*ライフ・アドバンテージ [#top]
 Life Advantage(ライフによる優位性)の意。~
 [[ライフ]]の[[アドバンテージ]]。~
 [[お互い]]の[[ライフポイント]]の数値の差による優劣を指す。~

 この[[カード]]ゲームにおける勝利手段のうち最も一般的なものは、[[相手]]の[[ライフポイント]]を0にすることである。~
 そのため、[[デュエル]]する際はいかに[[相手]]の[[ライフポイント]]を減らしつつ[[自分]]の[[ライフポイント]]を守るかという駆け引きが常に生まれてくる。~
 [[相手]]の[[ライフ]]を減らす形でのライフ・アドバンテージの獲得はこのゲームで最も優先されるべき事項であると言える。~

 一方、[[ライフポイント]]で勝っていても[[フィールド]]や[[手札]]の状況で負けていれば不利だとされることが多い。~
 基本的に[[モンスター]]の[[直接攻撃]]を3〜4回程度受ければ[[ライフ]]は0になってしまうので、「現在の[[ライフポイント]]で勝っていること」よりも「[[相手]]の[[ライフポイント]]を削れる態勢が整っていること」の方が勝利に直結するためである。~
 結果的に[[カード・アドバンテージ]]で勝っていればいるほど[[相手]]の妨害を掻い潜って[[ダメージ]]を与える方法が増えてライフ・アドバンテージを得られる[[確率]]が高まるため、[[ライフポイント]]の優劣を重視しない[[プレイヤー]]も存在する。~
 また、高速化した[[環境]]ではたった1枚の[[カード]]により[[ライフポイント]]が大幅に削られてしまうことも決して少なくない。~
 そのため、大量のライフ・アドバンテージを失うが、多くの[[カード]]に対処でき[[キーカード]]を消費させられる[[《神の宣告》]]や[[《神の警告》]]等の[[カード]]もよく投入される。~
 しかし大半の[[デッキ]]にとって最終的な目的は、[[相手]]の[[ライフポイント]]を0にすることであるのを忘れてはならない。~
 [[手札]]がいくらあっても、それを使って対処できないのでは、[[相手]][[モンスター]]に一気に[[ライフポイント]]を削り切られてしまう。 

 直接ライフ・アドバンテージを稼ぐことのできる[[カード]]、特に[[ライフポイント]]を[[回復]]する[[カード]]は、このゲームではあまり重視されない傾向にある。~
 多くの場合、[[ライフポイント]]は[[モンスター]]の[[攻撃]]という消費しない手段によって削られるため、[[カード]]を消費して[[ライフポイント]]を[[回復]]しても脅威はそのまま残ってしまうためである。~
 [[ライフポイント]]を上下させる[[カード]]よりも[[モンスター]]の[[攻撃力]]の方が高く設定されていることもあり、直接[[ライフポイント]]を操作するよりも脅威となる[[モンスター]]を[[除去]]できる[[カード]]にスロットを割く方が効率がいい場合が多い。~
 少なくとも、多少[[ライフポイント]]に差を付けるためだけに、複数の[[手札]]を消耗する事は避けたい。~
 [[ディスアドバンテージ]]となる[[《非常食》]]や[[《神秘の中華なべ》]]よりは[[《神の恵み》]]や[[《魔法吸収》]]等の[[永続カード]]を使いたい。~
 勿論、[[回復]]が必要な[[デッキ]]でなければ無理に採用する必要もない。~

 トップクラスの[[回復]]能力を誇る[[《非常食》]]で[[回復]]しても、[[直接攻撃]]1〜2回でその分の[[ダメージ]]を受けてしまう。~
 [[手札]]を消費することで[[壁]]を減らしてしまうと、[[直接攻撃]]を受けやすくなり、結果的に[[ライフ]]が減ってしまう。~
 だが、これも[[コンボ]]で一気に攻めるような際や、[[相手]][[フィールド]]に複数の[[モンスター]]が並ぶ時は重要な要素となる。~
 また、[[攻撃]]を受けにくい[[ロック]]系の[[デッキ]]を使う際は、保険としてライフ・アドバンテージを確保する戦術は有効である。~

 [[ライフポイント]]が多いということは、それだけ選択肢が広がるということである。~
 [[ライフコスト]]を有する[[カード]]の使用はもちろん、[[相手]]の[[攻撃]]をあと何回受けられるかで戦略もかなり変わってくる。~
 逆も然りで、[[ライフポイント]]が少なければ、それだけ取る行動を[[ダメージ]]を受けにくいものにせざるを得なくなる。~
 もちろん[[ライフポイント]]を得るために[[カード・アドバンテージ]]を失うのは好ましくは無いが、[[《マジカル・アンドロイド》]]等の[[回復]][[効果]]は侮りがたい影響力があると見て間違いないだろう。

-[[相手]]の[[攻撃]]を封じる[[ロック]][[カード]]や、[[《次元幽閉》]]などの[[攻撃モンスター]][[除去]][[カード]]も、実質的にライフ・アドバンテージを稼いでいると言える。~
受けるべき[[直接攻撃]]を防いだ場合、その数値分のライフ・アドバンテージを得た事になるからである。~
ライフ・アドバンテージを意識する場合、[[回復]]よりも[[ライフ]]を守ることを考えるといいだろう。~
いかに[[カード・アドバンテージ]]を失わずに[[ライフ]]を守るかということは、このゲームにおいて非常に重要な要素となる。

-[[《裁きの代行者 サターン》]]や[[《天空勇士ネオパーシアス》]]などを使い、[[ライフ]]差を生み出して[[1ターンキル]]を狙う[[【ヘル・サターン1キル】]]等の[[デッキ]]もある。~

-[[カード・アドバンテージ]]を犠牲にしてでもライフ・アドバンテージを奪う[[【フルバーン】]]のような[[デッキ]]もある。~
このタイプの[[デッキ]]との[[デュエル]]では、いつもの感覚で[[《神の宣告》]]や[[《洗脳−ブレインコントロール》]]を使うと後でその代償に泣くことになる。~
この例としては2017年の世界大会・小学生以下の部における[[【真竜】]]vs[[【チェーンバーン】]]で、迂闊に[[《コズミック・サイクロン》]]を使ったことで不利な状況を招いてしまった。~

-[[《押収》]]や[[《成金ゴブリン》]]を見るに、コナミは「[[手札]]1枚=[[ライフポイント]]1000」と考えていたようだ。~
//その考えは間違いではないが、例外も多い。~
//意図がよく分からなかったためCO。手札1枚=ライフポイント1000が当てはまらない[[カード]]もあるという意味でしょうか。

-原作・アニメにおいて―~
原作やアニメでは、基本的に[[プレイヤー]]の初期[[ライフポイント]]が[[OCG]]の初期[[ライフポイント]]である8000よりも少ない。~
具体的に言えば、原作・アニメDMでは「決闘者の王国編」まで2000、「バトルシティ編」以降は4000、GX以降のアニメ・漫画作品ではいずれも4000となっている。~
(劇場版『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』のみ[[OCG]]同様の8000スタートになっている)~
そのため、現実とは異なり[[カード・アドバンテージ]]を度外視してでも大きい[[ダメージ]]を与えられる[[コンボ]]が用いられることが多い。~
アニメGXの十代がその好例で、彼が勝利する状況では[[手札]]が1枚も残っていない場合が多く、[[カード・アドバンテージ]]を失いやすい代わりに強力な[[攻撃]]手段を手軽に得られる[[融合召喚]]を多く用いている。~

--例外的に、原作でもバクラは、ライフ・アドバンテージを[[カード・アドバンテージ]]に変換する[[《死霊操りしパペットマスター》]]のような[[カード]]を多用して展開している。~
--[[ライフポイント]]の初期値も要因となっていると思われるが、アニメでは近代の作品であってもライフ・アドバンテージを少し稼いだだけで相手を挑発したり、サレンダーを勧めたりなどの行為を行うキャラクターも少なくない。~
1[[ターン]]目などで[[カード・アドバンテージ]]を失って500ポイント程度の[[効果ダメージ]]を与え、[[自分]]が優位になっているような言動をするのはある種のお約束と化していた。~

---例外的に、原作でもバクラは、ライフ・アドバンテージを[[カード・アドバンテージ]]に変換する[[《死霊操りしパペットマスター》]]のような[[カード]]を多用して展開している。~
対戦[[相手]]の闇マリクも「ライフが減っているのはバクラだが戦況的にはオレの不利」と分析しており、この時代としては珍しくライフ・アドバンテージが軽視されている。~

--1対複数の[[デュエル]]等で1人側がハンデを貰う場合、多くのケースでは[[ライフ]]が均等になる様に調整される事が多い。~
また、アニメGXの「十代vsマルタン([[ユベル>《ユベル》]])」戦でヨハンが途中参加を申し出た際には、[[相手]][[ライフ]]を4000増やす事で「([[ライフ]]が均等になるから)これなら文句はないだろ?」と述べている。~
実際には[[カード・アドバンテージ]]や展開速度等で大きなハンデが付いたままなのだが、この様な考えが浸透するあたり、あちらの世界でライフ・アドバンテージが重く見られている事が窺える。~

--アニメVRAINSに登場するPlaymakerやリボルバーは、[[スピードデュエル]]においてこの[[アドバンテージ]]を意識していない描写が見られる。~
例としてPlaymakerは[[ライフコスト]]のある[[カード]]を多数使用し、リボルバーは「vsゴーストガール」戦でわざと2体分の[[戦闘ダメージ]]を受けてから、ゴーストガールの[[モンスター]]を[[罠カード]]で[[除去]]している。~
特にリボルバーは「vs Playmaker(1戦目)」で、[[ライフポイント]]が残り100になったにもかかわらず、「私の[[ライフ]]はまだ100も残っている」と発言している。~
どちらもスキル「Storm Access」の[[発動]]を最優先としているのだろう。~

**関連リンク [#link]
-[[カード・アドバンテージ]]

-[[アドバンテージ]]

-[[【アロマ】]]

-[[用語集]]