遊戯王カードWiki - 《幽獄の時計塔》

《幽獄(ゆうごく)の時計塔(とけいとう)/Clock Tower Prison》 †

フィールド魔法
相手ターンのスタンバイフェイズ時に、このカードに時計カウンターを１個乗せる。
時計カウンターの合計が４個以上になった場合、
このカードのコントローラーは戦闘ダメージを受けない。
時計カウンターが４個以上乗ったこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
手札またはデッキから「Ｄ－ＨＥＲＯ ドレッドガイ」１体を特殊召喚する。

　ENEMY OF JUSTICEで登場したフィールド魔法。
　相手スタンバイフェイズ毎に時計カウンターを１個置く効果、時計カウンターが４個以上の場合に自分が受ける戦闘ダメージを０にする効果、時計カウンターが４個以上の状態で破壊され墓地へ送られた時に手札・デッキから《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》を特殊召喚する効果を持つ。

　時計カウンターが４個乗ればプレイヤーへの戦闘ダメージを完全にシャットアウトでき、破壊され墓地へ送られた時は《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》を特殊召喚して誘発効果が発動するため除去も牽制できる。
　しかし、そのためにはお互いのターンを計８ターン耐えなければならず、それまでは何の効果も持たない。
　時計カウンターを乗せる《エターナル・ドレッド》か《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》の併用がほぼ必須となる。
　ただし、《エターナル・ドレッド》にしろ《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》にしろ、このカードが存在しないと役に立たない。
　また、それら１枚だけでは時計カウンター４個を満たす事は出来ないため、ターンの経過なり複数枚の使用が必要となり、リスクが大きい。
　幸い、このカードは《テラ・フォーミング》や《メタバース》などでサーチできるので事故の可能性は軽減できる。

　ただし、時計カウンターが４個以上でも《鳥銃士カステル》などのバウンスや《コズミック・サイクロン》などの除外を受けると、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》を特殊召喚できないまま終わる。
　そのため、時計カウンターが溜まったこのカードを自主的に破壊して、狙ったタイミングで攻めに回るべきだろう。
　《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》の効果を利用したり、《ダブル・サイクロン》などに巻き込んだりしてしまうのが良い。
　《デブリ・ドラゴン》を採用しておけば、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》から《ブラック・ローズ・ドラゴン》に繋いで破壊できる。

初の完全な「片方のプレイヤーにのみ効果を与える」フィールド魔法。
「破壊された時に特定のモンスターを特殊召喚する」フィールド魔法としても初である。
また、その特殊召喚が強制効果なのは現在このカードだけである。

マスタールール２まではフィールド魔法の上書きが破壊扱いであったため、自分の《ダーク・シティ》などで上書きして特殊召喚効果を発動させることができた。
しかし、マスタールール３に移行して上書きが破壊扱いではなくなったため、このカードを効率よく破壊する手段が課題となっている。

《マジック・キャンセラー》などで一時的にでも効果が無効になると、その瞬間にそれまで乗っていた時計カウンターは全て取り除かれてしまう。

時計カウンターはスタンバイフェイズになる度に乗り続ける。
しかし時計カウンターに関する効果を持つカードが現状他にないため、５個以上乗っても４個乗っている時と状況に差はない。

デザインはおそらく大時計で有名な英国国会議事堂「ビック・ベン」をモデルにしていると思われる。
実物は建造物の角に位置しているが、アニメや《エターナル・ドレッド》で確認できるように、このカードの時計塔は辺の中央あたりに位置している。
実際にビッグ・ベン内にはかつてプリズンルーム（独房）が存在したが、議会の議事進行を妨げた議員が一日収容された程度の使用に留まり、牢獄として使用されたことはない。
また、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》の元ネタと思われる鉄仮面が閉じ込められていたのはフランスである。

ENEMY OF JUSTICEのCMでは、《Ｅ・ＨＥＲＯシャイニング・フェニックスガイ》が頂上に立っていた。

原作・アニメにおいて―
アニメGXの「十代vsエド」（２戦目）でエドが使用。
発動後に召喚された《Ｄ－ＨＥＲＯデビルガイ》は時計塔の天辺に現れダークヒーローらしさを演出した。
その後、ターン経過によって効果を発揮し、《Ｅ・ＨＥＲＯネクロイド・シャーマン》からの戦闘ダメージを防ぎ敗北を免れた。
さらに《フュージョン・ゲート》による張替えによって破壊された事で、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》を特殊召喚した。
「エドvsDD」戦では通常魔法《ドレイン・タイム》でスタンバイフェイズをスキップさせられ、《砂塵の大竜巻》で破壊されたが、《エターナル・ドレッド》をチェーン発動する事で時計カウンターを４個にして《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》の特殊召喚へ繋げた。
「エドvsアモン」戦では発動直後に２枚の《エターナル・ドレッド》で時計カウンターを４個にしてから自身の《サイクロン》で破壊する事で、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》を高速で特殊召喚した。
「万丈目vsエド」戦では《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》と《エターナル・ドレッド》を合わせて１ターンで時計カウンターを４個貯めきった。
さらに《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドサーヴァント》の効果で破壊して《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》の特殊召喚へ繋げた。

アニメでのイラストは背景が多少異なっていた。

アニメ内では発動時に針が12時を指した状態で時計塔が出現する。
時計カウンターが乗るたびに時計塔の針が３時間進み、再び12時を指すことで時空の歪みが戦闘ダメージを打ち消すと説明されていた。
この時ソリッドビジョンの時計塔だけでなく、このカードのイラストの針も自動的に動いている。
通常魔法《ドレイン・タイム》でスタンバイフェイズをスキップさせられた時は時計塔の針が凍り付く描写があった。
ちなみに、アニメでは時計カウンターが５個以上乗ったことが１度しかなく、その際時計の針は12時以降進んでいない。

コナミのゲーム作品においてー
SPIRIT SUMMONERでは、「《幽獄の時計塔》の指す時間は何時？」という問題が出題される。

遊戯王ONLINE DUEL EVOLUTIONでは、このカードを組み込んだ【終焉のカウントダウン】が台頭した。
そのため、このカードは一時期準制限カードに指定されていた。

デュエルリンクスでは、専用スキル「運命を刻む時計」と共に実装。
スキルを使うことで、手札のレベル４以下のＤ－ＨＥＲＯをデッキに戻してこのカードをサーチし、さらにこのカードに時計カウンターを３つ置いた上で《サイクロン》もサーチ出来る。
スキルの発動条件としてデッキ内のモンスターはＥ・ＨＥＲＯ、Ｄ－ＨＥＲＯしか入れられず、Ｄ－ＨＥＲＯを８体以上入れなければならないという制約があり、次の自分のエンドフェイズにこのカードがフィールドに残っていた場合にはデッキに戻るというデメリットがある。
しかしそれでも少ないターン数で、《Ｄ－ＨＥＲＯドレッドガイ》の特殊召喚とＤ－ＨＥＲＯ２体の展開が容易に行える非常に強力なスキルとなっている。
このカードとスキルの実装により、環境で伸び悩んでいた【Ｄ－ＨＥＲＯ】が再び脚光を浴びる事となった。

エドを始めとしたCPUは時計カウンターが十分貯まった《幽獄の時計塔》に別の《幽獄の時計塔》を重ねるという行動を行っていた。
しかし、このゲームでのフィールド魔法についてのルールはマスタールール３以降に準じたものなので、単なるプレイングミスでしかなかった。
後に思考ロジックが改善され、上記の行動を行う事はなくなった。

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