遊戯王カードWiki - 《ドラゴンロイド》

《ドラゴンロイド/Dragonroid》 †

効果モンスター
星８/風属性/機械族/攻2900/守1000
このカード名の(1)の効果は１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードを手札から捨て、以下の効果から１つを選択して発動できる。
●デッキから風属性以外の「ロイド」モンスター１体を手札に加える。
●このターン、融合モンスターを融合召喚する効果を含む効果を自分が発動した場合、
その発動は無効化されず、その融合召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
(2)：１ターンに１度、このカードが墓地に存在する場合に発動できる。
墓地のこのカードはターン終了時までドラゴン族になる。

　ANIMATION CHRONICLE 2021で登場した風属性・機械族の最上級モンスター。
　手札から捨てる事で「風属性以外のロイドのサーチ効果」か「融合召喚の無効化及び融合召喚成功時の相手の効果の発動を封じる効果」のいずれか１つを選ぶ起動効果、墓地のこのカードの種族をドラゴン族に変化させる起動効果を持つ。

　(1)は手札から捨てる事で２つの内１つを選ぶ効果。
　墓地が肥えることで《エクスプレスロイド》のサルベージ対象確保にも繋がり、序盤から動きやすくなる。
　【ビークロイド】は特に手札からの上級モンスターの展開手段を持っておらず、このカードを手札に持っている意味はほぼ無いので、即座にこの効果で捨てるのが基本となる。
　高いレベルや攻撃力は《キューキューロイド》で疑似蘇生した場合などで活かせるだろう。

　１つ目の効果は風属性以外のロイドのサーチ。
　「風属性以外」という縛りのためスピードロイドや《ミキサーロイド》らが対象外になることがややネックになるが、手間なくサーチできる手段として【ビークロイド】での役割は大きい。
　《エクスプレスロイド》をサーチすればこのカードをサルベージできるので、次のターンにまた効果を使える。
　ただし、この効果に１ターンに１度の制限が存在するため、採用枚数を増やす際は手札に溜まらないようサルベージ対象には気を付ける必要がある。

　２つ目は融合召喚を安全に通すための効果。
　融合召喚の妨害や融合召喚時の召喚反応型罠カードを封じられるので、幾分か除去には強くなる。
　とは言え、フリーチェーンや攻撃宣言反応型はその後に受けてしまうので過信は禁物。
　【ビークロイド】では基本的に１つ目の効果を優先すべきだが、《簡易融合》や《簡素融合》にも適用されるので、《スーパービークロイド－モビルベース》の融合召喚を狙う場合などは覚えておくとよいだろう。

　なお、１つ目の効果はサーチ先がデッキに無ければ発動できないが、２つ目の効果は融合召喚を行うギミックを採用せずとも発動できる。
　【ビークロイド】以外でも「手軽に墓地に送れ、機械族にもドラゴン族にもなれるカード」として一応の採用はできる。
　もっともディスアドバンテージは避けられないため、その場合でも実際は２つ目の効果を活かせるよう融合召喚のできるデッキでの採用が望ましいだろう。
　融合召喚を主戦術に据え、墓地に高レベルモンスターを必要とする【化石】などは相性が良い。

　(2)は墓地でドラゴン族に変化する効果。
　ドラゴン族を指定する融合モンスターの墓地融合などへのサポートとなるが、【ビークロイド】でそれらを採用するのがやや難しい。
　融合召喚を行い、機械族とドラゴン族の双方を採用する【サイバー・ダーク】ならば使う機会もあるだろうか。

(1)の「風属性以外」という条件は《ミキサーロイド》と同じくスピードロイドや同名カードを含めないためだろう。
風属性のロイドについては《ミキサーロイド》のページを参照。
- あちらはOCGオリジナルのカードであるため、自身が風属性なのはゲーム的な都合を重視したものと思われるが、こちらはアニメ初出のカードであり、アニメの時点で風属性である。

モチーフはコイン式電動遊具だろう。
乗り物であることを強調するためか、背中には人が跨る際の持ち手が付いている。
ロイド（いわゆるビークロイド）のモチーフのほとんどは実用的な「乗り物」であるため、人が乗るとはいえ遊具であるこれはやや異色とも言える。
- 一方でスピードロイドは玩具や遊びがモチーフであるため、あちらに居てもおかしくないデザインである。
  余談だが、同時期にOCGに登場したスピードロイドである《ＨＳＲ／ＣＷライダー》も電動の遊具をモチーフとしたモンスターであった。

原作・アニメにおいて―
アニメGXにおける「翔vs猪爪」戦で翔が使用。
通常のドローでドローするも、直後に《死のデッキ破壊ウイルス》（エラッタ前効果）で破壊された。
しかし、猪爪の永続魔法《ＤＮＡ抹殺呪術》により、ドラゴン族は墓地へ送られず除外される状況であったところ、このカードは機械族として墓地へ送られつつ墓地でドラゴン族となった。
これにより墓地へドラゴン族を置かせない猪爪の布陣をすり抜け、《鎧黒竜－サイバー・ダーク・ドラゴン》の効果で墓地から装備させることに成功した。

翔はデュエルを継続できなくなった亮からサイバー・ダークをデッキごと託されたが、思うように使いこなせず「デッキが回らない」と思い悩んでいた。
そこに現れた十代は「亮のモノマネをするのではなく、デッキと対話して足りないものを見抜き、自分のデッキにする」ことをアドバイスする。
このアドバイスを受け、翔は自分本来の使用デッキであるロイドを投入し組み合わせたことがこのデュエルの勝利へと繋がった。

アニメでは(1)の効果はなく、(2)の効果は墓地に存在する限りドラゴン族として扱う分類されない効果だった。
同じパックで登場した《輪廻独断》とほぼ同様の変更を受けたことになる。
また、アニメのイラストでは口が閉じており、OCGのイラストよりも位置が左に寄って尻尾が大きく見切れているなどの違いがある。