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《マジックテンペスター/Tempest Magician》 †

シンクロ・効果モンスター（禁止カード）
星６/闇属性/魔法使い族/攻2200/守1400
チューナー＋チューナー以外の魔法使い族モンスター１体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
このカードに魔力カウンターを１つ置く。
１ターンに１度、自分の手札を任意の枚数墓地へ送る事で、
その枚数分だけ魔力カウンターを
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターに置く。
また、フィールド上に存在する魔力カウンターを全て取り除く事で、
その個数×５００ポイントダメージを相手ライフに与える。

　EXTRA PACK Volume 2で登場した闇属性・魔法使い族のシンクロモンスター。
　シンクロ召喚に成功した時に自身に魔力カウンターを１つ置く誘発効果、自分の手札を任意の数墓地へ送る事で自分フィールドの表側表示モンスターに同じ数の魔力カウンターを置く起動効果、フィールドに存在する魔力カウンターを全て取り除く事でその数に応じたダメージを与える起動効果を持つ。

　非チューナーに魔法使い族を要求するが、【魔法使い族】においては簡単にシンクロ召喚できる。
　《マジカル・コンダクター》と魔法カード１枚があれば、魔法使い族のレベル２チューナーを特殊召喚してシンクロ召喚できる。
　《簡易融合》ならばレベル４の《カオス・ウィザード》、レベル５の《音楽家の帝王》をチューナーのレベルに合わせて使い分けることができる。
　同じ縛りを持ち、レベルが１つ上の《アーカナイト・マジシャン》との使い分けも容易である。

　闇属性・魔法使い族には《魔導戦士ブレイカー》や《見習い魔術師》を始め、《熟練の黒魔術師》・《魔法の操り人形》・《闇紅の魔導師》といった魔力カウンターの効果を持つモンスターが多彩に存在するため、無理なく共生させることができる。

　１つ目の効果はシンクロ召喚に成功した時に自身に魔力カウンターを置く効果。
　シンクロ召喚に成功すれば、３つ目の効果と合わせて最低でも500のダメージを与えることができる。

　２つ目の効果は手札を魔力カウンターに置き換える特殊なもので、主な用法としては以下が考えられる。

魔法カード以外のカードから魔力カウンターの生成

《魔導戦士ブレイカー》等タイミングが限定されたモンスターに再び魔力カウンターを乗せる補助

《アーカナイト・マジシャン》を強化する

手札で腐ったカードを処理しつつ、墓地肥やし

　３つ目の効果は魔力カウンターを使用したバーン効果。
　取り除く魔力カウンターは「フィールドの全ての」なので、《マジカル・コンダクター》や《魔法都市エンディミオン》等と併せれば、致死級のダメージを与える事も可能となる。
　一方、強制的に全ての魔力カウンターを消費してしまうため、他のカードとの兼ね合いには注意が必要となる。
　基本的にはエンドカードとなるタイミングか、エンドフェイズに入る直前のどちらかとなるだろう。

　《混沌の場》も相性が良く、シンクロ素材や手札コストにしたモンスターを利用して魔力カウンターが貯められるため、ダメージ効率が良くなる。
　ここに《マジカル・コンダクター》を加えれば、シンクロ召喚の準備も素早く整えられる。

３つ目のバーン効果は１ターンに何度でも発動可能。
《トゥーンのもくじ》で魔力カウンターを複数回乗せる場合、《悪夢の拷問部屋》を併用することでダメージを水増しできる他、魔力カウンターの個数に上限があるカードを併用する場合に役立つ。

取り除く魔力カウンターは「フィールド上の全て」なので、【魔力カウンター】のミラーマッチでは相手の魔力カウンターも利用できる。
ダメージが１ターンキルクラスに跳ね上がり、相手の魔力カウンターの利用も防げるキーカードになる。
同時に【魔力カウンター】では、このカードの存在が一種のメタカードでもあるという点にも注意したい。

魔力カウンターを16個取り除くと、合計8000ダメージで勝利できる。

あまりに困難であるが、手札を15枚捨てることでこのカード単体でも16個の魔力カウンターを溜めることが可能。
手札を大量に確保できる【凡骨ビート】等で最後の手段として活躍できるかもしれない。

《マジカル・コンダクター》と《魔法都市エンディミオン》とこのモンスターを並べ、魔法カードを５回発動すれば魔力カウンターがちょうど16個になり、１ターンキルとなる。

以下は１ターンキルの一例（ここからの派生も有効）。
条件：手札に《マジカル・コンダクター》・《マジカル・アブダクター》・《トゥーンのもくじ》・《おろかな埋葬》
（《おろかな埋葬》はレベル１魔法使い族チューナーを墓地へ送ることができる魔法カードならば何でもよい）
1. 《マジカル・コンダクター》を召喚して《マジカル・アブダクター》をペンデュラムゾーンに発動。（魔力カウンター計２個）
2. 《トゥーンのもくじ》⇒《トゥーンのもくじ》⇒《トゥーンのもくじ》⇒《トゥーン・ワールド》と連続発動。（魔力カウンター計14個）
3. 《おろかな埋葬》でレベル１魔法使い族チューナーを墓地へ送る。（魔力カウンター計17個）
4. 《マジカル・アブダクター》のペンデュラム効果で魔力カウンターを３つ取り除き《アストログラフ・マジシャン》をサーチ。（魔力カウンター計14個）
5. 《アストログラフ・マジシャン》をペンデュラムゾーンに発動し、ペンデュラム効果で《星読みの魔術師》をリクルート。（魔力カウンター計17個）
6. 《マジカル・コンダクター》の効果でチューナーを蘇生して《星読みの魔術師》とチューナーで《マジックテンペスター》をシンクロ召喚。（魔力カウンター計17個）
7. 《マジックテンペスター》の３つ目の効果で、魔力カウンターを17個取り除き、8500ダメージ。

１ターンに１度の制限が無い為、《シンクロキャンセル》・《マジキャット》を利用した無限ループコンボでも１ターンキルが可能。
詳細は《マジキャット》を参照。

登場から暫くは、１ターンキルコンボは様々に検討されても、シンクロ素材縛りがありながらアドバンテージに直結しない点から、ファンデッキ用カードに近い印象だった。
しかし環境のインフレに伴い、手札を溜めれば青天井になる一撃火力と、発動回数無制限というバーン能力が真価を発揮していくカードとなる。
その後、【マジカルエクスプロージョン１キル】・【ノーデン１キル】等の制限改訂により短期で消滅したデッキも含めれば、バーン能力を活かした先攻１ターンキルデッキで重宝される様になった。

第10期になると魔導獣・エンディミオンの登場により、手札を捨てたり複数回シンクロ召喚したりせずとも8000以上のダメージを狙いやすくなった。
このカードでの１ターンキルが狙えない場合も《魔導獣キングジャッカル》や《創聖魔導王エンディミオン》での制圧に切り替えられるなど、実戦的な運用も可能となっていた。
また、魔法使い族を殆ど採用しない【未界域】でも複数枚投入した《神聖魔皇后セレーネ》を利用して先攻１ターンキルに利用されていた。
最早許容できる範囲を超えていたと判断され、TCGでは20/01/20で、OCGでも21/04/01にて遂に禁止カードに指定された。