遊戯王カードWiki - 《平和の使者》

これらのキーワードがハイライトされています：平和の使者

《平和(へいわ)の使者(ししゃ)/Messenger of Peace》 †

永続魔法
フィールド上に表側表示で存在する攻撃力１５００以上のモンスターは攻撃宣言をする事ができない。
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に１００ライフポイントを払う。
または、１００ライフポイント払わずにこのカードを破壊する。

　このカードがある限り、相手モンスターからの攻撃による被害を大幅にカットできる。
　自分のモンスターも攻撃できなくなるが、ライフコストを払わない事で任意に破壊できるので、あまり問題にならない。
　このカード１枚でロック・ロック解除を任意で行えるため、【フィフティ・フィフティ】型のデッキを組む場合には重宝する。
　維持コストも非常に安いので負担になりにくい。
　かつてよく並用されていた《グラヴィティ・バインド－超重力の網－》や《レベル制限Ｂ地区》と違い、レベルを持たないエクシーズモンスターとリンクモンスターにも有効。

　一方で、攻撃力1500未満のモンスターの攻撃は通してしまうという欠点がある。
　このため、《ワーム・リンクス》や《デス・ラクーダ》のような攻守の低いカードを守るのには適していない。
　見方を変えれば攻撃力1500未満の自分モンスターは攻撃できるので、【エレキ】等ではロックを掛けつつダイレクトアタッカーで相手ライフポイントを削るカードとして活用できる。
　《光の護封壁》でライフポイントを2000支払えば全てのモンスターの攻撃を遮断できるが、そこまでするなら《スクリーン・オブ・レッド》の方が良い。

　ただし除去カードが増加した今日では、かつてのようにこのカードが長期に渡って維持される事はあまり期待できない。
　３ターン以内に除去されることが多いのであれば、《光の護封剣》でも十分と言える。
　除去の心配がない《バトルフェーダー》等の手札誘発カードを使う、あるいはバリア－フォース－系列でモンスターを除去ないし無力化した方が、総ダメージは下回るという場面もありうる。
　「永続的に攻撃を禁止するカード」としては第一級だが、その概念自体が時代に即していない側面があるため、環境に合わせたカードを選択したい。

「攻撃宣言が行えない」というテキストのため、攻撃力1500未満のモンスターが攻撃宣言した後、その攻撃力が1500以上にアップしても攻撃を止めることはできない。
例えば、攻撃宣言を行ったバトルステップに《突進》を使い、そのモンスターの攻撃力が1500以上になっても、すでに攻撃宣言は終了しているのでそのまま攻撃できる。
特に《お注射天使リリー》は単体でこの動きを行えるので、相手に使われるならばこのカードの天敵であり、自分で使うならば相性が良いカードである。

ただし《キラー・トマト》等のリクルーターやガジェットといった攻撃力1000台前半のカードが環境で活躍する事も多かったため、攻撃ロック系カードとしての地位は上記３枚に劣った。
これらと異なり、禁止・制限カードリストに名を連ねたことがない事もそれを証明している。

その後は帝の流行、《ブラック・ローズ・ドラゴン》や《スクラップ・ドラゴン》の登場などで、他のロック系カード共々徐々に信頼性を失っていった。
ただ、レベルを持たないエクシーズモンスターの登場で《グラヴィティ・バインド－超重力の網－》や《レベル制限Ｂ地区》がロック強度を大幅に落とす中、攻撃力を基準とするこのカードはその影響を受けなかった。
このため、今日の評価はこの２枚と逆転している。

原作・アニメにおいて―
アニメ5D'sの「遊星vsガードロボ」戦においてガードロボが使用。
《レベル制限Ｂ地区》の効果を受けない低レベルモンスターが強化された時の攻撃を防ごうとした。
最終的に通常罠《パニック・ウェーブ》により効果を無効にされた。

コナミのゲーム作品において―
GB版のDM4から新たに使用できるようになった魔法カードの１つ。
この時の効果は「攻撃力1500以上のモンスターは１ターンの間攻撃できない」というものだった。
DM8では発動すると永続魔法のように残り続け、「お互いの場にいる攻撃力1500以上のモンスターは行動できない。このカードのコントローラーは自分のターン開始時、ライフポイントを1000失う」という永続効果に変更されている。