*&ruby(はんようせい){汎用性}; [#top]
 幅広く使うことができる性質のこと。~
 カード評価で主に使われる用語であり、大まかに以下の2つの場合で使われる。~

+その[[カード]]の使い道の多さを表す場合
+その[[カード]]が使える[[デッキ]]の多さを表す場合

 前者の場合は、[[効果]]を複数持っているような多くの役割をこなせる[[カード]]を指す。~
 [[ステータス]]と[[効果]]の両方が優秀な[[モンスター]]や[[フリーチェーン]]が可能もしくは複数の[[効果]]を持つ[[魔法・罠カード]]は「汎用性の高いカード」と言われる。~

 後者の場合は、[[属性]]・[[種族]]・[[カード名]]などの[[カテゴリ]]指定のない[[カード]]を指す。~
 これらは「汎用カード」と呼ばれ、[[環境]]に適していたり特に優秀なものは多くの[[デッキ]]で[[必須カード]]のような扱いをされる。~
 標準装備と言える[[カード]]であるため、[[カテゴリ]]系[[カード]]を評価する際はこれらの[[カード]]と比較されることも多い。~

-[[【スタンダード】]]は「汎用性の高い汎用[[カード]]」を集めて作られた[[デッキ]]とされる。~
多くの場面で柔軟に使えて、幅広く扱いやすい[[カード]]ばかりで構成された[[デッキ]]である。~

-汎用性の高い[[カード]]の例として、[[《魔導戦士 ブレイカー》]]や[[《月の書》]]が挙げられる。~
前者は「[[攻撃力]]1900の[[アタッカー]]」あるいは「[[カード]]を消費しない[[魔法・罠除去]]+[[攻撃力]]1600の[[アタッカー]]」としての運用が可能で、[[アドバンテージ]]を稼ぎやすい。~
後者は「[[攻撃モンスター]]の妨害」に加えて「一部の[[モンスター効果]]の遮断」、「[[守備力]]の低い[[アタッカー]]の擬似的な[[弱体化]]」、「[[リバースした]]場合の[[効果]]の再利用」、「[[シンクロ召喚]]・[[エクシーズ召喚]]の妨害」、「一部制約の[[リセット]]」も可能で、攻守両面で役立つ。~

-よくある間違いとして「汎用性が高い=[[強い>パワーカード]]」というものがある。~
[[カード]]評価で重要視されるのは「[[コスト]]・パフォーマンス」であり、使い道の多さではない。~
多くの[[効果]]を持っていたとしても、それぞれが役に立たないならば器用貧乏にもなりうるからである。~
--例えば、あらゆる[[カード]]を[[破壊]]できる[[《サンダー・ブレイク》]]は便利だが、[[手札コスト]]の関係から[[ディスアドバンテージ]]になりやすい。~
使おうと思えばあらゆる[[デッキ]]で活躍できるが、実際には[[デッキ]]を選ぶ[[カード]]となっている。~
--上で例に挙げられている[[《月の書》]]も単体では[[ディスアドバンテージ]]となる点は同じである。~
ただし、[[フリーチェーン]]であることで[[ディスアドバンテージ]]を軽減するタイミングが非常に多く、[[戦闘]]補助にもなることで[[アドバンテージ]]をとり返し易い。~

-採用される[[デッキ]]を選ばない[[除去]]は「汎用[[除去]]」と呼ばれる。~
[[《奈落の落とし穴》]]や[[《神の通告》]]等が代表的であり、採用率も比較的高い為、いわゆる「汎用[[罠カード]]」の象徴として表現されることも多い。~
--[[発動条件]]こそあるが、[[モンスター]]の基本的な行動である[[召喚]]成功時や[[攻撃]]時であるため、非常に有用。~

-[[召喚条件]]となる素材に[[縛り]]の無い[[エクストラデッキ]]の[[モンスター]]も汎用性の高い[[カード]]と言える。~
これらは「汎用[[シンクロモンスター]]」「汎用[[エクシーズモンスター]]」「汎用[[リンクモンスター]]」と呼ばれる。~
特に汎用[[リンクモンスター]]は、[[自分]]の展開上の利用価値が高いことから【[[リンク召喚]]】以外にも投入されることが多い。~
[[コントロール奪取]]を「[[コスト]]で[[墓地へ送る]]」信頼度の高い[[除去]]にできるのも魅力といえる。
//とはいえ、これらは上記とは異なり、召喚手順や[[エクストラデッキ]]の枚数制限の都合上[[召喚>召喚宣言]]先の[[レベル]]や[[ランク]]によって出せる[[デッキ]]が限られている。~


-対義語は「専門性」。~
「汎用性の低いカード」は「専門性の高いカード」と同じ意味である。~
「汎用カード」に対して「専用カード」とも呼ばれる。~
「使い道が狭い」あるいは「使用する[[デッキ]]を選ぶ」[[カード]]であるが、見返りが大きくはまれば強い[[カード]]も多い。~
前者は[[《スターライト・ロード》]]等の[[メタカード]]、後者は[[カテゴリ]]の[[サポートカード]]が該当する。~
ただし、その専門性のために[[手札]]や[[フィールド]]で[[腐る]]事も多く、[[手札事故]]の原因にもなりやすい。~
--[[メタカード]]は、特定の[[カード]]や[[デッキ]]への対策として力を発揮する事が多く、[[メインデッキ]]から投入するのはためらわれる。~
[[メインデッキ]]から投入する場合は、有効な[[カード]]の流行や投入率を見てから採用する事が多い。~

[[事故]]率軽減には、[[ピン挿し]]してそれを[[サーチ]]できる[[カード]]を投入したり、腐った[[カード]]を処理する[[コスト]][[カード]]を採用しておくとよい。~
--[[サポートカード]]はその[[デッキ]][[カテゴリ]]の強みであり、専用[[デッキ]]を構築する際には[[必須カード]]となる。~

-汎用性の高すぎる[[モンスター]]は[[《死者蘇生》]]等による[[コントロール奪取]]を弱点とすることは、原作漫画の時代から度々描写されている。~
[[相手]]の[[魔法・罠カード]]を奪う実戦的な手段は長らく存在しなかったが、[[《餅カエル》]]が登場して以降は[[モンスター]]同様の危険を抱えている。~

**関連リンク [#link]
-[[パワーカード]]
-[[スタンダード]]
-[[グッドスタッフ]]

-[[用語集]]