【ヴァンパイア】

デッキの概要

 SHADOW SPECTERSで登場したヴァンパイアと名のついたモンスター群を中心としたデッキ
 基本的な構築は闇属性アンデット族であるが、一般的な【アンデット族】と異なり通常召喚を重視する側面を持つ。

 第10期にデッキビルドパック ダーク・セイヴァーズで新規カードが多数登場した事でデッキ構築の幅も大きく広がった。
 主な戦術としてコントロール奪取デッキ破壊に関連するカードが多いのが特徴。

《ヴァンパイアの使い魔/Vampire Familiar》
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 500/守   0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、500LPを払って発動できる。
デッキから「ヴァンパイアの使い魔」以外の「ヴァンパイア」モンスター1体を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、
「ヴァンパイア」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
《ヴァンパイアの眷属/Vampire Retainer》
効果モンスター
星2/闇属性/アンデット族/攻1200/守   0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合、500LPを払って発動できる。
デッキから「ヴァンパイア」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、
「ヴァンパイア」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
《ヴァンパイアの幽鬼/Vampire Ghost》
効果モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻1500/守   0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した場合、
手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、
このカード以外の「ヴァンパイア」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
デッキからレベル4以上の「ヴァンパイア」モンスター1体を手札に加え、
デッキからレベル2以下の「ヴァンパイア」モンスター1体を墓地へ送る。
(2):自分・相手のメインフェイズに、墓地のこのカードを除外し、500LPを払って発動できる。
「ヴァンパイア」モンスター1体を召喚する。
《ヴァンパイア・ソーサラー/Vampire Sorcerer》
効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1500/守1500
(1):このカードが相手によって墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから闇属性の「ヴァンパイア」モンスター1体または「ヴァンパイア」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターンに1度だけ、
自分はレベル5以上の闇属性の「ヴァンパイア」モンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。
《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン/Dhampir Vampire Sheridan》
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/闇属性/アンデット族/攻2600/守1000
レベル6モンスター×2体以上
元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、
そのレベルを6として扱う。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(2):1ターンに1度、フィールドのモンスターカードが、
効果で相手の墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され相手の墓地へ送られた場合、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスター1体を自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。
《真血公ヴァンパイア/The Zombie Vampire》
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/闇属性/アンデット族/攻3000/守2800
レベル8モンスター×2体以上
元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、
そのレベルを8として扱う。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは墓地以外から特殊召喚されたモンスターの効果の対象にならない。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
お互いのデッキの上からカードを4枚墓地へ送る。
この効果でモンスターが自分・相手の墓地へ送られた場合、
さらに自分は墓地へ送られたそのモンスター1体を選んで自分フィールドに特殊召喚できる。
《ヴァンパイアの領域/Vampire's Domain》
永続魔法
(1):1ターンに1度、500LPを払って発動できる。
このターン自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「ヴァンパイア」モンスター1体を召喚できる。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分の「ヴァンパイア」モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動する。
その数値分だけ自分のLPを回復する。

デッキ構築に際して

メインデッキモンスターについて

ヴァンパイア
 デッキ破壊効果がメインのヴァンパイアモンスターは下記の《ヴァンパイア帝国》軸を参照。

―相性の良いモンスター

エクストラデッキモンスターについて

ヴァンパイアエクシーズモンスター
《紅貴士−ヴァンパイア・ブラム》以外は、「元々の持ち主相手の(レベルを持つ)モンスター」を必要なレベルとみなしてエクシーズ素材にできる効果外テキストを持つ。
コントロール奪取した相手を処理しつつエクシーズ召喚が行え、2体以上奪えればそれだけでレベル無視で任意のエクシーズモンスターを選択できる。
このため、優先順位は高く、仮に対応するレベルを採用していないとしてもエクストラデッキには用意しておきたい。

ヴァンパイアリンクモンスター
いずれもアンデット族を必要とするため、コントロール奪取からのリンク素材にはやや不向き。
効果はともにコントロール奪取に関連するため、どちらかと言えば他の展開のための起点としての役割を担う側となる。
いずれもリンクモンスターには珍しくリンク先効果に一切影響しないため蘇生による再利用も有効だが、守備表示になれない関係上《ヴァンパイア・デューク》蘇生できない点には注意。

―それ以外で相性の良いモンスター
 《ユニゾンビ》効果の発動ターンアンデット族以外の攻撃が制限される点は注意。

魔法・罠カードについて

ヴァンパイア

アンデット族闇属性サポートカード

―展開補助

墓地肥やし

―その他相性の良いカード

戦術

 下級ヴァンパイアアドバンテージを稼ぎつつ、召喚サポートで上級ヴァンパイアの展開を速やかに行っていく。
 序盤は《ヴァンパイアの幽鬼》を軸に、墓地《ヴァンパイアの使い魔》《ヴァンパイアの眷属》手札《シャドウ・ヴァンパイア》《ヴァンパイアの支配》の状況を構築すると良い。
 そこから《紅貴士−ヴァンパイア・ブラム》《ヴァンパイア・サッカー》等へ繋ぎつつ、墓地の充実やコントロール奪取準備が整えば、展開の幅は広がる。

 中盤以降は蘇生カードによる大量展開や、上級ヴァンパイアコントロール奪取で確実にアドバンテージを奪っていきたい。
 コントロール奪取2体以上や、レベル6・8のいる状態でのコントロール奪取が決まれば、それらを素材にさらに展開を広げていくことができる。
 1体目の《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン》コントロール奪取⇒2体目または《真血公ヴァンパイア》という強い動きも狙っていける。
 《ヴァンパイア・フロイライン》《ヴァンパイアの領域》の両方をフィールドに用意できれば、複数回ライフコストを払っての戦闘補助も可能となるので高い爆発力も持ち得る。

デッキの種類

《ヴァンパイア帝国》

《ヴァンパイア帝国/Vampire Kingdom》
フィールド魔法
フィールド上のアンデット族モンスターの攻撃力は
ダメージ計算時のみ500ポイントアップする。
また、1ターンに1度、相手のデッキからカードが墓地へ送られた時、
自分の手札・デッキから「ヴァンパイア」と名のついた
闇属性モンスター1体を墓地へ送り、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。

 デッキ破壊時に1ターンに1度除去墓地肥やしが可能な《ヴァンパイア帝国》を主軸に据えた構築。
 一部のヴァンパイアを始めとするデッキ破壊効果を持つカードとのコンボを狙っていき、相手墓地肥やしに対するメタにもなる。
 ただ、《ヴァンパイア帝国》での除去1ターンに1度のため大量展開を行う相手には焼け石に水になりがちではある。
 また、一部カード戦闘経由でデッキ破壊を行うため、攻撃を封じられるとそもそもロックが突破できないという事態も起こり得る。

デッキの派生

【聖刻ヴァンパイア】

 リリースされた場合にドラゴン族通常モンスター特殊召喚できる【聖刻】との混合構築。
 《聖刻龍−トフェニドラゴン》を筆頭にフィールドに出しやすいレベル5・6が揃っているためヴァンパイアエクシーズ素材に適する。
 《召集の聖刻印》サーチできるため聖刻モンスターを多く採用しなくても構築しやすいのも利点。
 聖刻リリースして《シャドウ・ヴァンパイア》《ヴァンパイア・デューク》《ヴァンパイア・スカージレット》アドバンス召喚に繋げれば消費を抑えて3体の上級モンスターを揃えられる。
 また、聖刻リリースして《エネミーコントローラー》発動すればリクルートしたレベル6と奪ったモンスターとで《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン》エクシーズ召喚が可能となる。

【御巫ヴァンパイア】

 相手モンスターコントロールを得る《御巫の誘い輪舞》を擁する御巫との混合構築。
 《オオヒメの御巫》1枚と手札コストから必要パーツ全てをサーチ墓地へ送ることができ、コントロールを得たあとは《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン》などをエクシーズ召喚すれば無駄がない。
 コントロールを得るモンスターがいない状況では《御巫の祓舞》装備することで特殊召喚に対する妨害となる。
 ヴァンパイアには墓地発動する効果を持つカードも存在するため、手札コストも無駄になりにくい。
 高火力反射ダメージで勝ち筋を補強してくれる《オオヒメの御巫》フィールドに維持しても良い。

このデッキの弱点

 【アンデット族】【闇属性】の1つなので、除外カード闇属性メタは当然刺さる
 特殊召喚封じも厳しいが、《ヴァンパイアの領域》《ヴァンパイア・ソーサラー》を利用すれば特殊召喚をせずに上級モンスターを展開できるため突破は可能である。
 召喚サポートが多いとは言えども上級モンスターが多いので手札事故の危険性も起こり得る。
 この他、《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン》を始めとするコントロール奪取を中心にした構築では墓地へ送られないペンデュラムモンスターを苦手とする。

このデッキの歴史

第7期以前

 《ヴァンパイア・ロード》環境で活躍、03/04/10には制限カードに指定され、2004年にはストラクチャーデッキ−アンデットの脅威−で関連する《ヴァンパイアジェネシス》が看板になる。
 しかし、長らくヴァンパイア同士のシナジーも薄く種類も少なかったためデッキとしてまとめるのは困難であった。

第8期

 2013年にSHADOW SPECTERS《ヴァンパイア・ソーサラー》《ヴァンパイア帝国》《紅貴士−ヴァンパイア・ブラム》などレベル5のヴァンパイアを中心とした新規カードが登場し、【ヴァンパイア】として構築することができるようになった。
 これらは主に《ヴァンパイア帝国》を軸とする構築の基盤となっている。

 2014年にEXTRA PACK −KNIGHTS OF ORDER−にて《ヴァンパイア・デューク》《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》が登場。
 同年ザ・シークレット・オブ・エボリューションではアンデット族の汎用カードである《ユニゾンビ》が登場。

第10期

 2018年にFLAMES OF DESTRUCTION《ヴァンパイア・サッカー》デッキビルドパック ダーク・セイヴァーズでは優秀な下級モンスターである《ヴァンパイアの使い魔》《ヴァンパイアの眷属》と、相手モンスターを利用する《交血鬼−ヴァンパイア・シェリダン》を中心とした新規カードが複数登場し、現在の【ヴァンパイア】構築の礎となる。
 また、同年に発売されたストラクチャーデッキR−アンデットワールド−にも《グローアップ・ブルーム》《アンデット・ネクロナイズ》レベル5以上のアンデット族サポートカードが登場している。

第11期

 2020年にSELECTION 10収録のカテゴリに選ばれ、《竜血公ヴァンパイア》が追加される。
 さらに2021年にBATTLE OF CHAOS《ヴァンパイア・ファシネイター》《ヴァンパイアの幽鬼》《真血公ヴァンパイア》が登場し、安定性や制圧力が向上した。

代表的なカード

関連リンク

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