詰めデュエル

 あるデュエルの局面から、そのターン終了時までにデュエルの勝利条件を満たすことを目的とする、一人用プレイのこと。
 公式なルールが存在するわけではないが、ゲーム作品などでは下記のルールで行われる事が多い。

  1. お互いフィールド手札墓地デッキ除外されたカードライフポイントは全て問題毎に規定されている。
  2. 自分メインフェイズ1から開始し、そのターンエンドフェイズ終了時までにデュエルに勝利しなければならない。
  3. 通常のデュエルと異なり、以下のカードも全て既知のものとして扱う。
    単に解き手が把握できると言うだけで、公開情報扱いになっているわけではないので裏側表示モンスター誘発効果発動したりはできない。
    1. 相手フィールドセットされたカード
    2. 相手手札
    3. お互いデッキの内容、およびそれらのカードの順番
    4. 裏側表示で除外されたカード
  4. 既にセットされている罠カードは、前のターンからセットされていたものとして扱う。
    よって、発動条件さえ満たせばいつでも発動できる。

 どのカードから使用していくかを考えたり、カードの効果をしっかり把握する必要があるため、プレイングの勉強になる。
 しかし、難度が高くなるにつれて、10枚近くもの手札フィールドのカードを扱ったり同一カードを4枚以上使用したりと、実戦の範疇を超えてしまうことも多々ある。
 高難度の詰めデュエルはカードの知識の補充用、あるいは純粋な娯楽と割りきって楽しむべきだろう。
 中には相手カードのみ指定され、自分は一定の条件内で全てのカードを使えるという、膨大なカードの知識が必要な難問も存在する。
 なお、相手のライフポイントはちょうど0になるように設定されていることが多く、一つのヒントとなっている。

  • 由来は将棋における「詰め将棋」や、囲碁における「詰め碁」から。
    「詰め将棋」とは、盤上の駒と持ち駒があらかじめ決まっている状態で、王手を繰り返し相手の王を詰める(王手を次の一手で解除することが不可能な状態にする)ものである。
    「詰め碁」とは白黒の石が置かれた囲碁の盤面と手番が示され、どのように打てば自分の石を生きにもちこめるか、または相手の石を殺すことができるかを考えるものである。
    今では、将棋や遊戯王に限らず、様々なゲームや遊びで「詰め○○」が楽しまれている。
  • 公式動画「カリスマ研究生がゆく!」のコーナーでは研究生二人向けの実技試験、デュエルカリスマ仮免許試験(動画内では(仮)スマ試験とも)で登場した。
    研究生二人向けの実技試験の時はナレーションで詰めデュエルについての説明がなされており、下記の内容と同様、詰めデュエルが公式でも認知されていることが窺える。
  • 原作・アニメにおいて―
    アニメ5D's公式サイトのデュエルワンポイントレッスン「TURN-79」において、詰めデュエルが2本掲載された。
    そのうち1本は、その翌週のアニメ5D's第80話でセキュリティのコンピューター内部に侵入するための鍵となる詰めデュエルとして登場した。
    また、第115話ではイリアステルの情報を探る鍵として、詰めライディングデュエルが登場。
    なお5D'sの世界では、セットされた相手カード非公開情報のようであり、第80話の詰めデュエルは最初に挑戦したクロウが伏せカード《聖なるバリア −ミラーフォース−》によりクリアに失敗している。
  • アニメZEXAL第21話では宝石店の警備装置として詰めデュエルが使用されており、強盗が掃除ロボットにクリアさせて大量の宝石を盗み出した。
  • アニメARC-V公式サイトの「熱血!デュエル塾」によれば、将棋塾では詰めデュエルが教えられているらしい。
    また、同コーナーでは幾度か詰めデュエルが出題されているが、各種カードの効果はアニメ効果に統一されている。
  • 漫画ARC-Vの遊矢は昔、解答者が目隠しをし、なるべく複雑な状況を作ったあと目隠しをとってすぐに解くという変則的な詰めデュエルのような遊びを行っていた。
    それによって鍛えられた状況判断能力で「ユーゴvs蓮」(2戦目)の複雑なデュエルを一瞬で理解し、敗北寸前の状況を耐えきっている。
  • あらかじめ盤面が用意されており、解答者毎に盤面がリセットされていないという詰めデュエルの性質上、アニメでは比較的多用されやすい。
  • コナミのゲーム作品において―
    最近の作品の多くには、詰めデュエルが多数収録されている。
    初歩的なコンボを扱うものから、高度なプレイングを要求されるものまで、難易度は様々である。
    ちなみに、初めて詰めデュエルが収録された遊戯王デュエルモンスターズ5 エキスパート1では「D-TACTICS」という名称だった。
  • WORLD CHAMPIONSHIP 2007以降は、Wi-Fi通信にて新たな詰めデュエルをダウンロードできるサービスも行っていた。
  • WORLD CHAMPIONSHIP 2011では詰めデュエルを自作することができるようになり、Wi-Fi通信でアップロードして他のプレイヤーに挑戦させることもできた。
  • デュエルリンクスでは「パズルデュエル」という名称となっており、上記の要素に加えて、特定パックの収録カードコンボさせて勝利することを前提としたものも存在する。
  • 詰めデュエルは当然「解けなければならないもの」であるが、中には作問の間違いで正しい答えが出てこない問題(《ご隠居の猛毒薬》)や、ゲームの仕様ミス(《サクリファイス》《奈落との契約》)を利用しないと解けない問題もある。
    特に後者で覚えた誤った裁定を、実戦で使わないように注意が必要である。
  • ラッシュデュエルを題材とした「最強バトルロイヤル」シリーズにおいても「デュエルQ」という名称で収録されている。

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