サクリファイス・エスケープ †
「サクリファイス/Sacrifice(生け贄に捧げる)」と「エスケープ/Escape(回避する)」を連ねた語。(非公式用語)
原作でも使われた用語ではあるが、ルールの都合上、OCGとは厳密には異なるテクニックとなっている。
相手のモンスター除去にチェーンして除去対象のモンスターをリリースすることで、モンスター除去を回避するテクニックを指す。
その性質上チェーン2以降で発動する必要があるため、基本的にフリーチェーンのカードによって行うことになる。
具体例としては、自分のモンスターが除去の対象となった時に、《ゴッドバードアタック》をチェーンして対象となったモンスターをリリースする、などが挙げられる。
通常であれば《ゴッドバードアタック》はコストを要するため、2:2交換となる。
しかし、除去されるモンスターをコストにした場合、相手の除去カードが対象不在で無駄撃ち状態となるため、相手は《ゴッドバードアタック》で破壊される2枚に加え、除去カードもタダで失うこととなる。
これにより事実上の2:3交換、相手の除去のコストによってはそれ以上のアドバンテージを疑似的に稼ぐことが可能となる。
カード・アドバンテージを重視するこのゲームにおける重要なテクニックである。
- カード・アドバンテージは得られるがボード・アドバンテージは失ってしまうので、直接攻撃等でライフ・アドバンテージを稼がれる可能性はある。
《月の書》による対象外しやカウンター罠で除去を直接無効にする方がフィールドの維持という点では優れている。
- 対象をとる効果に対しては有効であることが多いが、対象をとらない効果には注意。
例として、「自分のフィールドに攻撃表示モンスターが2体いる場合」の《炸裂装甲》と《万能地雷グレイモヤ》で比較する。
《炸裂装甲》の場合、対象となったモンスターをリリースすることで不発にさせることができ、相手が浪費したそのカード分のアドバンテージをとれる。
《万能地雷グレイモヤ》の場合、効果処理時に破壊するモンスターを決定するので、発動時にモンスターを1体リリースしても結局残った方のモンスターが破壊されてしまう。
そのため、不発になりづらい「対象をとらない効果」が一定の評価を得ているのである。
- 「モンスターをリリースして回避する」と前述したが、実際のところは下記のようにリリース以外の方法で回避する場合でもサクリファイス・エスケープと呼ばれている。
ただし、「ただ自分で破壊するだけ」ではアドバンテージを失うため、基本的には効果破壊を条件とする効果や、除外を防ぎ墓地に置くため等、コンボが前提となる。
- 除外:モンスターを除外する事で相手のモンスター除去等を回避する。
《亜空間物質転送装置》・《PSYフレームロード・Ω》等。
- 各種素材にする:モンスターを各種召喚の素材にする事で相手のモンスター除去等を回避する。
《フォーミュラ・シンクロン》・《I:Pマスカレーナ》等。
- マスタールール以降は「生け贄に捧げる」から「リリースする」に名称が変更されたことから、「リリース・エスケープ」と呼ばれることもある。
ただし、非公式用語であるためどちらが正しいということはなく、引き続きサクリファイス・エスケープと呼ばれることが多い。
- 原作・アニメにおいて―
「バトルシティ編」「闇遊戯vs闇マリク」戦において《ラーの翼神竜》の攻撃に対して《ディメンション・マジック》を発動した際に使われた用語である。
また、「ドーマ編」の「闇遊戯vsグリモ」戦においても速攻魔法《魔法大学 》(《拡散する波動》参照)を使用する際に遊戯が発言していた。
OCGでは攻撃時にモンスターの数が増減した場合巻き戻しが発生するが、原作のルールでは戦闘の巻き戻しが行われないため、攻撃を終了させられる手段となっている。
- 漫画遊戯王Rの「闇遊戯vs天馬月行」戦において闇遊戯が行っている。
《邪神ドレッド・ルート》の《THE トリッキー》への攻撃に際し魔法カード《魂の交換-ソウル・バーター》により《THE トリッキー》と墓地の《クィーンズ・ナイト》を入れ替え、攻撃を回避した。- なお、この時は「リリーフ・エスケープ」と呼ばれていた。
- アニメGX以降のアニメではバトルステップの巻き戻しありのルールが採用されているため、攻撃に関してはサクリファイス・エスケープがまず発生しない。
(一応、原理的にはダメージステップ中に何らかの効果を使用することで可能となる)
そのためか、「バトルフェイズを終了する」「戦闘ダメージを減らす」系の効果を持つカードはいくつか登場している。
対象をとる効果に関しては、「十代vsエド」(2戦目)、「十代vsオブライエン」戦等において十代が《融合解除》による回避を実践している。
- アニメ5D'sの「ジャックvsシド」戦においてジャックが行っている。
《バイス・ドラゴン》が《コンバット・ホイール》の攻撃を受けた際に、《バイス・ドラゴン》を《ナイトメア・デーモンズ》の発動コストにすることでダメージを受けるのを回避した。
同じく「ジャックvsドラガン」(2戦目)でもジャックが行っている。
この時は「リリース・エスケープ」と呼ばれていた。
また、「アキvsアンドレ」戦では、アンドレが《スピード・ワールド2》の効果でアキの残りライフ800を削りきろうとした際に、アキがそのライフをコストに《ウィキッド・リボーン》を発動している。
これにより、《スピード・ワールド2》の効果を不発にした上で、次の走者の遊星に《スターダスト・ドラゴン》を託した。
WRGPの特殊なルールだからこそできたプレイングではあるが、これも一種のサクリファイス・エスケープといえる。