遊戯王カードWiki - 《フルール・ド・シュヴァリエ》

《フルール・ド・シュヴァリエ/Chevalier de Fleur》 †

シンクロ・効果モンスター
星８/風属性/戦士族/攻2700/守2300
「フルール・シンクロン」＋チューナー以外のモンスター１体以上
(1)：１ターンに１度、自分ターンに相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

　遊戯王5D's TAG FORCE5　付属カードで登場した風属性・戦士族のシンクロモンスター。
　１ターンに１度だけ、自分ターンに相手の魔法・罠カードの発動を無効にして破壊する誘発即時効果を持つ。

　チューナーにはレベル２の《フルール・シンクロン》が指定されており、非チューナーを１体で済ませるにはレベル６が必要となる。
　《Ｄ－ＨＥＲＯディアボリックガイ》や《花騎士団の白馬》など特殊召喚しやすいモンスターを使用するのが良いだろう。
　《シンクロ・オーバーテイク》等で《フルール・シンクロン》を特殊召喚すれば召喚権を残したままシンクロ召喚できる。

　フィールド・墓地で《フルール・シンクロン》扱いとなる《ネクロ・シンクロン》ならば他のモンスターのレベルを２つ上げられるため、下級モンスターのレベル４と並べるだけでシンクロ召喚できる。
　更に、《ネクロ・シンクロン》は風属性シンクロモンスターの素材となった場合にレベル１植物族をリクルートでき、チューナーを呼び出せばこのカードとで更なるシンクロ召喚を行う事ができる。
　ただし、デッキでは《フルール・シンクロン》扱いにならないので《シンクロ・オーバーテイク》でリクルートできない点は注意。
　《調律》も採用するか、《フルール・シンクロン》と併用するなどしてカバーしたい。

　また、モンスター１体をチューナー扱い且つ《フルール・シンクロン》として扱う《聖騎士の槍持ち》を利用する手もある。
　《花騎士団の駿馬》・《聖騎士の槍持ち》・《ケンタウルミナ》の３枚を採用すれば、以下の手順でスムーズにこのカードのシンクロ召喚に繋がる。
　（《花騎士団の駿馬》で《聖騎士の槍持ち》をサーチ→《ケンタウルミナ》を融合召喚→《聖騎士の槍持ち》を蘇生→《聖騎士の槍持ち》自身か《ケンタウルミナ》を《フルール・シンクロン》扱いのチューナーとする→２体でこのカードをシンクロ召喚。）
　この際、《ケンタウルミナ》の(3)の効果でモンスター除去もできるため、アドバンテージも得られる。
　デッキ・エクストラデッキのスペースはやや圧迫するが、《花騎士団の駿馬》１枚から単体除去を行いつつこのカードを立てられるのならば十分なリターンと言えよう。

　効果はノーコストでの魔法・罠カードの発動の無効化だが、自分ターンに限定されているのがネック。
　罠カードは大概は非ターンプレイヤーが発動するのでカウンターしやすいのだが、魔法カードの多くはターンプレイヤーが発動する。
　また、罠カードでもシンクロ召喚そのものを無効化するカードや、スペルスピード３のカウンター罠には対処できない。
　従って、魔法・罠カード全般に対応できるように見えて、実質的には一部の限定されたカードのみしかカウンターできず、モンスター効果に非対応な点も含めて制圧力としては心許ない。

　単体性能は心許ないが、《フルール・シンクロン》や《ネクロ・シンクロン》の効果を利用して、よりレベルの高いシンクロ召喚を狙う構築ならば、途中の妨害を防ぐ目的での採用になるか。
　上記の通り《ケンタウルミナ》を絡めた特化デッキでは種族・属性の関係で採用することになるだろう。

シンクロンチューナーの代役になれる《クイック・シンクロン》や《ライティ・ドライバー》を用いてのシンクロ召喚もできる。
ただし、シンクロン縛りのレベル８シンクロモンスターには他に《ジャンク・デストロイヤー》・《ロード・ウォリアー》がいる。
特に、完全に同じシンクロ素材で出せる《ジャンク・デストロイヤー》は、シンクロ召喚成功時に相手のカードを破壊する効果を持ち、伏せ魔法・罠カードメタであるこのカードと役割が被る。
《奈落の落とし穴》や《スターライト・ロード》が見えている場合など、こちらの方が優位な状況もあるが、基本的にはモンスターにも対処できる《ジャンク・デストロイヤー》の方が汎用性があると言えよう。
ジャンクやウォリアーのサポートカードも受けられないので、【シンクロン】系列でこのカードが起用される事はまずないだろう。

特定のシンクロンをチューナーに指定しているシンクロモンスターのうち、各シンクロン毎に最初に登場したものは「ウォリアー」の名を冠するのが恒例だが、このカードのみ例外である。

「シュバリエ(Chevalier)」は英語・フランス語で騎士を意味する。
フランス語では男性名詞であり、女性形は「シュバリエール(Chevaliere)」となる。
「ド(de)」はフランス語で「の」（英語の「of」に相当）を意味する。
「フルール(Fleur)」については《フルール・シンクロン》を参照。
- カード名をフランス語の文法に従って直訳すると「騎士の花」になる。
  《カース・オブ・ドラゴン》などもそうだが、カタカナの日本語としての響きを優先したネーミングだと言える。
  フランスで紋章として用いられる「フルール・ド・リス/fleur-de-lis（白ユリの花）」を意識した名前の可能性もある。
  ちなみに英語名やフランス語版は「花の騎士」になっている。

原作・アニメにおいて―
アニメ5D'sの「遊星vsシェリー」戦においてシェリーが使用。
《フルール・シンクロン》と《ケンタウルミナ》をシンクロ素材としてシンクロ召喚される。
遊星の《くず鉄のかかし》を無効にして《ジャンク・ウォリアー》を戦闘破壊した。
さらに遊星のターンでも《緊急同調》を無効にして優位に立つが、最終的に《ターボ・ウォリアー》に戦闘破壊された。
「遊星vsシェリーvsミゾグチvsゴースト軍団」戦でも同じ方法でシンクロ召喚された。
攻撃名は「フルール・ド・オラージュ」。
「オラージュ」とはフランス語で「嵐」という意味であり、訳すると「嵐の花」となる。

シンクロ召喚時の口上は「光速より生まれし肉体よ、革命の時は来たれり。勝利を我が手に！シンクロ召喚！きらめけ、《フルール・ド・シュヴァリエ》！」

アニメでのレアリティはレアまたはシークレットレアであった。
また、相手ターンでも無効効果を発動できた。
しかし、「遊星vsシェリーvsミゾグチvsゴースト軍団」戦ではゴーストのターンに発動された《ＤＮＡ移植手術》を無効にしなかった。
そのため《Ａ・ボム》の自爆特攻で破壊されてしまい、その後《Ａ・ボム》10体の連続攻撃に繋げられてしまった。
この回が放送された時には既にOCG 効果が決定していて、それに沿った結果であったとも取れる。
またアニメ効果のままだったとしても、遊星のフィールドには光属性の《ロード・ウォリアー》がいたため、無効にしたところでどの道《Ａ・ボム》の効果を止めることはできなかったが故に、あえて無効にしなかったとも捉えられる。