ネタ

 元々は種(タネ)を逆さから読んだ言葉で、物事の大事なものや中核に存在するものを意味する。
 ここから、寿司でご飯と一緒に握る具材全般を指す「寿司ネタ」や、モチーフや発想の源を意味する「記事ネタ」「漫才のネタ」といった言葉も生まれている。

 遊戯王においては、漫才のネタなどから派生した「笑いや面白おかしい話題の種になるもの」という意味で使われる。
 「−カード」「−デッキ」という形で用いられる。

 強いカードカテゴリデッキは実用性の面で話題になるが、こちらは弱さやコンボ成功率の低さ等が話題となりやすい。
 特に漫画やアニメで活躍したモンスターが、その知名度や人気に反してデュエルシーンにおける実力や性能が低い場合、そのギャップがネタにされる事が多い。
 《機皇神龍アステリスク》《絶望神アンチホープ》等、OCG化に際して著しい弱体化を経たモンスターは特にネタにされやすい。

 それ以外でネタとなりやすいのは、イラストに特徴があったり、他のカードイラストで出番があるカードである。
 《戦士ダイ・グレファー》《成金ゴブリン》等が代表的だろう。

 現在ネタ扱いされているカードも、その後に登場するカードや新しい召喚方法によってネタから脱却する場合がある。
 今では専用デッキが組まれるほどの《ワイト》も、《ワイトキング》が登場する前は完全なネタ扱いだった。
 あの《青眼の白龍》でさえ、エキスパートルールの導入後は実用的なサポートカードが登場するまではファンアイテムとしての地位に甘んじていたのである。

  • ネタデッキの他の例としては、外見や名前に別の作品のキャラクターとの類似性を見出したものが挙げられる。
    他にもアニメの展開などを意識したコンボや戦法を取り入れたものなどが挙げられる。
    これらはカード名の統一性や強いシナジーがないため、ネタデッキの域を出ることは不可能であろう。
    一方でカテゴリ化されてはいないが、属性種族を統一しやすいためにある程度戦えるネタデッキも存在する(例:TAG FORCEシリーズの【亀】等)。
  • 遊戯王OCG公式twitterでは時々、【みんなにお願い】という題目で特定のカードを教えて欲しいというツイートがあり、そのツイートにはお題に因んだカードが8枚公開されている。
    が、その中で主に右下のカードが、他のカードとの関係性が薄い通常モンスターであることが多く、ネタとして一際異彩な存在感を放っている。
  • ネタデッキは「勝負に勝つ」というコンセプトとは違ったベクトルでカードゲームを楽しむデッキとも言える。
    対戦相手をも思わず笑顔にさせてしまう様なデッキこそ、真のネタデッキといえるのかも知れない。
    とはいえこれらのデッキを使うとしても、真剣勝負の場で使うならば本気でデュエルでき、出来る限り勝ちを狙えるデッキを作成したいところである。
    真剣勝負を楽しみたい人の中にはネタに偏重したデッキを敬遠する人もいるので、使用する場合は場の空気を読むようにしたい。
  • 原作・アニメにおいて―
    「決闘者の王国編」では遊戯の《クリボー》が「ネタ」のような扱いをしばしば受けているが、ほとんどの相手はその《クリボー》を侮ったために窮地に陥ってしまった。
    寧ろ「表遊戯の趣味で入れている」と言及されている《ルイーズ》辺りの方がどちらかというとネタに近いカードであろう。
    また、アニメでは遊戯が「城之内君に何となく似てる」という理由から《凡骨の意地》を所有していた。
    さらに、本田は自身と容姿が似ている《コマンダー》を愛用している。
  • エクゾディアは、四肢は単体では役に立たず「未だかつて揃えた者がいない」とされていたため、”当時の作中世界での実用性”という意味ではネタ扱いでもあった。
  • アニメZEXALでは、ルール自体が特殊なネタデュエルの一つに「遊馬vs神宮寺守」が存在する。
    「学校の風紀を乱すカードバウンスされる」という理不尽なものである。
    例えば、不良をモチーフとしているガガガはこの対象である。
  • 他には、コストデッキが確認できる場面で捨てられるカードでネタが仕込まれている事もある。
    また、デュエル以外で一瞬映るカードにも、ネタが仕込まれている事が多い。
    こういったOCGプレイヤーへ用意されたネタを楽しむのも、アニメ視聴の醍醐味と言えるであろう。
  • 【イケメン】はカードプールの拡張に伴い、単に【正規融合】としても強力な男性モンスターを中心としたテーマが多數登場したため、本当に「ネタ」と言い切れるかはやや疑問になってきている。
  • デュエルリンクスでは特定のカードに対して専用のボイスが用意されている。
    このうち、明らかにそのキャラクターが漫画・アニメで使用するデッキとはシナジーに乏しいものが含まれていることが多く、これも公式による「ネタ」であると考えられる。

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