イラスト

 カード中央部に大きく描かれた、モンスターの姿や光景のこと。

 ここで描かれる世界観は、中心軸となる世界観や物語が、他の多くのカードゲームと違い、長らく公開されていなかった。
 その内容も、中世ファンタジー・日本神話・古代エジプト・現代都市・近未来など多種多様であり、同一の世界に存在するのか、違う世界に存在するのかは不明である。~
 なお、アニメに登場したモンスターたちはOCGのどれとも違う世界の住人であるようだ。

  • 原作のダークファンタジー的な世界観に影響されてか、初期のカードは対象年齢に合っていない過激なイラストも多い。
    性的描写やグロテスクなイラストの多くは修正を受ける事になる。(→海外版イラスト変更カード
    また、初期には既存のモンスターの色を変えただけのモンスターも多かった。(→色違い
  • いくつかのカード群のイラストでは組織立った動きや時系列の変遷が見られ、それぞれの中では世界観を共有していることが明確に描写されている。
    イラストからカード間の効果シナジーメタのデザインが読み取れるものも多い。
    これらのカードたちはコレクションや話のネタとして、ゲームとは別の面での人気も高く、遊戯王OCGを支える柱の1つとなっている。
  • 本格的なOCGオリジナルのストーリーが始まったのは、「Struggle of Chaos −闇を制する者−」から。
    このパックでは、連合軍戦士/魔法使い軍)・悪魔軍・ドラゴン軍の三つ巴の戦いに関わるカード群が収録されている。
    これらはマスターガイド等関連書籍にて「『デュエル世界(ワールド)』でのOCGストーリー」として解説されることもあり、現在まで数多くのイラストやテレビCMでも描写されている花形のストーリーとなっている。
  • 第6期から始まったDUEL TERMINALに登場するカード群は、「DT世界」と呼ばれる場所で起こった一連のストーリーを記しており、DUEL TERMINALの稼働終了後もパックに移り、第9期まで継続して描写された。
  • 公式の対応について―
    • ほとんどのイラストはカード用にトリミング(切り抜き)された状態であり、見切れた部分もある程度まで描き込まれている。
      CM・ポスターでの使用、カードプロテクター・プレイマット(デュエルフィールド)・その他グッズや書籍などの関連商品で確認できることがある。
      • カードゲームステーションでは、12枚のカードの背景を含む全景が展示されており、閲覧する事ができる。
    • Twitter(現X)やYouTubeでは、未トリミング版のイラスト、設定画が度々公開されている。
      • 「CARD GAME ART WORKS」でのコメントによれば、設定画はDUEL TERMINAL(2008年〜)における3D化に伴い、制作上必要となって描かれるようになったとのこと。
        そのためか、これ以前に発売された後述するゲーム作品では、表現の異なるモンスターが若干数存在する。
        また、この発言を踏まえると、壺COLLECTIONの予約締め切り直前に発表された設定画のうち数枚分は、フィギュア化に伴って(設定の再確認や構造の把握のため)新たに描かれたものと思われる。
    • 多くのカードゲームでは、カードにイラストレーターが記名(クレジット)されているが、遊戯王OCGにはそれが無く、カードゲーム業界全体では異質である。
      • 《万物創世龍》登場時のVジャンプの特集記事、OCG20周年記念の「MONSTER ART BOX」、同25周年記念の「CARD GAME ART WORKS」といった書籍にて、イラストレーターのコメントが添えられているが、ここにもペンネームやイニシャルといった断片的な情報すらない。
        ただし、複数人存在することは確かであり、インタビュー内で明言されている他、設定画内の文字の書き込み、注釈の付け方にも違いが見られる。
      • 原作者・高橋和希氏や、その他コミカライズを担当した漫画家による描き下ろしが明言されているカードはわずかに存在している。
        また、KONAMIを退社した人物がカードイラストを担当していたことを公表しているケースもある。
      • 高橋和希氏がイラストを担当したカードにはサインが描かれている。(該当カードANNIVERSARY PACKのページにある一覧を参照)
        このカードの発売には何らかの制限があるらしく、現在までに「同イラスト版の再録」は一切行われたことがなく、「同イラスト版で初登場したカードの再録」も三幻神を除いて行われたことがない。
        また、逆にサインのないものは、原作出身カード・原作と同じ構図であっても、氏以外によって描かれている(または再録が許可されている)と思われる。
        原作と同じ構図だが細部の異なる《ソウルエナジーMAX!!》が顕著。
        (カードゲームに限らず、アニメ・ゲーム業界では、一人だけで担当できないほど多数のイラストが必要であり、制作チーム内での画風の模倣は一般的な行為である)
  • シャイニング・ビクトリーズが発売された時期から、デュエルと関係のない質問をKONAMIにした際、以下のような回答が返ってくるようになった。
    「弊社ではカードイラストからキャラクターの性別や性格、背景の物語等を考察いただく事も遊戯王OCGの楽しみ方の一つとさせて頂いております。」
  • 下記のような複数のイラストを持つカードは、原則的に公式データベースでその全てのイラストが確認できる。
    ただし、微細な違いに留まるものはいずれか1つのイラストのみ記載される事が多い。
    また、《お注射天使リリー》《マッド・ロブスター》の様な諸問題が原因(と思われる)での変更の場合、変更後のイラストのみが記載されている。
  • 珍しい例として、《時の魔導士》は実物と公式サイト及びデュエルリンクス・マスターデュエルでイラストが異なる。
    実物では両手共に左手になってしまっているミスが見られるのだが、遊戯王カードデータベースとゲームイラストではそれが修正されている。
    遊戯王ニューロンのみ実物と同じ画像を当初用いていたが、後にこちらも修正版に変更されている。
  • 原作・アニメにおいて―
    原作ではM&W生みの親であるペガサス・J・クロフォードが三千年前の石板を元に筆で描き起こしていた。
    アニメでもメインはペガサスだが、GXなどでは他のデザイナーが書き起こしたカードも登場している。
    原作ではペガサスが死亡しているが、漫画GXにおいてはアニメ同様に他のデザイナーがイラストを描いているようだ。
    漫画・アニメGXにおいては、カードデザイナーであるエドの父親がストーリー上重要な役目を担っている。
  • 原作におけるマジック&ウィザーズは「プレイヤーが魔法使いとなり戦う」というコンセプトの元に作られ、《ミノタウルス》《ガーゴイル》等の神話の怪物が主に登場する、それこそ「剣と魔法のファンタジー」というような世界観だった。
    但し、これは作者がトレーディングカードゲーム「Magic: The Gathering」を元に考案したものであり、この時期はマジック&ウィザーズが漫画の根幹ではなかったからである。
  • 精霊の宿るカードは時折イラストが変化することがあり、GX第一話において《ハネクリボー》がウインクしたカットは後にイラスト違いカードとしてOCGに登場する事になる。
    三幻魔が精霊の力を吸収した際には、イラストが消えたり、おジャマ三兄弟が散々な姿になったりした。
    5D'sにおいて《極神聖帝オーディン》がハラルドを後継者と認める前と後では、イラストが異なっている。
  • アニメのオリジナルカードは「アニメオリジナルカードデザイン」とクレジットされるスタッフがイラストを担当しており、それらのカードOCG化される際にイラストが変更される事が多い。
    また、OCGが初出のモンスターのゲーム作品などでのデザインと背面などの細部が異なっている事がある。
    どのカードに関わっているかの公式の発表はないが、塗りがOCGのものと違っていて見分けがついたり、《調律の魔術師》のように実質的にデザインしたと思われるような発言があるものも存在する。
  • 海外版のアニメでは、翻訳の手間を避ける、言語の異なる複数ヶ国に輸出して放映するといった目的から、文字が画面に映ることを極力避けるよう編集している。
    そのため、カードの意匠はイラストが大部分を占める特有のものが使用されている。
    上から7割程度が全て枠のないイラストで占められ、その下には攻守が初期のカードを髣髴させる体裁で書いてある。
    モンスター効果を書く欄はないため、ナレーションで解説が入る事も多い。
    韓国版では元と同じ体裁のフォーマットになっており、テキストも韓国語に翻訳されている。
  • 海外のアニメ公式サイトでは、アニメに登場したカードの高画質イラストが公開されており、劇中では見えなかったカードのイラストも見る事ができる。
  • 漫画OCGストラクチャーズに登場する本仮屋栞莉は遊戯王OCGのイラストに着目する珍しいキャラクターである。
    彼女がデュエルを始めたきっかけは《星遺物の導く先》のイラストに惹かれたためであり、デッキ構築もイラストや設定を重視したファンデッキ構築で統一されている。
  • コナミのゲーム作品において―
    OCGのゲームのうち、初期のGBゲームはカードの体裁がOCGと異なるので、イラストがほぼ全てOCGとは別物である。
    カードの体裁がOCGと同じであるゲームは、イラストもほぼ全てOCGと同じであり、多くの作品でイラスト違いカードも収録されている。
    WCS2009と2010では、戦闘の際にイラストの全身が表示される。
  • 一部のゲーム作品では、海外での販売を考慮してか、国内販売分であっても海外版のイラストが使用されている。
    • 海外版イラストが使用されている作品でも、一部作品は攻略本では日本版のイラストが使用されている。
  • TAG FORCEシリーズでは、イエロー寮長の樺山先生(13)・矢薙典膳(4)・ハイトマン教頭(56)が「絵違いカードくじ」なるものを行っており、くじ引きやジャンケンでイラスト違いのカードが手に入る。
    また、WCS2010ではB.A.Dエリアにいるちひろが、2011ではダイモンエリアにいるカズヒロがゲーム中集めたスターチップをイラスト違いカードと交換してくれる。
    ただし、これらで入手できるのはあくまで日本語版のイラスト違いカードのみであり、海外版イラスト変更カードまで手に入る訳ではない。
  • 高橋和希氏のイラストに関する使用制限はゲーム作品にも及んでおり、「TAG FORCE SP」(2015年)までは収録されていたのだが、「デュエルリンクス」(2016年〜)「マスターデュエル」(2022年〜)には収録されていない。

複数のイラストが存在するカード

 海外版イラスト変更カード及びゲームのみのイラストは除く。
 書かれているのはそのイラストが最初に登場したパック等。

通常モンスター

  • PREMIUM PACK 5DUELIST LEGACY Volume.2は同じポーズだが、背景色が異なる。
  • アジアチャンピオンシップ2001のプロモカードは、世界に1枚しか存在しないオリジナルのイラスト。
  • イラスト変更と共に、原作設定と整合するためのエラッタが行われている。

効果モンスター

  • 最初から海外版のイラストという訳ではなく、ある時期以降に生産されたものが変更されている。(正確な時期は不明)
    日本版イラストの方は実質的に絶版である。

融合モンスター

  • ACADEMY DUEL DISK版は、カラーが黒になっており、「ヘルカイザーバージョン」と呼ばれる。
    (但し、アニメでヘルカイザー亮がこのバージョンを使用した訳ではない)

シンクロモンスター

エクシーズモンスター

リンクモンスター

魔法カード

  • Vol.6に収録されたものにある、六芒星の模様が五芒星に修正されている。
  • Vol.4では、手に「GOD」の文字が書かれているが、BOOSTER4では変更されている。
  • CROSSROADS OF CHAOSのものはイラストミスだったので、再録に合わせて変更されている。

罠カード

トークン

TCGにのみイラスト違いが存在するカード
 ※書かれているのは新規イラストが登場した商品名

関連リンク

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