*情報アドバンテージ [#top]
 [[手札]]・[[セット]][[カード]]・[[デッキ]]等の[[非公開情報]]の内容を知ることで得られる[[アドバンテージ]]のこと。~

 直接的な[[アドバンテージ]]ではないが、[[相手]]の[[デッキ]]や戦況を把握し効果的に対処できるようになることから、重要度は高い。~
 [[自分]]から得るだけでなく、[[相手]]の[[サーチ]][[カード]]やプレイングで間接的に得られる場合もある。~
 極端な例では、[[デュエル]]開始時に[[デッキ]]枚数が見た目でも60枚近い[[カード]]量の場合、高確率で[[《隣の芝刈り》]]を採用した構築だろうと判断し得る。~
 無論、情報を取得できてもそれに対抗する手段がなければ活かせないので、情報を得るために[[カード・アドバンテージ]]を消費するのは得策ではない。~
 よって、[[ウイルス]]等で副次的に取得することが望ましい。~

 情報アドバンテージをどれだけ活かせるかは、各自の知っている[[カード]]・[[デッキ]]の量に依存する部分も多い。~
 特に、[[汎用性]]よりも専用の[[シナジー]]を重視した[[テーマデッキ]]等では、その特有の動きや[[カード]]を知っていなければ[[マストカウンター]]は難しい。~
 [[カード名]]や個別の[[効果]]はわかっても、[[相手]]がそれをどう使うかを読めなければ、最大限に活かすことはできなくなる。~
 認知度・流行度の低い[[地雷]][[デッキ]]であれば[[サイドデッキ]]に対策がない場合も多く、その場での判断力が勝敗の重要な要素となる。~

-[[【指名ハンデス】]]等はこの[[アドバンテージ]]をそのまま[[カード・アドバンテージ]]にする[[デッキ]]である。~
また、[[人造人間]][[デッキ]]であれば、プレイの過程で情報アドバンテージを入手できる。~

-全ての[[カード]]に対して言えるが、存在そのものが情報アドバンテージとなる事もある。~
例えば、[[全体除去]]系の[[制限カード]]が使用済みであれば大量展開がしやすく、[[カウンター罠]]の[[制限カード]]が使用済みであれば[[攻撃]]がしやすい。~
ただし、これらの[[カード]]には[[下位互換]]の[[無制限カード]]も多数存在しているので、それらの存在も頭に入れながら行動しなければならない。~
また[[【魔術師】]]や[[【魔界劇団】]]等[[カテゴリ]]中心で組むことの多い[[デッキ]]では、その[[カテゴリ]]に属する[[カード]]や[[キーカード]]が1枚見えただけでも主要戦術がバレてしまい、[[対策>メタを張る]]されてしまう場合もある。~

--[[罠カード]]は特に情報アドバンテージに左右されるものが多い。~
例えば、[[相手]][[フィールド]]に[[魔法・罠カード]]が1枚[[セット]]され、[[自分]]は[[レベル]]8の[[シンクロ召喚]]ができる状況だったとする。~
このとき、[[相手]]の[[伏せカード]]が判らなければ[[シンクロ召喚]]は慎重にならざるを得ない。~
しかし、[[伏せカード]]が[[《奈落の落とし穴》]]等だったら[[《スターダスト・ドラゴン》]]、[[《次元幽閉》]]等だったら[[《メンタルスフィア・デーモン》]]と臨機応変に対応し[[ディスアドバンテージ]]を回避できる。~
よって、[[相手]]に[[自分]]の[[罠カード]]を見せる[[《偽物のわな》]]や[[《コアキメイル・パワーハンド》]]の[[使用]]に当たっては想像以上に注意を要する。~

--[[サーチ]]や[[墓地肥やし>墓地を肥やす]]を多用する[[デッキ]]は、一面的には[[ハンド・アドバンテージ]]や[[墓地アドバンテージ]]を稼ぐ代償に、この情報アドバンテージを大きく失いやすい。~
それらは基本的に(或いは不正防止目的で)対象となった[[カード]]の[[公開]]を伴うプレイングだからである。~
それらが重宝される[[環境]]は、言い換えれば、情報アドバンテージがそれらの[[アドバンテージ]]に比べ大きく軽視されている[[環境]]とも言える。~

-一方で状況や戦術によってはあえて相手に中途半端に情報アドバンテージを与えることで動揺を誘うといった[[ブラフ]]戦術もあり得る。~
--例えば上記の例なら[[《トリオンの蟲惑魔》]]でこれ見よがしに[[手札]]に加えた[[《奈落の落とし穴》]]を意識させておいて、実際には[[《次元幽閉》]]を伏せるといったプレイングをすることで、当然[[《奈落の落とし穴》]]が伏せてあるものと考えた[[相手]]の油断を誘うことができる。~
--そうして騙すことに成功すれば、[[相手]]は同じ手に引っかかる事を警戒して動きづらくなる。中途半端に得た情報アドバンテージによって却って疑心暗鬼に陥り、何でもないような[[伏せカード]]や見え見えの[[ブラフ]]にも心理的に強く出られなくなり、さらに[[ブラフ]]を装って出した本命の[[カード]]にも引っ掛かりやすくなる。~
--また自身の[[デッキ]]内容と一件何の関係もなさそうな[[カード]]を見せることで[[デッキ]]内容を誤認させたり、また[[《オネスト》]]などの存在をチラつかせる事で[[攻撃]]を抑制するなど、「あえて公開した情報アドバンテージを盾に相手の心理を揺さぶる」戦術も考えられる。

-原作・アニメにおいて―~
原作・アニメでは[[相手]]が使用した[[カードの効果]]が知られていない場合が多く、それらが勝敗を左右する場面が多々あるため、情報アドバンテージは重要視される。~
闇マリクの[[《ラーの翼神竜》]]はその典型例であり、[[テキスト]]が[[自分]]だけ読める古代神官文字で記載されていることを最大限に利用して[[デュエル]]を有利に運んでいた。~
[[《ラーの翼神竜》]]の[[効果]]を警戒した海馬は、海馬コーポレーションの技術を駆使して[[《ラーの翼神竜》]]の[[カード]]をスキャンしたり、「闇遊戯vs城之内vs海馬vs闇マリク」のバトルロイヤルで闇マリクに城之内をけしかけ、「城之内vs闇マリク」戦を介して[[《ラーの翼神竜》]]の情報を得ようとしていた。(なお、目論み通りこの[[デュエル]]で[[《ラーの翼神竜》]]の全ての[[効果]]が明らかになった)~
逆に、[[お互い]]が[[効果]]を知っている場合や[[相手]]に情報アドバンテージをとられた場合、それを逆手にとって反撃する場面も多い。~
また、ペガサス・絽場・カミューラ・鷹栖・シェリー(漫画版)・ハートランド(漫画版)など多くの登場人物が[[カードの効果]]以外の方法で情報アドバンテージを得ている。~
これらの行為には(作中でのルール上)反則に含まれるものもあるが、ペガサスは遊戯以外に敗れたことはなく、絽場は竜崎に完勝しているなど、情報アドバンテージの重要さが描写されている。~

--レアハンター戦では城之内がその[[デッキ]]内容を闇遊戯に教えようとしたが、闇遊戯はその申し出を断っている。~
その後[[相手]]の使用した[[カード]]の傾向から、[[相手]]の[[デッキ]]タイプの推察を自力で成し得ている。~

--アニメ5D'sにおいては、ロットンが遊星の挙動や前回の[[デュエル]]の内容から遊星の[[手札]]に[[《エフェクト・ヴェーラー》]]が存在することを見抜き、[[カード・アドバンテージ]]の獲得に繋げている。~
また、アポリアは遊星達の前でZ-ONEと[[デュエル]]することで、[[デュエル]]には敗れたもののZ-ONEの[[デッキ]]や使用する[[カード]]を遊星が知ることができ、最後の戦いにおける大きな[[アドバンテージ]]となった。~
これにより遊星は[[時械神]]の共通[[効果]]を推測し、「遊星vsZ-ONE」戦では[[時械神]]にとって効果的な[[《くず鉄のかかし》]]を序盤から使用している。~

--アニメZEXALシリーズで究極体ZEXALが使用する[[シャイニングドロー>《シャイニング・ドロー》]]によって創造される[[カード]]は情報アドバンテージをもとに作られているため、不測の事態になると対応しきれなくなる場合がある。~
初使用時の「アストラルvsカイト」戦や「遊馬vsトロン」戦では、[[公開]]されていない[[伏せカード]]や[[カードの効果]]によって[[シャイニングドロー>《シャイニング・ドロー》]]を使った[[ターン]]に勝利できていない。~

--アニメARC-Vの「遊勝vsユーリ」戦では、事前の[[デュエル]]に使用されたことで[[効果]]を把握していた事や挑発に応じた際の対戦[[相手]]の言動から[[伏せカード]]が[[《超融合》]]だと見抜き、[[発動]]前の[[除去]]に成功している。~

--アニメVRAINSのGo鬼塚やブルーエンジェルは、Playmakerの[[スキル>スピードデュエル#skill]]の[[発動条件]]を知らなかった為に、Playmakerに「Storm Access」を使われ逆転を許している。~
Playmakerの[[デュエル]]を調べ上げたゴーストガールやブラッドシェパードは、「Storm Access」の[[発動条件]]を見抜き、Playmakerとの[[デュエル]]では[[1ターンキル]]を狙う、Playmakerの[[ライフポイント]]が1000以下になるが倒しきれない場合は[[攻撃]]しない、[[ライフポイント]]が1000以下にされたらPlaymakerの[[ライフ]]を[[回復]]させるなど「Storm Access」を使わせないように対策している。~
また、「財前葵/ブルーエンジェルvsバイラ」戦において、バイラは「ブルーエンジェルのデッキは今や有名になり過ぎている」と、[[【トリックスター】]]に対する[[メタ]]戦術を使っていた。~
「遊作/Playmaker vsリボルバー」(3戦目)では、リボルバーが[[《聖なるバリア −ミラーフォース−》]]を所持する事を把握していたPlaymakerが[[モンスター]]を[[守備表示]]にした上で[[効果破壊]][[耐性]]を付与させている。~
得た情報から実際の対策に繋げるという、情報アドバンテージの使い方としては実に良い例だったのだが、それを上回ったリボルバーのプレイングにより結局[[モンスター]]を全滅させられてしまった。~
リボルバーが作り上げたAI・パンドールは他の個体が[[デュエル]]で得た情報を共有しており、サポートAIとして複数のデュエルディスクを介してAiの[[【@イグニスター】]]のプレイングや[[カード]]の[[効果]]を解析している。~

--漫画OCGストラクチャーズの「尚磨vs王座」(2戦目)では、尚磨が初手で[[《増援》]]を[[発動]]したのに対し、王座は[[手札]]にあった[[《灰流うらら》]]の[[効果]]を使わなかった。~
ギャラリーの月子はこの行動を「尚磨の[[デッキ]]内容を見極めるため」と見ており、間接的な情報アドバンテージを重視したプレイングの一つと言える。~

--一方で、得られたであろう情報アドバンテージが活かされないケースもある。~
アニメ5D'sでは龍亞がコンビニで立ち読みしていた雑誌にチーム・ラグナロクの使用する[[三極神>極神]]の情報が[[テキスト]]付で小さく掲載されていたが、遊星達のDホイールのプラクティスが有る事を思い出した事でそれを確認していなかったのか、[[デュエル]]では[[三極神>極神]]の[[自己再生]][[効果]]に度肝を抜かれている。~

-コナミのゲーム作品において―~
「デュエルリンクス」に於いては[[スキル>スピードデュエル#skill]]も駆け引きに於ける重要要素となる。~
デュエル開始時発動する[[スキル>スピードデュエル#skill]]は勿論、そうでなくてもキャラクターによって使用可能[[スキル>スピードデュエル#skill]]が異なりある程度スキルを推測できる。~
そのため、闇遊戯なら「[[ディスティニー・ドロー>ディスティニードロー]]」を発動させない為に[[ライフ>ライフポイント]]を2000以上削らない等立ち回りにも影響が出る事は多い。~
また相手が立ち回りを変える事を逆に利用し、[[スキル>スピードデュエル#skill]]でデュエル開始時に[[《ハーピィの狩場》]]を[[発動]]して相手に[[【ハーピィ】]]と思わせ[[魔法・罠カード]]の[[セット]]をけん制後、[[トラミッド]][[カード]]を安全に展開し[[《ハーピィの狩場》]]を[[《古代遺跡の目覚め》]]の[[コスト]]にする等といった裏をかく戦法も存在する。~
デュエルリンクスでは[[スキル>スピードデュエル#skill]]も駆け引きにおける重要要素となる。~
キャラクターによって使用可能な[[スキル>スピードデュエル#skill]]は異なり、ある程度は推測できるが[[スキル>スピードデュエル#skill]]を[[発動]]するまでは判明しない。~
[[スキル>スピードデュエル#skill]]の内容は戦術に繋がる事が多いため、[[相手]]の[[スキル>スピードデュエル#skill]]を見極める事は非常に重要である。~
たとえば[[相手]]が闇遊戯なら「[[ディスティニー・ドロー>ディスティニードロー]]」を発動させない為に[[ライフ>ライフポイント]]を2000以上削らない等、立ち回りにも影響が出やすい。~
また相手が立ち回りを変える事を逆手に取り、[[スキル>スピードデュエル#skill]]でデュエル開始時に[[《ハーピィの狩場》]]を[[発動]]して相手に[[【ハーピィ】]]と思わせ[[魔法・罠カード]]の[[セット]]をけん制後、[[トラミッド]][[カード]]を安全に展開し[[《ハーピィの狩場》]]を[[《古代遺跡の目覚め》]]の[[コスト]]にする等といった裏をかく戦法も存在する。~


**関連リンク [#link]

―[[非公開情報]]を[[確認]]できる[[効果]]を持つ[[カード]]は「[[ピーピング]]」を参照。~

-[[アドバンテージ]]
-[[ピーピング]]

-[[用語集]]