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《融合破棄(ゆうごうはき)/Revoke Fusion》 †

通常魔法
「融合」魔法カード１枚を手札から墓地へ捨てて発動する。
融合デッキに存在する融合モンスター１体を墓地に送り、
その融合モンスターに記されている融合素材モンスター１体を手札から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このターンのエンドフェイズ時に墓地へ送られる。

　※テキスト中の『「融合」魔法カード』は《融合》、「融合デッキ」は「エクストラデッキ」を指す。

　デュエリストパック－十代編3－で登場した通常魔法。
　《融合》を手札コストとし、エクストラデッキの融合モンスターを墓地へ送ることで、融合素材１体を手札から特殊召喚する効果を持つ。

　融合モンスターをエクストラデッキから墓地へ送るのと融合素材モンスターを特殊召喚の２つを行える。
　しかし手札からしか特殊召喚できないにもかかわらず《融合》とこのカードの２枚のディスアドバンテージを負い、エンドフェイズの自壊まで背負う。
　また２つの処理が噛み合っておらず、特殊召喚目当てなら墓地へ送ることで２枚目以降の発動が難しくなり、墓地へ送ることが目当てなら特殊召喚できる融合素材を名指ししている融合モンスター以外は墓地へ送ることができない。
　特殊召喚なら制約こそかかるが《融合派兵》の方があらゆる面で優れており、融合モンスターを墓地へ送るなら《ゲール・ドグラ》や《おろかな重葬》を使用した方がよい。

このカードの効果について。
- 融合モンスターを墓地へ送る処理と融合素材を特殊召喚する処理は一連の効果処理であり、一方でも満たせない場合はこのカードを発動することができない。
  また、「融合モンスターに記されている融合素材モンスター」とは、カード名が記されているモンスターのことである。
  - 《剣闘獣ゲオルディアス》等は、固定された融合素材が全て特殊召喚できないため、このカードを使用することができない。
  - 《おジャマ・ナイト》等は、固定された融合素材が記されていないため、このカードを使用することができない。
  - 《Ｎ・マリン・ドルフィン》等は、そもそも融合素材を持たないため、このカードを使用することができない。
- 一方で、融合素材が記されていれば、《融合》を用いての融合召喚ができない融合モンスターでもこのカードは使用できる。
  - コンタクト融合体である《Ｅ・ＨＥＲＯアクア・ネオス》を墓地へ送り、《Ｅ・ＨＥＲＯネオス》または《Ｎ・アクア・ドルフィン》を特殊召喚することができる。
  - 《ダーク・フュージョン》でしか融合召喚できない《Ｅ－ＨＥＲＯマリシャス・デビル》を墓地へ送り、《Ｅ－ＨＥＲＯマリシャス・エッジ》を特殊召喚することができる。

禁止カードではあるものの《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》で墓地へ送ることでコストを無視できた。

登場時点では手札融合が多く、わざわざ融合素材をフィールドに出すためにこのカードを使うには理由が薄かった。
手札融合ができない融合召喚手段、あるいは融合召喚ではないフィールドのモンスターを使った特殊召喚の方法を持つ融合モンスターなどが増えたことで、理由自体は色々と生まれている。
ディスアドバンテージを許容できるかはまた別問題だが。
一方融合モンスターを墓地へ送る手段としては登場当初が相対的に最も使いやすく、時を経るごとにエクストラデッキの枚数制限、カード名を指定しない融合モンスターの増加、ライバルの増加と立場は悪くなる一方である。

利点を挙げるとするならば。
- 効果が無効にならないので、《クロック・ワイバーン》・《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》などの効果は有効。
  特殊召喚なので召喚権を別途使うことができ、以降の特殊召喚に制限もないのでリンク召喚・シンクロ召喚などに繋げれば自壊デメリットは無視できる。
- 融合カテゴリに属するため、一部カードのサーチなどに対応する。
  《デストーイ・ファクトリー》の効果のコストに使ったりも可能。
- 《魔玩具補綴》を使えば、必要な手札をこのカード以外揃えられる。
  《エッジインプ・チェーン》を特殊召喚後にリンク素材とすればすぐにデストーイのサーチを行え、このカードでデストーイを墓地へ送る事もできているため《魔玩具融合》に繋ぎやすい。

原作・アニメにおいて―
アニメGXの「十代vsバオウ」戦で十代が使用。
《融合》を手札コストとして捨てて、融合デッキから《Ｅ・ＨＥＲＯワイルドジャギーマン》を墓地へ送ることで《Ｅ・ＨＥＲＯエッジマン》を特殊召喚した。

この時、《融合》によって《Ｅ・ＨＥＲＯワイルドジャギーマン》を融合召喚すればより簡単に勝利できた。
しかし、十代は覇王として《超融合》完成のために多くの人々を犠牲にしたトラウマから《融合》を使用できない状態であったため、《融合》を使わずに勝利するための苦肉の策として使われた。

アニメではノーマルで、イラストが若干異なっており、裂け目の部分が白色ではなかった。

アニメARC-Vではこのカードと同じく《融合》をコストにする、通常魔法《古代の機械混沌融合(アンティーク・ギア・カオス・フュージョン)》、永続魔法《融合破壊》が登場している。

コナミのゲーム作品において―
2023年5月23日に、デュエルリンクスとマスターデュエルにおいてこのカードのバグが発見された。
手札の融合素材を特殊召喚する効果ではなく、手札の《融合》（及び《置換融合》）を特殊召喚する効果となっていた。
この効果で特殊召喚された《融合》は属性・種族・レベルなしの攻守０の通常モンスターであり、扱いとしては《マジカルシルクハット》のそれと同一の処理がなされているものと思われる。
（特殊召喚後に他のカードの効果でそれらのステータスを付与する事は可能であり、結界像や各種制約により本来特殊召喚を行えない状況下でも《融合》を特殊召喚できる。）
なお、発動条件の部分は正常に動作しており、手札から融合素材モンスターを特殊召喚できない状況では空撃ち扱いで発動することができず、逆にその条件さえ満たしていれば手札に手札コスト以外の《融合》がなくとも発動することができる（効果は不発となる）。
このバグは現在修正されている。