遊戯王カードWiki - 《俊足なカババリキテリウム》

《俊足(しゅんそく)なカババリキテリウム/Dynatherium》 †

効果モンスター
星４/風属性/獣族/攻1600/守 600
このカード名の(1)の方法による特殊召喚は１ターンに１度しかできない。
(1)：このカードは手札から特殊召喚できる。
(2)：このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手は、自分または相手の墓地からレベル４モンスター１体を選び、自身のフィールドに特殊召喚できる。

　PREMIUM PACK 16で登場した風属性・獣族の下級モンスター。
　自身を手札から特殊召喚する分類されない効果、その方法で特殊召喚に成功した場合に相手がレベル４モンスター１体を選んで蘇生できる誘発効果を持つ。

　《俊足のギラザウルス》と良く似た効果だが、レベルや属性・種族は異なるためまずその点で差別化を行うことになる。
　風属性・獣族どちらのレベル４モンスターとしても、希少な自己特殊召喚能力を持つ。
　風属性としての利点は主に《電光千鳥》・《ハーピィズペット幻竜》への対応があり、後述のデメリットやディスアドバンテージを補えるだけの能力を持っている。
　獣族としては《チェーンドッグ》の自己再生条件を満たし、エクシーズ召喚を狙いやすくできるという点に大きな意味合いがあるが、デメリットによりコンボを阻害されやすい。

　相手に蘇生を行わせるデメリットは、対象がレベル４のみと限定されているため、《俊足のギラザウルス》に比べると、相手に蘇生される可能性は低い。
　ただし、こちらは自分の墓地のモンスターも蘇生できる。
　お互いの墓地にレベル４モンスターが居なければデメリットはなくなるが相手がレベル４モンスターを採用していることは珍しくない。
　また自身がシンクロ召喚・リンク召喚軸のデッキ以上に【ランク４】のようなレベル４軸デッキでの採用価値が高いカードなので、蘇生対象が存在してしまう可能性は高い。
　墓地にモンスターを残さないデッキで使う、あるいは《俊足のギラザウルス》と同じように最初のターンで使用したいところである。

　しかしそううまくいくことは少なく、エクシーズ召喚したモンスターで蘇生されたモンスターを戦闘破壊するのが主となるだろう。
　何が蘇生されるかは大方見当がつくので、処理するのはそう難しいことではない。
　展開を妨害されて処理に失敗し、デメリットだけ残ってしまうようなことがないように心がけたい。
　他にも、相手の墓地に《Ｅ・ＨＥＲＯエアーマン》等が存在すると、かなり使いにくいカードと化す。
　このデメリットは十分考慮したうえで運用したい。

　一方で、《励輝士ヴェルズビュート》を使う場合は相手フィールドのカードが増えるため、全体除去の発動条件を満たしやすくなる。
　また、自分の墓地からレベル４を蘇生された場合、《洗脳解除》を使うことで自分のアドバンテージになる。

　デッキ単位であれば【エクソシスター】とは相性が良い。
　(2)の効果により下級エクソシスターの(2)の条件を満たすことができるため、相手はエクソシスターエクシーズモンスターの特殊召喚か、このカードをデメリット無しで特殊召喚させるかの選択を迫られる。
　前者であればエクソシスターエクシーズモンスターの効果でアドバンテージを得ることができ、後者の場合もこのカードをエクシーズ召喚に活用できる。

(2)の誘発効果自体は強制効果である。
効果処理時に蘇生を行うか否かを相手が決定する。

トーナメントパック2017 Vol.2でエラッタされている。
エラッタ前は、相手が蘇生を行わない場合は(2)の効果が発動自体せず、蘇生を行う場合は墓地のモンスターを対象とする効果だった。
- 類似効果を持つ《俊足のギラザウルス》もこのカードの１か月程前に似たような形のエラッタを受けている。
  KONAMI側としてはこの手の効果の処理を統一させておきたかったのだろう。

カード名は「馬力」と「バルキテリウム」の掛詞だろう。
バルキテリウムは、3600万～2400万年前の中央アジアに生息していた巨大哺乳類「パラケラテリウム」の別名。
肩の高さ５ｍ、全長８ｍ、体重15～20トンもあり、史上最大の陸生哺乳類とも言われる。
足の構造から巨体にもかかわらずかなり俊足だったと推測されているが、カバではなくサイの仲間である。