LDSにアドバンテージ学概論という講座が存在する。~
また第21話にて遊矢が読んでいた雑誌「Dステップ」の記事中で、[[黒蠍]]を使いカード&ボードアドバンテージを確保していくという旨の記述が見られる。~

--アニメVRAINSの「遊作/Playmaker vs財前晃」戦では、Playmakerが「アドバンテージはあちらにある」と発言している。~
「財前葵/ブルーエンジェルvsバイラ」戦でも[[情報アドバンテージ]]を握っていたバイラが「圧倒的なアドバンテージがある」と述べている。~

**関連リンク [#link]
-[[カード・アドバンテージ]]
-[[ライフ・アドバンテージ]]

-[[ハンド・アドバンテージ]]
-[[ボード・アドバンテージ]]

-[[デッキアドバンテージ]]
-[[墓地アドバンテージ]]
-[[除外アドバンテージ]]
-[[情報アドバンテージ]]

-[[ディスアドバンテージ]]
-[[1:1交換]]
-[[用語集]]