先攻(せんこう)/First player

 ジャンケンをして、勝者が先攻・後攻を選択します。
 なお、次のデュエルの先攻後攻の選択権は、前のデュエルの敗者にあります。

(公式ルールブック ver2.1より引用)


 先攻(せんこう、さきぜめ)は、デュエルの1ターン目のターンプレイヤーのこと。
 また、そのターンプレイヤーとしてプレイすること自体も指す。
 対義語は後攻である。
 頻繁に「先行」と誤記されるが、先「攻」である。

 先攻プレイヤーの1ターン目は、ドローフェイズにおける通常のドローと、バトルフェイズを行うことができない。

 OCGのルールブックにおいて、先攻・後攻の決め方は、上記の通りジャンケンとされている。
 一方で、海外の遊戯王TCGのルールブックには、コイントスもしくはジャンケンと記載されている。
 フリーデュエルであれば、1/2の確率で公平に勝敗が決する方法ならば何でも良いだろう。
 お互いサイコロを転がして大きな目を出したプレイヤーが選択するなどの方法も考えられる。
 なお、他社製TCGとは違い、初手5枚を引くのは先攻と後攻を決めた後であり、手札に応じて有利な方を選ぶ事はできない。

  • 大まかな傾向としては、1ターン目から制圧を仕掛け相手の動きを封じる布陣を作れるデッキは先攻が好まれる。
    第9期以降のデッキのほとんどは、大なり小なり制圧力を持っており、基本的に先攻を選んだほうが良い。
    また、制圧を仕掛けてくるデッキに安定して勝つには、自分も先攻を取って相手より先に盤面を制圧し、後攻相手の行動を封殺するのが最も効率的である。
    総合的に見て、今日のOCGのゲーム性は「先攻圧倒的有利」と言える。
  • 原作・アニメにおいて―
    多くのデュエルで「先攻はもらった。俺のターンドロー!」等と叫んで勝手に決めてしまっているように見えるが、5D's公式サイトのデュエルワンポイントレッスンによれば「デュエルディスクが先攻後攻を決めてくれる」らしい。
    アニメ5D'sの「ライディングデュエル」の場合、自動走行無しのマニュアルモードにおいては第一コーナーを先に曲がったプレイヤーが先攻をとることになっているようだ。
    このルールはアニメARC-Vのライディングデュエルにも受け継がれているが、ARC-Vにおいては基本的に自動走行が有りになっている。
    また、アニメ5D'sに登場したクラッシュタウンでのルールでは、西部劇のガンマンのように拳銃型デュエルディスクを先に抜いたほうが先攻を取れるという決め方だった。
  • アニメGXでのカイザー亮の「なぜ先攻を取らない?」、アニメ5D'sでのクロウの「地縛神に対抗するためには先攻を取るしかない」等、アニメにおいても先攻を取る事がアドバンテージとなると考えているような発言がいくつか見られる。
    ライディングデュエルで先攻を取るために運転技術やエンジン開発を求める描写や、「ジャック&龍亞&龍可vsアポリア」戦でアポリアが「ハンデはいらない代わりに先攻の権利をもらう」と事前に申し出があるほど重要視される場合もある。
  • 先攻1ターン目に通常のドローができないルールが初めて適用されたアニメARC-Vの「遊矢vsストロング石島」戦では、デュエル開始時にその旨が解説された。
    なお、アニメARC-Vでは先にアクションカードを探す移動手段や機会が得られる事から先攻が好まれる傾向にある。
    「柚子vsデニス」戦ではお互いに先攻を譲り合う珍しい描写がなされたが、描写を見る限り戦術面ではなく初対面の相手に対する遠慮や配慮が理由であったようだ。
  • アニメにて時折行われているバトルロイヤルルールでは、全てのプレイヤーは1ターン目に攻撃できず手札の枚数も同じであるため、完全に先攻(1人目)が有利なルールである。
    この事はアニメZEXALの「鉄男vs等々力vsIV」戦でIVが後攻を選んだ際、鉄男が「バトルロイヤルは後にプレイするほど不利なのに」とはっきり言及している。
    アニメARC-Vからは先攻1ターン目のドローが廃止されたため、やや平等なルールになっていると言える。
    ただし、オベリスクフォースが絡むデュエルのみ、2人目の1ターン目から攻撃可能になっているため、多人数側が先攻を取った「遊矢vsオベリスクフォース3人組」戦では先攻と後攻で物凄い格差が生じていた。
    「遊矢&黒咲vsオベリスクフォース3人組」戦では、ターンが回ってない遊矢に攻撃を仕掛ける行為に対し、ギャラリーのアレンが「きたねえぞ!」と批判している。
  • 原作・アニメDMで闇マリクが使用した《速攻の吸血蛆》は先攻1ターン目から相手攻撃できるモンスターであった。
    また、アニメGXで万丈目が使用した通常魔法《クイック・アタック》はレベル4以下のモンスターを先攻1ターン目から攻撃できるようにする効果を持っている。
    アニメARC-Vの「アユvs零羅」戦では、アユが先攻1ターン目に攻撃しようとしてデュエルディスクにエラーが表示されている。
    珍しい例として、「乃亜編」のデモデュエルでは、デッキマスタールールを用いてデッキマスターとなった《青眼の白龍》の能力を使用する事で先攻1ターン目の攻撃を実行している。
    また、アニメZEXALII(セカンド)の「遊馬&III(スリー)vs蝉丸」戦では、先攻を取った蝉丸が独断で1ターン目の攻撃をルールに組み込んだが、これに対してIIIは「勝手なことを」と抗議している。
    結局先攻1ターン目の攻撃はされなかったのだが、遊馬は「なぜ攻撃しなかったんだ」と述べているため、ルール上は可能であったようである。
  • コナミのゲーム作品において―
    作品やCPU戦・対人戦といった状況に応じて多様に変化し、一定しない。
    • DM1、2、真DM、真DM2でのCPU戦はプレイヤー側が必ず先攻である。
      DM3、4、7、8ではプレイヤー側が後攻となる事もあるが、ジャンケンではなくランダムで決定される。
    • WCS2011では、クラッシュタウン内及び同市出身者(トオルを除く)とのデュエルではジャンケンではなく、ランダムに5つ振り分けられた十字ボタンとボタンの早押しで先攻を決める。
      また、スタジアムでのライディングデュエルではレースを行い、アニメ5D'sにおける「第一コーナーをとった者が先攻」のルールを再現している。
    • デュエルリンクスではプレイヤーに決定権がなく、開始時にランダムに先攻後攻が決定される。
      またライディングデュエルイベントでの決定時には、キャラクターが先攻後攻の結果によって反応を示すアニメが挿入される。
    • マスターデュエルの対人戦では、コイントスの演出と共に、一方のプレイヤーへランダムに決定権が与えられる。
      ただし、2022年というOCGにおける第11期中盤〜終盤のリリース作品で、既に「先攻制圧」の概念が浸透しており、高い確率で先攻が選ばれる。
      また、サレンダーを相手プレイヤーの同意なく可能なシングル戦であるため、OCG/TCGとは異なる傾向が見られる。
      • 後攻捲り札を一切採用しないデッキを使い、先攻・後攻が決まった直後、後攻では意図的な「ネットの切断」(無線オフ、アプリ終了)でデュエルを無かったものにして、有利な先攻でのみデュエルを行うプレイヤーが存在する。
        リリース直後は切断による強制敗北見なしのペナルティも存在していなかったため、より一層の先攻有利を助長する状態であったと言える。
        なお、ペナルティが科せられるようになって以降も、この手のプレイヤーは若干数見られる。
      • 先攻で制限時間いっぱいのソリティア的プレイで突破困難な制圧を展開する、または(見かけ倒し的に)相手の飽きや敬遠によるサレンダーを誘うデッキも存在していた。
        【ドライトロン宣告者】の派生で、初動と展開パーツ、手札誘発の突破に絞り、実際には《崇光なる宣告者》《神光の宣告者》も採用していない、というものである。
      • ソロモード(CPU戦)では、ステージクリア前はランダムで、クリア後はランダム含め任意で選択できる。
      • ミニイベント「デュエルトライアル/タイムトラベル2004」においては、04/09/01リミットレギュレーションと共に「先攻ドロー」を追加し、比較的当時の環境に近いデュエルを行っていた。
    • TAG FORCE SPにおいては、デュエルとは関係の無い箇所だが「先行」の誤記が見られる。
      (オースチン・オブライエンのキャラ名鑑、アニメ5D'sクラッシュタウン編における「デュエルディスクの早抜きで先攻を決める」ルールへの言及について)

関連リンク

先攻であるかどうかが関わる効果を持つカード

FAQ

Q:マッチ戦で1つのデュエル引き分けになった場合、次のデュエルにおける先攻・後攻はどのように決めますか?
A:じゃんけんを行って決めます。(14/04/05)

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