【レベル9】

デッキの概要と歴史

 レベル9は古くからモンスターの層が薄く、有用なサポートカードにも乏しいレベル帯であった。
 また、ランク9の数も少なかったため、長らく「レベル9を中心としたデッキ」を構築する意義も乏しかったと言える。
 しかし、第10期になって汎用性の高いレベルモンスターレベル9のサポートカードが複数登場し、漸くレベル9中心でデッキを組めるようになった。

 「同じレベルモンスター中心のデッキ」と言う観点では【エクシーズ召喚】の各ランクデッキに近い。
 特に上級最上級モンスターが中心と言う点で【ランク5】以上の上級ランクデッキとの共通点が多い。
 相性の良いカードについては【エクシーズ召喚】も参照すると良い。

 なお、レベル9ともなると単体で高い性能を持つモンスターも少なくはない。
 それ故、必ずしもエクシーズ召喚が求められているわけではなく、場合によってはエクシーズ召喚リンク召喚せずにそのまま戦った方が良い事もある。
 当ページのデッキ名も【ランク9】ではなく【レベル9】にしているのはそのためである。

《星遺物の胎導/World Legacy Monstrosity》
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●手札からレベル9モンスター1体を特殊召喚する。
●自分フィールドのレベル9モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとは元々の種族・属性が異なる
レベル9モンスター2体をデッキから特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、エンドフェイズに破壊される。
《九字切りの呪符/Kuji-Kiri Curse》
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
レベル9モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

デッキ構築に際して

 《星遺物の胎導》リクルート《機怪神エクスクローラー》サーチ《星遺物の守護竜メロダーク》サルベージはいずれも「種族属性が異なる」という条件がある。
 これらの効果を重視する場合はなるべく種族属性をばらけさせておきたい。
 一方、種族属性サポートを活用したい場合はある程度固めておき、上記(特に受動的な後者2枚)の効果は使えれば使う程度に捉えておくのも手。
 構築の段階で方針をはっきりと決めておかないとデッキの動きが鈍るので注意したい。

 この都合上、当ページではレベル9(またはレベル9になれる)モンスター属性種族を表示しておく。

メインデッキモンスターについて

―主なレベルモンスター

レベル9以外のモンスター
 レベルモンスターだけでは手札事故は必至なので、これらも採用しておくのが無難。

エクストラデッキモンスターについて

エクシーズモンスター

シンクロモンスター

融合モンスター

リンクモンスター

魔法・罠カードについて

《水晶機巧−ハリファイバー》を起点とした展開ルートの例

 以下の手順を踏むことでカード・アドバンテージの損失なしでレベルシンクロモンスター2体あるいはランク9のエクシーズ召喚が可能。

  1. 《水晶機巧−ハリファイバー》リンク召喚し、《ジェット・シンクロン》リクルートして更に《幻獣機アウローラドン》リンク召喚幻獣機トークンABCを特殊召喚
  2. 《幻獣機アウローラドン》の(2)で自身と幻獣機トークンAをリリース《幻獣機オライオン》リクルート
  3. 幻獣機トークンBと《幻獣機オライオン》《ガーデン・ローズ・メイデン》シンクロ召喚し、《幻獣機オライオン》効果幻獣機トークンDを特殊召喚
  4. 《ジェット・シンクロン》自己再生させ、《ガーデン・ローズ・メイデン》とで《瑚之龍》シンクロ召喚し、さらに幻獣機トークンCとで《飢鰐竜アーケティス》シンクロ召喚
    《瑚之龍》《飢鰐竜アーケティス》効果で計2枚ドロー。)
  5. 墓地《ガーデン・ローズ・メイデン》効果《瑚之龍》蘇生し、幻獣機トークンDとで《電脳堺狐−仙々》シンクロ召喚

 これによりカード・アドバンテージを失わないままフィールドレベルシンクロモンスター2体を並べられる。
 そのままランク9のエクシーズ召喚も可能であり、次の自分ターン《電脳堺狐−仙々》自己再生させれば一層強固な制圧の布陣を敷ける。
 メインデッキエクストラデッキの枠を相応に食うもののいずれも汎用性の高いカードであり、妨害を受けても止まりにくい。

デッキの種類

【機械族】

 上述した通り、機械族レベル9は比較的特殊召喚が容易なカードが多くデッキの中心にしやすい。
 特に地属性機械族《爆走軌道フライング・ペガサス》《無限起動ロックアンカー》《緊急ダイヤ》といった使いやすい特殊召喚サポートが存在する。
 地属性ではないが、汎用性の高い《機巧蹄−天迦久御雷》リリース無しで召喚可能な《アークジェット・ライトクラフター》も存在し、特に後者は蘇生対象も用意しやすい。
 《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》も安定して特殊召喚できるようになり、コストレベルモンスターを使えば蘇生カードともシナジーする。

 ただし、《星遺物の胎導》リクルートとの相性が悪くなる点は考慮すべきである。
 《夢幻転星イドリース》《雷撃壊獣サンダー・ザ・キング》など、汎用性の高いレベルモンスターを何体か採用しておけば序盤ならば問題ないだろう。
 終盤ではリクルート先が無くなる可能性があるため、その場合は諦めて1つ目の効果を使うのが良いか。

 実質的に、アニメZEXALII(セカンド)におけるV(ブイ)ファンデッキとして構築できる型でもある。

《聖占術姫タロットレイ》

 儀式モンスター《聖占術姫タロットレイ》リバースモンスターを中心とした構築。
 《機怪神エクスクローラー》《禁忌の壺》の2体はいずれも優秀な効果を持ち、これらと《聖占術姫タロットレイ》を並べるだけでもそれなりに高い制圧力となる。

 《聖占術姫タロットレイ》《聖占術の儀式》と共に《儀式の下準備》サーチできるため手札に加えやすい。
 通常は儀式召喚の際にネックとなる《聖占術姫タロットレイ》レベルの高さも、レベル9が多いこの構築ならば然程問題にならない。
 《聖占術の儀式》墓地から除外すれば《聖占術姫タロットレイ》《占術姫コインノーマ》サーチできるので、上手くデッキが回ればデッキ圧縮もかなり進む。
 召喚権を使うが、《裏風の精霊》《機怪神エクスクローラー》《禁忌の壺》サーチ可能なため、《星遺物の胎導》の1つ目の効果とも相性が良い。

 派生構築としてリバースモンスターテーマでもある【シャドール】と混合させてみるのも手。
 《影依融合》1枚で《エルシャドール・アノマリリス》水属性悪魔族)を出すことができ、《星遺物の胎導》リクルートも阻害しない。
 融合素材としては《守護竜ユスティア》ならば《ドラコネット》リクルートできるため無理なくデッキに採用できる。
 リバースモンスターの割合が増えるため《シャドール・ネフィリム》も出しやすくなる。

【ジャックナイツ】

 この構築の最大の利点は《明星の機械騎士》の(1)の効果星遺物カード(即ち《星遺物の胎導》)をサーチできる点にある。
 また、ジャックナイツは共通効果により展開が容易な高レベルモンスターなので、下級チューナーとの組み合わせでレベル9のシンクロ召喚も狙いやすい。
 デッキエクストラデッキは圧迫するが、召喚獣のギミックを併用すれば以下のコンボが可能となる。

 手札《召喚師アレイスター》(またはそれをサーチできる《暴走魔法陣》)と任意のジャックナイツモンスター2体(またはジャックナイツ1体と星遺物カード1枚)

  1. 《召喚師アレイスター》召喚して《召喚魔術》サーチし、《転生炎獣アルミラージ》エクストラモンスターゾーンリンク召喚する。
  2. 《召喚魔術》《転生炎獣アルミラージ》と同じ縦列にセットして条件を満たし、ジャックナイツを同じ縦列に特殊召喚する。
  3. 《転生炎獣アルミラージ》ジャックナイツ《明星の機械騎士》リンク召喚し、手札ジャックナイツ星遺物コスト《星遺物の胎導》サーチする。
  4. セットした《召喚魔術》発動し、墓地《召喚師アレイスター》ジャックナイツ除外して《召喚獣メルカバー》融合召喚する。
  5. 《召喚獣メルカバー》対象《星遺物の胎導》発動し、機械族及び光属性以外のレベル9を2体リクルートする。

 最終盤面は《明星の機械騎士》《召喚獣メルカバー》+2体のレベル9という布陣となる。

 なお、相手フィールドカードが存在し、手札ジャックナイツ《蒼穹の機界騎士》ならば必要なカードを1枚減らせる。
 この場合は《召喚魔術》相手カードがある縦列にセットし、《蒼穹の機界騎士》特殊召喚する事で手札コスト用のジャックナイツサーチできる。

ランク9のエクシーズ召喚を得意とするカテゴリデッキ

【真竜】(真竜皇軸)

 【真竜】の中でもレベル9の真竜皇(凰)を中心とした構築が該当する。
 真竜皇(凰)の(1)で1体を特殊召喚し、更に破壊された別の真竜皇(凰)の(2)でディスアドバンテージを補うのが基本の動き。
 この時、破壊されたのが《真竜皇バハルストスF》《真竜皇リトスアジムD》のいずれかならば直接特殊召喚できるため、召喚権を使わずレベル9を2体揃えられる。
 また、《炎王の孤島》炎王モンスター出張採用して手札真竜皇(凰)破壊する動きもある。
 「真竜皇」軸の戦術「真竜皇」軸についても参照のこと。

 必然的に幻竜族の割合が増えるため、上記同様《星遺物の胎導》リクルートとの相性がやや悪くなる点は注意。

【ジェネレイド】

 フィールド魔法《王の舞台》で容易にリクルートできるレベルモンスターカテゴリデッキ
 種族属性が全てバラバラなので《星遺物の胎導》リクルート効果と特に相性が良い。
 詳細は該当ページを参照。

【無限起動】

 レベルモンスターを直接使用するというよりは、レベル変動効果とランクアップでランク9のエクシーズ召喚も行うデッキである。
 《無限起動ロックアンカー》レベル5の無限起動特殊召喚し、レベルを合計数値にすれば手札2枚でランク9のエクシーズ召喚が可能となる。
 レベル5以上の機械族の割合が高いため《マーシャリング・フィールド》レベルを9に変更してエクシーズ召喚を狙う手もある。
 このデッキにギミックを採用する場合は上記の【機械族】軸《無限起動ロックアンカー》レベル無限起動数枚を出張させると良いだろう。

戦術と弱点

 基本的な戦術や弱点も【エクシーズ召喚】に通じる部分はある。
 ただ、冒頭でも述べたようにエクストラデッキモンスターを出さずとも戦う事はできるため、他のレベル帯の【エクシーズ召喚】に比べれば弱点はそこまで刺さらないとも言える。
 とは言え、構築次第では大きく刺さる事もあり得るので警戒はしておきたい。

 キーカード《星遺物の胎導》は早めに握っておき、なるべくならアドバンテージが取れる2つ目のリクルート効果を狙いたい。
 また、リンク召喚中心のデッキに対しては《夢幻転星イドリース》が有効なメタカードとして機能し得るので意識しておくと良い。

このデッキの歴史

代表的なカード

関連リンク

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