【鎖ビート】 †
《鎖付き爆弾》や《鎖付きブーメラン》を採用したビートダウンデッキ。
現在では装備カードとなる罠カードを使うデッキの雛型であり、【装備ビート】とは対をなすデッキと言える。
上記2枚は、罠カードなので速攻には不向きであるが、ダメージステップに発動できるため奇襲性が高く、発動した時に除去を受けにくいのが利点である。
また、装備カードとしてフィールド上に残る限り、装備モンスターを強化し続けられる所が《突進》等の使い捨て強化カードより優れている。
ただし、《鎖付き爆弾》や《鎖付きブーメラン》の攻撃力上昇値は500ポイントと高くはないため、活躍できるのは環境次第である。
【罠ビート】や【カウンタービート】と同じように、伏せカードを多用するデッキであるため、伏せ除去への対策も不可欠になる。
《鎖付きブーメラン/Kunai with Chain》
通常罠
(1):以下の効果から1つ、または両方を選択してこのカードを発動できる。
●相手モンスターの攻撃宣言時に、
その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。
その攻撃モンスターを守備表示にする。
●自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを攻撃力500アップの装備カード扱いとして、
その自分のモンスターに装備する。
《鎖付き爆弾/Blast with Chain》
通常罠
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
このカードを攻撃力500アップの装備カード扱いとして、その自分のモンスターに装備する。
(2):装備カード扱いのこのカードが効果で破壊された場合、
フィールドのカード1枚を対象として発動する。
そのカードを破壊する。
《鎖付き爆弾》や《鎖付きブーメラン》の攻撃力上昇値は余り高くないため、攻撃力を重視した採用をした方がよい。
最低でも攻撃力が1900あれば《鎖付き爆弾》または《鎖付きブーメラン》を装備後に攻撃力2400となり、上級モンスターの標準的な攻撃力に達する。
《ヴェルズ・オピオン》等効果による除去や弱体化が効きにくいモンスターを倒せる攻撃力を持つことも、一つの採用基準となる。
また、アドバンス召喚の時点でディスアドバンテージを負う上級モンスターともコンセプトが合わない。
半上級モンスター等のリリースを必要としないものを採用することになるだろう。
環境の影響を受けやすく、以下のように例を挙げることはできるが、モンスターの固定化は難しい。
―相性の良いモンスターの例。
―装備カードとなる罠カード
ダメージステップに発動すれば魔法・罠除去に、装備モンスターがモンスター除去に除去されることはない。
しかし、同じくダメージステップに発動できる相手の《収縮》・《禁じられた聖槍》によって返り討ちにされてしまう可能性はある。
各コンバットトリックの枚数は良く吟味したい。
【カウンタービート】同様、モンスターを守る必要があるため、《神の宣告》や《我が身を盾に》、コンバットトリックとしても利用できる《禁じられた聖槍》や《禁じられた聖衣》を利用していく。
ドローは非常に痛いが《魔宮の賄賂》ならば伏せ除去にも強い。
あるいは《鎖付き爆弾》がこちらに強い点を利用し、《スキル・サクセサー》や《ブレイクスルー・スキル》といった破壊されても被害の少ない魔法・罠カードをメインにしてしまうのも手である。
フィールドに出ているカードが多くなる関係上《ブラック・ホール》や《ブラック・ローズ・ドラゴン》をカウンターできる《スターライト・ロード》は相性が良い。
《ダブル・サイクロン》も伏せ除去を行いつつ《鎖付き爆弾》の効果を発動させることができるため相性がいい。
モンスターに影響を与える速攻魔法や罠カードをあらかじめ潰せるため、ライフコストを要求するカウンターを温存できるのも大きい。
《幻獣の角/Horn of the Phantom Beast》
通常罠
発動後このカードは攻撃力800ポイントアップの装備カードとなり、
自分フィールド上の獣族・獣戦士族モンスター1体に装備する。
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
装備カード化する罠カードの《幻獣の角》を用いてダメージステップ時に強化、さらに戦闘破壊時のドローによりアドバンテージを稼いでいく。
《TG ワーウルフ》・《TG ラッシュ・ライノ》や《輪廻天狗》は除去に強く、戦線を維持しやすい。
《フレムベル・ヘルドッグ》や《激昂のミノタウルス》や《イグザリオン・ユニバース》といったものは強化の恩恵が強く、シナジーが見込める。
《霞の谷のファルコン》を用いれば、装備カードを使いまわすことも可能。
獣戦士族に絞るならば炎舞を利用する事もできる。
【ビースト】も参照のこと。
《聖刻龍−ドラゴンヌート/Hieratic Dragon of Nuit》
効果モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1700/守 900
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが
魔法・罠・効果モンスターの効果の対象になった時に発動する。
自分の手札・デッキ・墓地からドラゴン族の通常モンスター1体を選び、
攻撃力・守備力を0にして特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
《聖刻龍−ドラゴンヌート》の誘発即時効果を装備系罠によってダメージステップで発動させる事で、弱体化した状態でリクルートされるモンスターへの攻撃を回避し、シンクロ召喚・エクシーズ召喚を狙う。
《聖刻龍−ドラゴンヌート》は《召集の聖刻印》によってサーチが可能であり、戦闘破壊を条件とする《聖刻龍−ドラゴンゲイヴ》と共存できる。
リクルート対象の《アレキサンドライドラゴン》は、ドローしてしまっても安定したアタッカーになり、墓地にあっても構わないため、フルに積んで《レスキューラビット》と併用する事もできる。
《ガード・オブ・フレムベル》は、消費を考えるとやや効率が悪いものの、装備カード化する罠カードやランク4エクシーズモンスターで対応できないモンスターのいくらかを《A・O・J カタストル》で処理できるようになる。
ドラゴン族ゆえに《忍者マスター HANZO》と《成金忍者》を採用し、《忍法 超変化の術》による除去を狙いつつ罠カードを後者の手札コストに充てる事も可能である。
シナジーはやや弱いが、この型でも《霞の谷のファルコン》で装備カードや対象をとる(指定する)効果を持った永続カードを再利用したり、聖刻の効果で弱体化したドラゴン族を手札に戻す事ができる。
消費は増えるが、《ライトニング・チューン》から《閃こう竜 スターダスト》や《メンタルスフィア・デーモン》などの耐性を持ったシンクロモンスターに繋ぎ、これらと組み合わせるのも手である。
当然ながら天敵は罠カードを無効化する《王宮のお触れ》。
《人造人間−サイコ・ショッカー》は召喚を無効化できれば良いのだが、できなかった場合は《収縮》等で早めに破壊したい。
除去カードにスペースを割き難いため、戦闘破壊し難い高攻撃力のモンスターにも弱い。
《我が身を盾に》が腐る上、カウンター罠等のライフ消費が痛手となるバーンデッキとも相性が悪く、サイドデッキから《デス・ウォンバット》等を投入する等何らかの対策が必要となる。
装備したモンスターを除去されると厳しい他、有能な効果モンスターを強化するというコンセプトゆえ《スキルドレイン》もやや苦手。
ハイビートを狙っていくことが趣旨であるため反射ダメージ狙いのデッキを相手取ると手も足も出ない。
デッキの概要にある通り、《E・HERO エアーマン》が無制限カードだった頃に活躍をしている。
《E・HERO エアーマン》の影響により、攻撃力1800以下のモンスターが駆逐され、攻撃的な下級モンスターや半上級モンスターが多く採用されていた。
また、当時の主流デッキである【ダークゴーズ】の暗黒界の攻撃力2300を意識して構築されている。
《E・HERO エアーマン》も装備すれば相打ちにできるラインなので、《鎖付き爆弾》や《鎖付きブーメラン》が選ばれたと言うことなのだろう。
【罠ビート】の亜種であり、手札が少ない時に活躍できるモンスターが採用されたのも特徴の一つ。
現在では類似したモンスターで代用していくことになる。
以下のカードが、当時の代表的なモンスターである。
代表的なカード †
関連リンク †