*制限改訂 [#top]
 公式の[[デュエル]]で適用される[[リミットレギュレーション]]が変更されること。~
 [[環境]]の調整を目的として、[[デッキ]]に入れることのできる[[同名カード]]の枚数を変更している。~

**基本的な選定理由 [#reason]
 遊戯王[[OCG]]においては過去に発売された全ての[[カード]]が使用可能であり、今後も新しい[[カード]]・商品が追加されていく、というゲームの[[環境]]下において慎重に検討しております。~
 また、検討の際には、世界中の[[プレイヤー]]が遊んでいる事も十分に考慮に入れた上で行われます。~
 適用される「[[禁止>禁止カード]]・[[制限>制限カード]]・[[準制限カード]]」は基本的に以下の観点から選定していますが、恒久的なものではありません。~

 ● ゲームバランスを維持し、遊戯王[[OCG]]全体の活性化を促すプレイ[[環境]]を作り出す事~
 ● [[デッキ]]の選択肢やプレーの幅を広げる事~
 ● [[デュエル]]の駆け引きの要素が激減するような[[カード]]・[[コンボ]]への一定の規制~
 ● [[プレイヤー]]が一方的に有利になる状況を作り出す[[カード]]への一定の規制~
 ● 現状の[[環境]]下では[[プレイヤー]]が対処・対策がしづらい[[カード]]についての一定の規制~
 ● [[デュエル]]の進行に支障をきたすような[[カード]]への一定の規制~
 ● 大会での使用を考慮した際に、規制をかけるべきと判断される[[カード]]への規制~

 (公式ホームページより引用)

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-国・プラットフォームによって発売・実装の順番や流行する[[デッキ]]の傾向が異なるため、「日本国内OCG版」「海外版」「マスターデュエル版」ではルールは共通だがリミットレギュレーションの内容は大きく異なっている。

--とはいえ、原則的にほとんどの[[カード]]が日本で最速で発売され実績がとれる関係上、海外も大筋では日本での流れを踏襲することが多い。~
また、日本での活躍実績が特に目立ったものは、海外でのリミットレギュレーションだけでなく、海外発売時の商品形態やレアリティに如実に反映されていることも珍しくない。

--海外では日本に比べ[[伏せ除去]]に非常に厳しい規制を課した結果、この反動で[[伏せカード]]の実用性が向上し、逆に[[攻撃]]を介する[[効果]]が弱体化したために、大きく異なるリストとなったことがある。~
このように、切っ掛けは小さな差異であっても、そこから影響された環境やリストの変化の積み重ねの末に、全く異なる環境になることは少なくない。

--マスターデュエルにおいては[[サイドデッキ]]の無い[[シングル戦]]であるため、[[OCG]]以上に[[1ターンキル]]や、流行の[[メタ]][[カード]]が[[刺さらない>刺さる]]特化型[[デッキ]]が強い傾向にある。~
--マスターデュエルにおいては[[サイドデッキ]]の無い[[シングル戦]]であるため、[[OCG]]以上に[[1ターンキル]]や、流行の[[メタカード]]が[[刺さらない>刺さる]]特化型[[デッキ]]が強い傾向にある。~
このため、後述のデュエルリンクスと異なり[[OCG]]とほぼ同じルールながら、[[OCG]]では考えられない[[カード]]が厳しく規制される事態も発生している。

-以前は年2回の改訂だったが[[13/09/01>リミットレギュレーション/2013年9月1日]]の改訂以降は、年4回に変更されている。

--2004年以前は不定期に行われていた。

--[[04/03/01>禁止・制限カード/2004年3月1日]]からは年2回(3・9月の1日)行うようになった。~

--[[13/09/01>リミットレギュレーション/2013年9月1日]]から1年は、日本代表選考会予選大会および世界大会に合わせ、[[2013/11/01>リミットレギュレーション/2013年11月1日]]、[[2014/02/01>リミットレギュレーション/2014年2月1日]]、[[2014/04/01>リミットレギュレーション/2014年4月1日]]、[[2014/07/01>リミットレギュレーション/2014年7月1日]]に行われた。~

--[[14/10/01>リミットレギュレーション/2014年10月1日]]の改訂から、3ヶ月ごとの改訂(1・4・7・10月)に再度変更された。

--上記の選定理由に合致するような[[カード]]・[[コンボ]]が登場しても、期間中に制限改訂を挟む等の措置は日本ではとられていない。~
一方、海外では臨時の制限改訂で[[禁止カード]]に指定された例も稀に見られる([[《デビル・フランケン》]]・[[《次元融合》]]等)。~
[[16/02/08>海外の禁止・制限カード/2016年2月8日]]にはあまりにも猛威を振るっていた[[【EMEm】]]に対し、一部の大会でのみ適用される臨時規制をかけたケースもあった。~

---現在、日本の制限改訂で期間中に追加で制限改訂を挟んだのは、21/02/20〜03/31の期間に[[21/01/01>リミットレギュレーション/2021年1月1日]]に加える形で追加された[[臨時リミットレギュレーション>リミットレギュレーション/2021年1月1日#tmp]]のみである。~
ただし、これはキャンペーン的事情による規制であり、上記理由によるゲーム的事情による規制ではない。~

-[[日本未発売カード]]・[[海外未発売カード]]は基本的にそれぞれ未発売の地域のリストには掲載されていない。~
当然ながらこれらは未発売地域では他言語版を入手しても使用不可であり、このため世界大会では未発売地域のある[[カード]]は原則的に使用不可となる。~

--海外においては[[《王家の神殿》]]が発売と同時に[[禁止カード]]指定されるなど、特殊な対応が行われたことがある。~
日本国内では[[12/03/01>禁止・制限カード/2012年3月1日]]において初めて、[[日本未発売カード]]が日本語版発売前に規制された。

--特殊な事例として、[[世界大会>World Championship Series]]でのみ[[禁止・制限カード]]に指定される[[カード]]も存在する。~
国によって裁定・[[テキスト]]が異なる状態で発売されてしまった[[《E・HERO ランパートガンナー》]]がその一例。~

-主に[[制限強化]]が行われるが、同時にいくつかの[[制限解除]]や[[制限緩和]]も行われる。~
時代と共に次々と強力な[[デッキ]]が登場するため、[[主流デッキ]]の規制だけでなく、他の[[デッキ]]の[[デッキパワー]]を上げることでも[[環境]]全体の調整を図っている。~
[[禁止カード]]指定を受けていた[[パワーカード]]の[[制限復帰]]、過去に猛威を振るった[[デッキ]]の[[キーカード]]の[[制限緩和]]が多く、[[環境]]の変化によって目にしなくなった[[カード]]の[[制限緩和]]も増えている。~

--[[無限ループ]]や[[バーン]]による[[1ターンキル]]は厳しめの対応がなされており、他の[[カード]]に比べて[[制限強化]]されやすい。~
[[《マスドライバー》]]・[[《The tyrant NEPTUNE》]]など、それを利用した[[コンボ]]が普及しきる前や、新たな[[1ターンキル]][[コンボ]]の相方となる[[カード]]が登場する直前=即ち、実際の[[環境]]には[[コンボ]]が存在しなかった時期に、突然の規制を受けた[[カード]]も存在する。~
[[《ダーク・ダイブ・ボンバー》]]を用いた[[1ターンキル]][[コンボ]]など、一度目の改訂で規制されない例もあるが、それらも次の改訂では一気に[[禁止カード]]となる事がほとんどである。~

-制限改訂の中には単純なゲームバランスだけでなく、[[KONAMI]]による商業的な判断(販売戦略)が関係していると推測される例も定期的に見られる。~
[[環境]]で猛威を振るった[[カード]]であっても、それが登場から間もない[[カード]]である場合は規制を免れる例が多いのである。~
例えば[[【シャドール】]]が登場して約3ヶ月後の[[14/07/01>リミットレギュレーション/2014年7月1日]]では、[[シャドール]][[カード]]でなく[[《終末の騎士》]]と[[《針虫の巣窟》]]が規制されている。(なお、登場半年後の[[14/10/01>リミットレギュレーション/2014年10月1日]]では[[シャドール]][[カード]]に規制が入っている)
この傾向は高[[レアリティ]]の[[カード]]になるほど顕著になり、第10期では[[《ルドラの魔導書》]]がその一例といえる。~
--逆に、今後発売される商品群と相性の良い[[カード]]が[[制限緩和]]されるケースもある。~
一例としては、[[守護竜]]が登場する直前に[[制限復帰]]した[[《嵐征竜−テンペスト》]]、[[HERO]]の新規[[カード]]が登場する直前に[[制限解除]]した[[《ヒーローアライブ》]]がある。

-最新の[[リミットレギュレーション]]は、公式ページやVジャンプ、ポスターで確認できる。~
これらは施行前月の中旬に情報を開示するため、一般の人が次の制限改訂の内容を知ることができるのもこの頃になる。~
[[17/07/01>リミットレギュレーション/2017年7月1日]]以降は新たに公式Twitterでも次の制限改訂の内容を確認できるようになっている。~

--他のTCGでは選定理由が公式に発表されることもあるが、遊戯王OCGでは個々の[[カード]]の選定理由を公表することはほぼない。~
今のところ、2012年5月と10月に、それぞれ[[12/03/01>禁止・制限カード/2012年3月1日]]と[[12/09/01>禁止・制限カード/2012年9月1日]]の制限改訂について、一部の[[カード]]の選定理由が公表されたのみである。~
なお後述のように、ゲーム『デュエルリンクス』では個々の[[カード]]の選定理由が公表されている。~

-細部は違えど、類似した制度を取り入れているTCGは多い。~
また遊戯王[[OCG]]では、初登場時点から「[[使用不可カード]]」に指定されている[[カード]]群はあるが、過去の[[カード]]に完全な使用制限がかかる、いわゆる「スタン落ち」の制度が取られた事はない。~

--「スタン落ち」が無いことで古い[[カード]]もいつまでも使える一方で、それまで全く目立たなかった[[カード]]が最新[[カード]]との[[コンボ]]で一発で[[禁止カード]]・[[制限カード]]になってしまうことも珍しくない。~
[[《The tyrant NEPTUNE》]]のような[[効果]]の対応範囲が広すぎる物はその典型。~

---使用不可と言うとネガティブなイメージが強いが、こうした運営でも管理困難な想定外の[[コンボ]]の防止の他、再販すべき[[カード]]が厳選されるといった事情も存在している。~

--仮に「スタン落ち」が存在していれば、[[禁止カード]]になったまま使用禁止[[カード]]群に落ちることで完全消滅していくことで、事実上の永久追放が可能。~
これができず復帰の可能性が残っている結果、遊戯王のリミットレギュレーションは他TCGのそれよりも膨大になってしまっている側面も存在する。~
なお、実際に後に初代[[禁止カード]]は全て再び使用可能な緩和を受けており、「永久追放」が存在しない状態となっている。~

-Vジャンプ誌上などでは「改定」と表記される事も多いが、公式用語としては「制限改訂」が正しい。~
意味としてはどちらも間違いではない。~

-原作・アニメにおいて―~
アニメGXで佐藤先生が生徒のいない中で授業を行うシーンにおいて、制限改訂への対応についての話をしていた。~

--ちなみに、アニメにおいてはかつては放送当時の[[禁止・制限カード]]に従わない[[カード]]も使用されていたが、GXの中盤からその様なケースが減少していった。~
5D's2年目以降は滅多と破られる事は無くなっている。~
2018年現在ではアニメ制作サイドが[[OCG]]の[[リミットレギュレーション]]を意識して[[デュエル]]を制作していることが明かされている。~
(詳細は[[《トリックスター・リンカーネイション》]]のページを参照)~
//本来はリミットレギュレーションに書くべき内容ですが、あちらの利用目的を考えるとアニメの話はこちらの方が良いと思います

-コナミのゲーム作品において―~
--デュエルリンクスでは[[OCG]]とは異なり、「禁止」「LIMIT1」「LIMIT2」「LIMIT3」の4種類の区分で制限改訂が行われている。~
「LIMIT1」は「LIMIT1に設定された全ての[[カード]]から1枚だけ[[デッキ]]に入れられる」、「LIMIT2」は「LIMIT2に設定された全ての[[カード]]から2枚だけ[[デッキ]]に入れられる」という規制となっており、[[OCG]]での[[制限>制限カード]]・[[準制限カード]]よりも[[デッキ]]構築への影響が大きい。~
「LIMIT3」は[[無制限カード]]と同様に3枚入れることも可能だが、その場合他の「LIMIT3」[[カード]]の使用ができなくなる。~
また、規制強化・緩和に際しては、[[カード]]ごとに選定理由の説明が(時に原作漫画の表現を混ぜた形も含め)簡単になされている。~
---こちらはソーシャルゲームである事もあり、原作やアニメで登場をした[[地縛神]](を操るデュエリスト)などが膨大な[[ライフポイント]]を携えた「レイドイベント」が時折開催されている。~
こういった[[デュエル]]においては複数人で協力して[[ライフ]]を削って倒していくというコンセプトであり、そのためかイベント内[[デュエル]]においては、[[特殊勝利>《毒蛇神ヴェノミナーガ》]]・[[スキル>エクゾディア]]及び[[《D−HERO ドグマガイ》]]や[[送りつけ]][[コンボ]]による[[《地雷蜘蛛》]]といった、[[効果]]などで一気に数十万の[[ライフ]]を半減できる[[カード]]を禁止としたリストが作られている。~

--マスターデュエル特有の傾向として、[[レアリティ]]がURの[[カード]]は[[無制限カード]]から一気に[[制限カード]]以上への規制といった、[[デッキ]]から2枚以上抜かなければならない規制を行う事は珍しい。~
同ゲームにはクラフトというシステムがあり、30ポイント消費で同[[レアリティ]]の任意の[[カード]]を1枚クラフト(入手)でき、[[カード]]を1枚分解すると同[[レアリティ]]のポイントを10入手できる。~
指定期間中に新たに規制された[[カード]]を分解すると、その枚数分補填という形でポイントのボーナスが入手できるため、それを忌避するためと考えられる。~
そのため[[OCG]]や[[TCG]]とは異なり、同じ[[カテゴリ]]に属する別の低[[レアリティ]][[カード]]への規制が散見される。~
--デュエルリンクスおよびマスターデュエルでは、実装と同時に規制される[[カード]]がある。~
前者では、基本的に単体の[[カードパワーが高いカード>パワーカード]]が指定され、入手方法がパック購入となる[[カード]]はLIMIT3、入手方法がセット商品やカードトレーダー交換になる[[カード]]はLIMIT1で指定されることがほどんどである。~
後者では、既に[[OCG]]で規制を受けている[[カード]]を中心に、[[環境]]で猛威を振るった[[出張]]パーツや[[カテゴリ]]の[[キーカード]]が指定されるが、実装時点の[[OCG]]の最新[[リミットレギュレーション]]の指定よりは緩いことが多い。~

**関連リンク [#link]
-[[禁止・制限カード]]
-[[リミットレギュレーション]]

-[[準制限カード]]
-[[制限カード]]
-[[禁止カード]]

-[[制限解除]]
-[[制限緩和]]
-[[制限強化]]
-[[制限復帰]]

-[[大会用語集]]