《転轍地点/Switch Point》 †
通常罠
(1):相手フィールドにモンスターが3体以上存在する場合、その内の1体を選ぶ。
相手は以下のいずれかを墓地へ送らなければならない。
●選んだモンスター
●選んだモンスター以外の自身のフィールドの全てのモンスター
SELECTION 5で登場した通常罠。
相手モンスターが3体以上存在する場合に、選んだモンスター1体かそれ以外の全ての相手モンスターのいずれかを墓地へ送ることを相手に強制する効果を持つ。
相手にモンスター1体かそれ以外の除去を選ばせることになり、相手に強制するため、耐性も意味をなさない。
しかし、残すモンスターは相手が選べるため、狙ったモンスターを確実に除去できるとは限らない。
自分が最も除去したいモンスターを選んでも相手はそれ以外を墓地へ送ることができる。
相手の大量展開時に複数のモンスターを墓地へ送ることを狙っても、相手は1体のみ墓地へ送る選択をし、被害を最小限に抑えられてしまう。
どちらを選ばれても相手に大きな被害を与えられるタイミングは、大型モンスターが2体以上存在する場合か、展開に不可欠なモンスターが2体以上存在する場合になる。
また、耐性が意味をなさないものの無効化や展開前の除去自体は受けてしまう。
対象をとらずプレイヤーに強制する効果であるため、発動にさえ成功すれば耐性では防げないという点を活かしたい。
同じく相手に強制する通常罠の除去カードとしては《イタチの大暴発》や《拮抗勝負》・《台貫計量》も存在する。
それらと比較してこのカードは良くも悪くも完全に相手にのみ発動を依存しているため、ライフを減らしたり盤面を整えたりといった下準備を一切必要とせず条件さえ満たせば確実に最低限の仕事をこなせるのが強み。
除去能力こそ多くの場面でそれらに劣ることの方が多いものの、ラビュリンス等で何度も使い回す分には最序盤からでも使っていけるこちらに利がある場面もあるだろう。
ただし、【ラビュリンス】で使う場合は「通常罠の効果でフィールドから離れた」扱いにならない点は注意が必要。
相手のメインフェイズの展開中でも使えるのがそれらに比べたメリットとしては大きく、相手がモンスターを3体以上並べたタイミングで使えば展開抑止として機能する。
- 線路の分岐点で列車の行き先を決める装置、いわゆるポイントの事を日本語で「転轍機」と呼ぶ。
「転轍地点」はこれをもとにした造語だろう。
- イラストでは二方向に分岐する転轍機の地点へ迫りつつある《豪腕特急トロッコロッコ》が描かれている。
レールに大量の火花が散っていることから、急ブレーキをかけながらも止まる事ができていない様子と思われる。
相手に墓地へ送るモンスターの選択を迫る効果を踏まえると、モチーフは「トロッコ問題」だろう。
- 「トロッコ問題」とは、「人命を救助するために他の人命を犠牲にするのは正しい事か否か」という思考実験のこと。
問題の内容は「制御不能になったトロッコがあり、そのままでは5人が死に、線路を切り替えると1人が死ぬが、この時、線路を切り替えるべきか?」というものである。
なお、法的な問題は考えないものとし、倫理的な観点でのみ考えるとされている。
- 死亡させた側に親しい人間を配置するなど条件を変えていき、倫理観を詳細に深掘りしていく派生形も存在する。
関連カード †
―イラスト関連
収録パック等 †
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