遊戯王カードWiki - 《月華竜ブラック・ローズ》

《月華竜(げっかりゅう) ブラック・ローズ/Black Rose Moonlight Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星７/光属性/ドラゴン族/攻2400/守1800
チューナー＋チューナー以外のモンスター１体以上
このカードが特殊召喚に成功した時、
または相手フィールド上にレベル５以上のモンスターが特殊召喚された時に発動する。
相手フィールド上の特殊召喚されたモンスター１体を選択して持ち主の手札に戻す。
「月華竜 ブラック・ローズ」の効果は１ターンに１度しか使用できない。

　遊戯王5D's 第７巻付属カードで登場した光属性・ドラゴン族のシンクロモンスター。
　自身が特殊召喚に成功した時、または相手フィールドにレベル５以上のモンスターが特殊召喚に成功した時に特殊召喚された相手モンスターをバウンスする誘発効果を持つ。

　シンクロ素材に縛りは無く、《デブリ・ドラゴン》にも対応しているのでシンクロ召喚は容易である。

　自身の特殊召喚に成功した時、もしくは相手が上級以上のモンスターの特殊召喚を行った時に相手の特殊召喚されたモンスター１体をバウンスできる。
　比較的古いカードであるため紛らわしいテキストだが、対象をとる効果である。
　バウンスによる除去なので、エクストラデッキに戻る融合・シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターに対しては特に有効である。
　このカードがフィールドに存在するだけで、レベル５以上のシンクロモンスター・融合モンスターの展開を大きく制限できる。
　《フォーミュラ・シンクロン》・《スチーム・シンクロン》などで相手ターンにシンクロ召喚して除去を行う事も可能である。
　特に、《ＴＧハイパー・ライブラリアン》と《フォーミュラ・シンクロン》を並べておけば、ドローで手札を増やしつつ睨みを利かせられる。
　同じシンクロ素材で《ブラック・ローズ・ドラゴン》を出す事もできるので、状況に応じて使い分けても良いだろう。
　シンクロ召喚以外の方法で自身を特殊召喚しても発動するので、《リビングデッドの呼び声》等を事実上の除去カードとして使うというプレイングもできる。
　《復活の福音》にも対応しており、蘇生しつつ耐性で維持しやすくなる。

　ただし、「レベル５以上のモンスターの特殊召喚」を全く行わないデッキもあるので、刺さるデッキとそうでないデッキが分かれるカードでもある。
　下級モンスターのみを素材としたエクシーズ召喚やリンク召喚を主力とするデッキが相手の場合、特殊召喚への抑止効果は期待できず、本命が場に出てからの対処となる。
　また、強制効果な上に１ターンに１度の制限があるので、適当なモンスターを囮に効果を発動され本命に対処できなくなるケースや、《マシンナーズ・フォートレス》のハンデス効果などに利用される恐れもある。
　特に、特殊召喚に伴う消費が少ない・全くない《ダーク・アームド・ドラゴン》・《裁きの龍》・《暗黒界の龍神グラファ》などとはかなり相性が悪い。
　《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》も天敵であり、バウンス効果を無効にし破壊された上に攻撃力が大きく強化されてしまうため、敗北に直結しかねない。
　このような相手に対しては、自身の特殊召喚で効果を使用した後、更なるシンクロ素材やエクシーズ素材にしてしまうのも手だろう。
　あるいは、送りつけた《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》や壊獣をバウンスし、相手のモンスターを一方的に除去する戦術を取るのも良いだろう。

　上述のような難点はあるものの、上級モンスターの特殊召喚を主体とするデッキに対してはかなりの制圧力を発揮できる。
　除去効果を持つ他の汎用レベル７シンクロモンスターには、自分のカードを巻き込む・特定のカテゴリを参照する等、癖のあるものが多い。
　相手ターンに有効な効果の持ち主も乏しいので、《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》と並んでレベル７シンクロモンスターの中での優先順位は高いといえるだろう。

【青眼の白龍】においては《青眼の精霊龍》によって特殊召喚されるモンスターとして起用される。
　フリーチェーンの特殊召喚によってこのカードの除去効果の威力が増し、蘇生制限を満たさない点がむしろ逆利用されにくい利点となる。
　またあちらの効果で２体以上同時に特殊召喚できない制限がかかるため、このカードが特殊召喚されたタイミングにおいては相手の特殊召喚をほぼ完封できるのも大きい。

発動条件こそレベル５以上の相手モンスターの特殊召喚だが、バウンスするモンスターには「特殊召喚された」以外の制限はない。
「相手がシンクロモンスターを出してきたが、そちらは無視して隣のリンクモンスターをバウンスする」といったプレイングもできる。

自身もレベル７のシンクロモンスターなので、このカードを出しやすいデッキにはこのカード自身が刺さる。
《死者蘇生》や《強制転移》で奪われると窮地に陥る可能性があるので注意。
このカードと同じ条件で出せる《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》を事前に出して対策しておきたい。

「月華」は、月の光の美しさを花に例えた言い回し。
もしくは、月と花自体を指す事もある。

原作・アニメにおいて―
漫画5D'sにおいて十六夜アキが使用する「決闘竜(デュエル・ドラゴン)」の１体。
「アキvsセクト」戦では、速攻魔法《過去世》でエクストラデッキから特殊召喚され、自身の特殊召喚をトリガーに《魔王龍ベエルゼ》をバウンスしてセクトに直接攻撃を決め、そのまま終始セクトを圧倒していた。
しかし、バウンスを逆手に取って発動された速攻魔法《地獄調律(ヘル・チューニング)》で《魔王超龍ベエルゼウス》をシンクロ召喚され、その効果で攻撃力を０にされ戦闘破壊された。
その後、究極神の力で遊星以外のすべてのデュエリストのカードを吸収したレクス・ゴドウィンが手にし、「遊星vsレクス・ゴドウィン」戦で使用。
《究極神アルティマヤ・ツィオルキン》の効果で特殊召喚され、効果で《閃こう竜スターダスト》をエクストラデッキに戻し、直後に《えん魔竜レッド・デーモン》に攻撃権を与えるためその効果で破壊された。
だがデュエル後半では、他の決闘竜と共に《聖こう神竜スターダスト・シフル》のシンクロ素材や、《集いし光》による《閃こう竜スターダスト》の強化に使用されており、最終的には遊星の勝利に貢献している。
攻撃名は「散華の鎮魂歌(ローズ・レクイエム)」、効果名は「退華の叙事歌(ローズ・バラード)」。

漫画では、自身を含むあらゆるモンスターの特殊召喚で発動し、バウンスするモンスターにも指定はなく、１ターンに１度の制約は同名カードには影響しなかった。
また、テキストからすると、強制効果ではなく任意効果のようである。
さすがにこのままでは強すぎると判断されたのか、OCG化において弱体化している。

特殊召喚時の口上は「清廉なる花園に芽吹き孤高の薔薇よ　蒼き月の雫を得てここに開花せよ！《月華竜ブラック・ローズ》」

「遊星vsレクス・ゴドウィン」戦では口上の「蒼き月」の部分が「若き月」となっていた。

Vジャンプ13年12月号の付録のデッキブックで行われた「漫画5D's＆ZEXALのカードでOCG化してほしいカード」のアンケートでは、半数以上を占め１位になっていた。

体には、《ブラック・ローズ・ドラゴン》にはないラインがある。
他のシグナーの竜をモデルにした「決闘竜」とは違い、赤地に黒いラインなのでイラストでは若干見えづらい。

《聖こう神竜スターダスト・シフル》のシンクロ素材に使われた決闘竜の中では、このカードのみ「決闘巫女(デュエル・シスター)」が使用するモンスターである。
この繋がりからこのカードをシンクロチューナーとする案もあったが、最終的には主人公遊星の《閃こう竜スターダスト》の特殊性を強調する為、あちらがシンクロチューナーになったという裏話がある。