《手札断殺》 -遊戯王カードWiki

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《手札断殺(てふだだんさつ)/Hand Destruction》 †

速攻魔法
(1)：お互いのプレイヤーは手札を２枚墓地へ送る。
その後、それぞれデッキから２枚ドローする。

　デュエリストパック−ヨハン編−で登場した速攻魔法。
　お互いに手札を２枚墓地へ送り、その後２枚ドローする手札交換効果を持つ。

　捨てる手札を選べるようになった《手札抹殺》というべきカード。
　《天使の施し》が禁止カードの現在、手札交換と墓地肥やしができ、デッキを選ばず使用できるカードは極めて貴重。
　手札に来てしまった《黄泉ガエル》等を墓地に落としつつドローできるのは高く評価できる。
　墓地利用を積極的に行うデッキ全般で安定性の向上に寄与し、採用したくなるところである。

　しかし当然、良いことばかりではない。
　まず３：２交換であるため、普通に使うと１枚のディスアドバンテージとなる。
　また、お互いに手札が２枚以上ないと発動できないため、自分が手札を使い切った後に引いてしまって腐ったり、相手の手札が少ないためにすぐに使えず待たされたりといった状況が起こり得る。
　そして最大の問題点として手札交換は相手も行い、しかも相手にとっては２：２交換となるため、自分が１枚のディスアドバンテージを負ってまで獲得したい手札交換と墓地肥やしの恩恵を相手はディスアドバンテージ無しで受けることになる。
　特に相手が積極的に墓地を肥やすタイプのデッキだと致命的なアドバンテージを献上する場合があり、少なくとも相手以上に自分が得られる恩恵が大きいと断言できるデッキでないと採用は躊躇われる。

　採用候補としては、急速に墓地を肥やし１ターンキルを行うデッキが適任であり、発動したターンに勝負を決めてしまえば相手の墓地肥やしは気にならない。
　ただ、現環境では２枚のドローで手札誘発へのアクセスを許してしまう可能性は十分有るので、ノーリスクとはならない点は注意。

　過去の環境デッキでは、【シンクロダーク】や【ジャンクドッペル】がこれを得意としていた。
　【エクゾディア】を始めとする手札にキーカードを集めれば勝負が決まるコンボデッキでも、相手が多少得をしようとも手札交換そのものが勝利のための一手段であり、採用されることもある。
　【図書館エクゾ】や【マジカルエクスプロージョン１キル】では特にその傾向が顕著である。
　１ターンキル以外なら《凡骨の意地》のドローを継続するために使ってもよい。
　【シャドール】ではフリーチェーンで手札を効果で墓地へ送る事ができるため相手の戦略を思わぬタイミングで崩す事も狙える。
　特に《影依の巫女 エリアル》を墓地へ送ると相手の墓地肥やしを除外で妨害できる。
　自己再生モンスターを多数抱えるインフェルノイドでも《手札抹殺》で足りなければ採用の余地はあるか。
　その他にも相性の良いデッキ自体は多数存在するものの、上述のデメリットのために実際に採用されることは少なめである。

　自分が素早くアドバンテージを得るために使われるカードであるため相手の手札状況などはお構いなしに使われることが多いが、状況次第で相手の妨害もできることは覚えておくと良い。
　速攻魔法であることを活かし、融合召喚や儀式召喚等を行うカードにチェーン発動してやると、上手く行けば不発にできる場合もある。
　とはいえ、墓地へ送る手札を選ぶのは相手であるため、相手の手札がちょうど２枚かせめて３枚でないと妨害として機能せず、有効な状況は相当狭い。

• 効果について
  

• 手札を墓地へ送るのは、コストではなくカードの効果によるものである。
  

• 手札を「墓地へ送る」なので、暗黒界や魔轟神等の「捨てられた」場合に発動する効果は発動できない。
  

• 手札を墓地へ送った後にドローする処理が挟まれるため、「墓地へ送られた時、〜できる」誘発効果はタイミングを逃す。
  

• 効果処理の最後がドローであるため、チェーン１で発動すれば《便乗》のカードの発動が可能。
  

• 英語名は「ハンデス」そのものである。
  日本語名を意識し、《Card Destruction》との語呂合わせを優先したのだろう。
  

• 原作・アニメにおいて―
  アニメGXにおける「ヨハン（ユベル）vsアモン」戦にてヨハン（ユベル）が使用。
  アニメでは以下の効果だった。
  

  お互いのプレイヤーは手札を４枚墓地に送る。
  （手札が４枚以下の場合は全て墓地に送る）
  その後、墓地に送ったカードの枚数分だけドローする。
  ドロー後の手札が１枚以下の場合、
  お互いのプレイヤーは自分のデッキからカードを１枚ドローすることができる。

  先攻１ターン目に発動し、アモンのエクゾディアによる特殊勝利を防いだ。
  同時に永続罠《デルタ・バリア》２枚と通常魔法《デュアル・ゲート》を墓地へ送る事で次の戦略への布石としているが、アモンも《究極封印神エクゾディオス》の特殊召喚に繋げている。
  その後、墓地のカードをランダムに発動する永続魔法《ナイトメア・シャッフル》の効果によって再発動され、再びアモンのエクゾディアの特殊勝利を防いだ。
  更に手札が無かったヨハン（ユベル）が１枚ドローしたことで返しのターンの勝利の布石となっている。
  

• このイラストに４枚のカードが描かれているのはアニメでの効果の名残だろう。
  似たような事例が《生還の宝札》であり、両方ともドロー効果である。
  しかし、OCGにおいては「断殺される自分の手札２枚と相手の手札２枚」または「断殺される手札２枚＋ドローする手札２枚」の合計４枚という解釈ができる。
  なおアニメではイラストの背景は青く、斬撃の色は白でカードの絵柄も簡略化されたものだった。
  

• 手札が１枚以下の場合の追加ドローは説明されておらず、わずかな間だけ映ったテキストでのみ確認できる。
  アモンが「墓地へ送った枚数分ドローする」と述べた後、手札が０枚だったはずのヨハン（ユベル）が１枚ドローしており、台詞だけ聞くと違和感が残るシーンとなっている。
  

• アニメVRAINSの「島直樹/ロンリーブレイヴvsハノイの騎士」戦で、OCG仕様のものをハノイの騎士が使用。
  《インヴェルズ・マディス》２枚を墓地へ送り、《鳳凰神の羽根》と《ソウル・チャージ》をドローした。
  対するロンリーブレイヴは、《森の番人グリーン・バブーン》２枚を墓地へ送り、《森の狩人イエロー・バブーン》と《野性解放》をドローした。
  この時は双方が上級モンスターばかりの手札事故というアニメでも珍しい状況で、ハノイの騎士はこの手札交換により手札事故からは脱しているが、ロンリーブレイヴは事故を起こしたままであった。
  

• 手札事故を起こしている状況からお互いに手札交換を行うカードを相手が発動したため、ロンリーブレイブは心の中で「よっしゃ〜！ハノイの騎士グッジョブ！」と喜んでいる。
  結果的には手札事故は解決しなかったものの、相手のカードの発動を喜ぶという状況はシリーズを通しても珍しい。
  

関連カード †

• 《手札抹殺》
• 《天使の施し》

• 《魔力の泉》

• 《マッド・リローダー》

• 《暗黒界の取引》
• 《墓穴の道連れ》
• 《暗黒の謀略》

―イラスト関連

• 《一刀両断侍》

このカードを使用する代表的なデッキ †

• 【断殺貪欲ターボ】
• 【エクゾディア】

収録パック等 †

• デュエリストパック−ヨハン編− DP07-JP022 Super
• ストラクチャーデッキ−マシンナーズ・コマンド− SD18-JP029
• ストラクチャーデッキ−炎王の急襲− SD24-JP028
• ストラクチャーデッキR−巨神竜復活− SR02-JP031
• ストラクチャーデッキ−マスター・リンク− SD34-JP029

FAQ †

Ｑ：自分または相手の手札が１枚以下の場合、発動できますか？
Ａ：いいえ、できません。(07/10/20)

Ｑ：自分または相手のデッキが１枚以下の場合、発動できますか？
Ａ：いいえ、できません。(09/01/12)

Ｑ：自分または相手の手札がチェーン処理の最中に１枚以下になった場合、どのように処理を行ないますか？
Ａ：効果は不発となり、このカードの効果は処理しません。(07/10/20)

Ｑ：手札を墓地へ送る処理とドローする処理は同時に行われる扱いですか？
Ａ：いいえ、同時ではありません。(12/09/27)

Ｑ：自分は相手が墓地へ送るカードを確認してから、自分が墓地へ送るカードを決めることはできますか？
Ａ：その場合、ターンプレイヤーが先にカードを墓地へ送ります。(12/05/09)

Ｑ：《マクロコスモス》が存在する状態で《手札断殺》を発動した場合、その処理はどうなりますか？
Ａ：《マクロコスモス》の適用中、《手札断殺》の効果処理としてお互いのプレイヤーは手札を２枚除外します。
　　その際、『お互いのプレイヤーは手札を２枚墓地へ送る』処理が行われていないため、『その後、それぞれデッキから２枚ドローする』処理は行われません(21/04/05)

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Tag: 《手札断殺》 魔法 速攻魔法

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