伝説(でんせつ)(みやこ) アトランティス】

デッキの概要

 Mythological Age −蘇りし魂−で登場した、《海》として扱う《伝説の都 アトランティス》を軸にした【水属性】
 フィールド魔法を軸としたデッキでは最も長い歴史を持つ。

 このデッキが活躍した当初はシンクロ召喚等が登場するより遥かに前であり、アドバンス召喚の時代にそれを踏み倒せるレベルダウンは画期的であった。
 現在はエクストラデッキ主流への環境変化や、他にも《海》扱いのフィールド魔法が増加したことで、その優位性は当初より大きく損なわれている。
 一方で、現在でも有力な水属性上級モンスターレベル5・7が多く、通常召喚を狙うならば一定の利点は確保されている。

 《海》扱いである利点を活用した戦術については、他のフィールド魔法を採用する場合とあわせて【海】のページを参照。
 こちらでは他のフィールド魔法とは異なる、レベルダウンを活かした構築を特に記載する。

《伝説の都 アトランティス/A Legendary Ocean》
フィールド魔法
このカード名はルール上「海」として扱う。
(1):フィールドの水属性モンスターの攻撃力・守備力は200アップする。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
お互いの手札・フィールドの水属性モンスターのレベルは1つ下がる。
《海竜神−リバイアサン/Ocean Dragon Lord - Kairyu-Shin》
効果モンスター
星5/水属性/海竜族/攻2000/守1700
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドに「海」が存在する限り、
水属性以外の表側表示モンスターはお互いのフィールドにそれぞれ1体しか存在できない
(お互いのプレイヤーは自身のフィールドに水属性以外の表側表示モンスターが2体以上存在する場合には、
1体になるように墓地へ送らなければならない)。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから以下のカードの内いずれか1枚を手札に加える。
●「海」
●「リバイアサン」魔法・罠カード
●「シー・ステルス」魔法・罠カード

デッキ構築に際して

 【海】の基本的な構築に加えて、より《伝説の都 アトランティス》の利点を活かしたデッキ構築を行うことになる。

  1. 《海》に関連したカードを採用できるようになる。
  2. 水属性モンスターレベルが下がる。
  3. 攻撃力守備力のアップにより、戦闘面で強くなる。
  4. 専用のサーチカード《アトランティスの戦士》が存在する。

 手札込みでレベルが下がる効果は珍しく、これによりアドバンス召喚に必要なリリースの踏み倒しや、レベル参照のコンボを行うのが主戦術となる。
 一方で、《忘却の都 レミューリア》《深海の都 マガラニカ》と比べ、強制的にレベルが下がるためエクストラデッキの構築には注意が必要となる。

メインデッキモンスターについて

《海》に関係するモンスター
 詳細については【海】を参照。
 当然ながらこのデッキでも活用でき、特にレベルモンスターはより扱いやすくなる。
 一方で、《伝説の都 アトランティス》自体の効果も活用する都合上、《海》コストとするカードはタイミングを意識する必要がある。

レベルを下げる効果と相性が良い水属性モンスター
 レベル4・5・7のモンスターロックのすり抜けやリリース軽減等の恩恵を受けることができる。
 代表的な水属性モンスター【水属性】を参照。

―その他の相性の良い水属性モンスター

エクストラデッキモンスターについて

 基本的に《伝説の都 アトランティス》が存在している前提でエクストラデッキを組む必要がある。
 特にエクシーズモンスターランク3・ランク4を中心とし、《暗岩の海竜神》での展開に合わせてランク5も投入しておきたい。
 シンクロ召喚エクシーズ召喚のギミックをうまく使うことで、幅広い戦術展開が可能になる。
 また、融合召喚リンク召喚レベルに関係しないため、ある程度自由にエクストラデッキに投入できる。

魔法・罠カードについて

フィールド魔法関連

《海》サポートカード

リバイアサン
 《海竜神−リバイアサン》サーチできる。

水属性のサポートカード

デッキの種類

《海竜神−リバイアサン》

 【海】と比べて出しやすい《海竜神−リバイアサン》制圧効果を中心とした型。
 相手【水属性】以外であればフィールドに1体しか存在できなくなるため、大量展開するデッキと相性がいい。
 逆に【水属性】であれば強力なシンクロモンスターエクシーズモンスター特殊召喚《伝説の都 アトランティス》で妨害できる。

レベル5軸

 《ギガ・ガガギゴ》《ジェノサイドキングサーモン》等でビートダウンするタイプ。
 《伝説の都 アトランティス》を引けない場合のために《電気海月−フィサリア−》を投入する場合もある。
 全体強化効果も相まって下級モンスターには簡単に殴り負けないステータスとなる一方除去手段に乏しく、攻撃力が高いだけで戦術が物足りないと感じることが多いだろう。

《伝説のフィッシャーマン》軸のビートダウン

 上記のレベル5軸の派生であり、《伝説のフィッシャーマン》《伝説のフィッシャーマン二世》で戦い、それらをリリースして特殊召喚する《伝説のフィッシャーマン三世》フィニッシャーにした軸。
 ステータス面では劣るが、除去及びリカバリーや耐性に関してはこちらの方が優れている。

【亀神アトランティス】

 《かつて神と呼ばれた亀》《後に亀と呼ばれる神》の2体による特殊召喚封殺型デッキ
 相手特殊召喚を封じつつ、こちらは《二重召喚》などでモンスターを並べてフィールド制圧していく。
 特殊召喚が当たり前のように行われるデッキにはかなりの拘束力を見せる一方、キーカードとなる2体をいかに素早くフィールドに並べて守りぬくかが課題となる。

【フィフティ・フィフティ】

 《水陸両用バグロス Mk−3》《マーメイド・ナイト》を採用したタイプのビートダウン
 基本的に《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》《レベル制限B地区》等を採用し、自分のみが攻撃できるようにする。
 しかし、11/09/01環境において《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》無制限カード制限解除されたとはいえ、全体的にアタッカーに対抗できるカードが少ないためこのタイプは主流ではなくなっている。
 またエクシーズモンスターの登場により、ロックの突破が容易になったことも悩ましい。

このデッキの弱点

 《海》として扱う《伝説の都 アトランティス》に依存したデッキ構成となるために、《伝説の都 アトランティス》破壊されると戦術が崩壊することになる。
 上級モンスターを中心にすると手札に溜まって手札事故を起こしたり、《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》《レベル制限B地区》自分モンスター攻撃できない状態に陥る。
 シンクロ召喚を中心とした構成であれば、上記のような手札事故にはなりにくいものの、そもそも《海》の存在を前提とした効果モンスターが中心となるため、結局《海》関連のカードないとカードパワーの問題で押し切られやすい。
 また、モンスター効果が重要なため《スキルドレイン》や、除外に弱いカードが多いため《マクロコスモス》等も弱点となるだろう。
 フィールド魔法に比重を置くため、除去罠カードの採用枚数は少なくなる傾向にある。
 そのため、速攻型のデッキも苦手としている。

このデッキの歴史

 《伝説の都 アトランティス》登場当時は、その効果を有効に使用できるカードが少なく、レベル5は《伝説のフィッシャーマン》レベル7は《水魔神−スーガ》程度であり、《ウォーターワールド》下級モンスターを主軸にした方が安定していた。
 その後、第3期の暗黒の侵略者《ギガ・ガガギゴ》《海竜−ダイダロス》等が登場し強化された。
 この時期は禁止カード導入前〜直後の環境で単体パワーカードが多く、【伝説の都 アトランティス】が有効なカードが少なくとも枠を埋めることが出来た。
 ファラオの遺産《レベル制限B地区》が登場し、《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》と合わせて【フィフティ・フィフティ】の戦術が確立された。
 当時は、《大嵐》《サイクロン》ぐらいしか魔法・罠除去がないことも多く、04/09/01《サイクロン》制限カードになったため突破が難しかった。
 第4期には、このデッキをテーマとしたストラクチャーデッキ−海竜神の怒り−が登場している。
 その後はFORCE OF THE BREAKER《アトランティスの戦士》が出るものの環境に影響するほどの強化はなく、《レベル制限B地区》等の制限強化で間接的に弱体化している。
 第6期のシンクロ召喚の登場では、《伝説の都 アトランティス》レベルを下げる効果デメリットとなることもあった。
 その後、ANCIENT PROPHECYABSOLUTE POWERFORCE《コダロス》等が登場し、シンクロ召喚の戦術も取り入れやすくなり大幅に強化された。
 レベル4以下【水属性】モンスターを軸に、《コダロス》《伝説の都 アトランティス》《忘却の海底神殿》とそれらをサーチリクルートするカード《深海のディーヴァ》によるシンクロ召喚環境とも渡り合えるデッキが登場した。
 その後は《レベル制限B地区》等のロックカード制限解除があったものの、マスタールール2エクシーズ召喚の登場や、優先権のルール変更による《コダロス》弱体化もありあまり見られなくなった。

 第8期頃から、《海》扱いとなるフィールド魔法が他にも登場し、対応するカードも大きく増加し再び脚光を浴びる。
 一方で、エクストラデッキとの兼ね合いや、対応する上級モンスター特殊召喚できる手段自体の増加もあり、現在では他の《海》との使い分けの状況となりつつある。

 第11期には《海》に関する新規カードの登場により強化を受け、少数精鋭のモンスター【メタビート】のように戦うデッキとして一部大会で結果を残している。
《海竜神−リバイアサン》レベル5であり《アトランティスの戦士》によるサーチもできるため《伝説の都 アトランティス》が採用されることが多い。

代表的なカード

サンプルレシピ

第97回太陽CS4位 2022.4
https://twitter.com/duelsalon_taiyo/status/1510230191020580866

第17回越後YCSチーム戦1位B 2022.5
https://twitter.com/echgo_ycs/status/1521467044314890240

関連リンク

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