UpperDeck †
過去にYU-GI-OH! TRADING CARD GAMEの販売を行っていた会社。
正式名称は「Upper Deck Entertainment」。
メジャーリーグベースボール・アイスホッケー・アメリカンフットボール・バスケットボールなどと提携したトレーディングカードゲームを手掛けていて、サイン入りカードやホログラムカードを製造していた企業である。
2001年にKONAMIとライセンス契約をして北米でのOCG商品の展開、2002年には欧州での展開のライセンスも取得した。
世界大会を運営したり、海外の禁止・制限カードを制定するなどしていた。
米国現地時間2008年12月11日にKONAMIからYU-GI-OH! TRADING CARD GAMEに関する業務のUpperDeckからKONAMI(Konami Digital Entertainment)への移行が発表された。
それを受けUpperDeckはKONAMIと裁判で争っていたが、2009年2月終わりに下された判決により移行・和解、現在は世界大会等を含む遊戯王TCG事業から手を引いている。
- TCGの大会ではTCGの他言語版カードの使用は制限されない一方、OCGの他言語版は使用できないルールが制定されていた。
例えば英語圏の大会でもフランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語版などの使用は制限されない一方、日本語版・英語版(アジア版)・韓国語版のカードはUpperDeck主催の大会では使用できなかった。
逆に当時はKONAMIが主催する大会ではUpperDeckが発行するカードは海外オリジナルを除いて使用できた。
このため、TCGのレアリティが低く入手しやすいカードをOCGで使用できるため、デッキ構築難易度に大きな差が開いていた。
購買者の囲い込みという阿漕な販売戦略には国内外のプレイヤーから批判の声が少なからず上がっていた。
- 欧米圏では日本語・韓国語が理解できる人間が少なく審判の負担が増えるので合理的という意見もある。
英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語は同じラテンアルファベットのため相互に理解の障壁が低い。
- 2008年8月、KONAMI関係者が米国ロサンゼルスのToys “R” Us(トイザらス)店舗で、偽造カードが封入されたセット商品を発見・購入し、偽造品であることが判明した。
問題の商品は、過去に販売された正規品パック3つを再パッケージしたセットで、特典として偽造カードが付属しており、パッケージには「packaged and distributed by Vintage Sports Cards(ヴィンテージスポーツカード社によるパッケージングおよび販売)」と記載されていた。
このセットはToys “R” Us以外にもKmartやWal-Martに流通していたため、KONAMIによって回収された。
同年10月、KONAMIは販売差し止めを求め、ロサンゼルス連邦地方裁判所においてVintage Sports Cardsを提訴した。
訴訟の過程でVintage Sports Cardsは、偽造カードを供給していたのがUpperDeckであることを示す証拠を提出した。
これを受けてKONAMIはUpperDeckを被告に加えるため召喚状を送付したが、UpperDeckはこれを拒否し、12月10日にネバダ州連邦地方裁判所で逆にKONAMIを契約違反および名誉毀損で提訴した。
翌12月11日、KONAMIはUpperDeckとの契約を打ち切り、TCGの流通・サポート・管理権を自社で取得すると発表した。
これに対しUpperDeckは16日、アムステルダム裁判所に契約解除の差し止めを求める訴訟を起こし、24日に受理された結果、ヨーロッパ・ラテンアメリカ・オセアニア地域での措置が一時停止された。
2009年1月14日、UpperDeckはKONAMIがChampion Packを供給していないことを非難したが、KONAMIはすでに契約を解除しており、自社が正規代理店であると発表した。
1月25日、UpperDeckは改めて偽造行為を否定する声明を出した。
1月下旬にKONAMIは、UpperDeckによる偽造防止ホログラムの偽造、中国の印刷業者との取引を示す電子メール、CEO主導の組織的関与、隠蔽工作を示す証拠を裁判所へ提出した。
その結果、正規パブリッシャーでありながら約61万枚もの偽造カード事件を首謀していた事実が明らかとなった。
これに対しUpperDeckは、問題のカードは偽造ではなく無認可のプロモカードであり、在庫処分用セット販売の一環として無償配布したとして賠償額は小さいと主張し反論した。
最終的に2009年2月26日、カリフォルニア州中央地区連邦地方裁判所はUpperDeckのアメリカ国内におけるライセンス停止を命じ、4月15日にはアムステルダム裁判所でもヨーロッパ・ラテンアメリカ・オセアニア地域でのライセンス停止が決定された。
一方でUpperDeckは2月26日にネバダ州連邦地方裁判所に商標侵害で、3月20日にカリフォルニア州中央地区連邦地方裁判所に販売契約違反などで反訴している。
2010年1月10日、UpperDeckの偽造および商標侵害が正式に認定され、UpperDeckの反訴は取り下げられた。
同月26日、UpperDeckが非公開の和解金を支払うことで和解が成立し、訴訟は終結した。
和解時、UpperDeck側弁護士は「現時点でUpperDeckのライフポイントはほとんど残っていない」と述べている。
- 偽造カードは1st表記のカードでもホログラムが銀色など、紙の厚みが薄い、ホイル加工が異なるなど、本物とは各所が異なるため見分けがつくものであった。
- UpperDeckは、この一件でかなり信用を落とし、それまで22年間続いていたMLBとの独占契約解除、スポーツカードの版権を巡って別の会社からも訴えられたりしている。
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