おジャマ系統のカードを使い戦うデッキ。
おジャマの名のごとく、このおジャマたちはすべてのモンスターが攻撃力0、かつ通常モンスターが大半であるため、単体ではどうあがいても扱いづらい。
しかし、その分サポートカードは豊富な部類のカテゴリーであるため、これらのサポートカードとおジャマの組み合わせを駆使して戦う戦術がこのデッキの肝となる。
《おジャマ・グリーン/Ojama Green》 通常モンスター 星2/光属性/獣族/攻 0/守1000 あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。 三人揃うと何かが起こると言われている。
《おジャマ・ブラック/Ojama Black》 通常モンスター 星2/光属性/獣族/攻 0/守1000 あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。 三人揃うと何かが起こると言われている。
《おジャマ・イエロー/Ojama Yellow》 通常モンスター 星2/光属性/獣族/攻 0/守1000 あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。 三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマたちはすべてレベル2、光属性、獣族、攻撃力0、守備力1000という共通のステータスを持つ。
一見すると単なる弱小モンスターだが、そのため、さまざまなサポートカードに対応しているのが利点の一つ。
おジャマ専用サポート《おジャマ・ブルー》や《おジャマ・レッド》、《おジャマジック》などはその最たるものである。
他、通常モンスター用魔法・罠カード、手札コストを要求するカードなども幅広く採用できるのが特徴である。
まず、デッキの核たる《おジャマ・イエロー》《おジャマ・グリーン》《おジャマ・ブラック》の3人組は2枚ずつ投入するのが基本。
同名カードの投入枚数はデッキタイプにもよるが、1枚では《おジャマジック》や《同姓同名同盟》などによる爆発力を生み出せず、3枚では手札事故を誘発する。
その都度調整し、デッキに見合った投入枚数を選択するとよい。
《おジャマ・ブルー》は戦闘破壊された時とやや後ろ向きな発動条件だが、効果は非常に強力。
おジャマと名のついたカードならばどれでもサーチ可能である点が大きく評価を上げ、専用デッキなら腐る心配も少ない。
同名カードをサーチすることもでき、サーチ手段に乏しい《おジャマトリオ》、《おジャマジック》も手札に引き寄せられるなど、まさに万能。
3枚投入確定の必須カードである。
《おジャマ・レッド》は手札のおジャマを大量展開し、かつ手札で腐ったおジャマを処理するためにも入れておきたい。
タイミングが「召喚に成功した時」限定だが、《おジャマ・イエロー》たち3人組を特殊召喚することが出来、即座に《おジャマ・デルタハリケーン!!》を発動出来るのは十分な利点。
《おジャマ・デルタハリケーン!!》を投入するのであれば光属性モンスターをリクルートして来られる《シャインエンジェル》を投入することでフィールドに揃えやすくなる。
《シャインエンジェル》でおジャマをリクルートしてきた次のターンに《レスキューキャット》の効果で《おジャマ・デルタハリケーン!!》の発動条件を満たすことが出来る。
また、《レスキューキャット》を採用する場合には、《X−セイバー エアベルン》や魔轟神獣のチューナーを採用することでシンクロモンスターの採用も可能。
完全に特化するならば、獣族寄りの【シンクロ召喚】の構築にしてもよいだろう。
上記のモンスターだけではチューナーが足りないと感じた場合には《デブリ・ドラゴン》や《ジャンク・シンクロン》もおジャマとは相性がいいので採用を検討できる。
特に、《デブリ・ドラゴン》は後述の《おジャマ・カントリー》軸のデッキならば優秀なアタッカー兼チューナーに化ける。
その他、相性のいいモンスターは以下の通り。
「墓地に送られた?時」と緩い発動条件で3人組を手札に加える《おジャマジック》はほぼ必須カード。
手札に溜まったおジャマたちは手札コストにしてしまうか、《おジャマ・レッド》でフィールドに揃えて《おジャマ・デルタハリケーン!!》を発動すれば無駄がない。
《おジャマジック》のおかげで墓地にモンスターが溜まりやすいので《貪欲な壺》を発動する機会も多くなる。
《闇の量産工場》や《凡骨の意地》を採用すれば更に手札を溜めることも可能。
下級モンスターやリクルーターの多いデッキなので《強制転移》もいい働きをしてくれる。
《おジャマ・カントリー》は文字通り戦闘力0だった3人組に多少ながらも戦闘能力を付加させることが出来る。
相手のモンスターもこのカードの影響下に置かれるため、並以上のアタッカーであっても、その守備力によってはおジャマ単体でも戦闘破壊できてしまうということもありうる。
もう一方の蘇生効果もさまざまな応用が利く。
アドバンス召喚、シンクロ召喚の足がかりにするのはもちろん、《おジャマ・ブルー》の蘇生によるサーチ効果の使いまわし、除去し難い壁の生成、各種魔法・罠カードの発動コストなど【おジャマ】における汎用性を挙げればきりがない。
さらに《リミット・リバース》《思い出のブランコ》等を加えれば、下級通常モンスターの蘇生のしやすさをより一層活かすことも出来るだろう。
いくら頑張ってもおジャマ単体では攻撃力の低い下級モンスターである事に代わりはない。
文字どおりの人海戦術で立ち向かうか、おジャマの特性を生かしたロックで立ち向かうか、さらには共存可能な他のデッキのギミックを取り入れるなどして戦略の方向性を練ってゆく必要がある。
代表的な戦法は以下の通り。
《おジャマ・デルタハリケーン!!》を使った戦法。
おジャマ3体を早くフィールド上に揃えないといけないので、リクルーターや蘇生の手段は多い方が良い。
《シャインエンジェル》、《レスキューキャット》、《おジャマ・レッド》、《おジャマ・カントリー》、通常モンスター用蘇生カードなどを駆使して並べ、最終的に《おジャマ・デルタハリケーン!!》で相手の場を一掃する。
《おジャマ・キング》を《融合解除》することでも簡単に発動出来る。
弱点は安定性にあまり優れていない上、《おジャマ・デルタハリケーン!!》を発動した後の攻撃力不足に悩まされることだろう。
《おジャマ・カントリー》発動下でもおジャマの攻撃力はたかだか1000。場がからっぽの状況であっても、《トラゴエディア》などを特殊召喚をされれば全滅する場合があるので注意が必要。
フィールド上のおジャマ3体を利用し、《アルカナフォースEX−THE LIGHT RULER》、《オベリスクの巨神兵》など、重いリリースコストを持つが効果や攻撃力が強力なモンスターを召喚し後続を任せるのもよい。
他、《火之迦具土》を召喚して相手の手札を無くしたり、《アルカナフォースEX−THE DARK RULER》の表の効果で1ターンキルを達成できる。
《おジャマ・デルタハリケーン!!》が手札で腐ってしまった場合も、《おジャマ・カントリー》や《召喚僧サモンプリースト》で《レスキューキャット》を呼ぶときのコストにできるため、3枚積みでも被害は少ないだろう。
《おジャマ・キング》を専用カード《おジャマッスル》で強化して勝負を決める戦法である。
《おジャマ・キング》はそれほど場持ちが良いわけではなく、単体では攻撃力0なので、1ターンキルに近い構成で一気に勝負を決める必要性がある。
この場合、おジャマが大量に必要になるので、《おジャマトリオ》や《おジャマ・カントリー》、《おジャマ・レッド》などを使ってできる限りおジャマを展開するといいだろう。
無論、《おジャマッスル》は2〜3枚必要になる。
《おジャマ・ブルー》によるサーチが効くので、手札に加える方法については問題はない。
《おジャマ・キング》はレベル6のため《フュージョン・ウェポン》で底上げもできるが、採用率からすれば微妙か。
《おジャマ・カントリー》発動中に《おジャマトリオ》+《おジャマッスル》のコンボを決めれば、6000の攻撃力を備えた《おジャマ・キング》が降臨する。
さらに《融合解除》発動でおジャマ3体を呼べば1ターンキルは達成である。
《おジャマトリオ》と《おジャマ・キング》、《おジャマ・ナイト》や《地盤沈下》、《群雄割拠》などで相手モンスターカードゾーンを封じる戦法。
このロックを決めた後《終焉のカウントダウン》やバーンでゆっくりと勝利をつかむか、がら空きの相手に直接攻撃を繰り返して一気に沈めるのだ。
なお、バーンで勝利を狙う場合は【ジャマキャン】を参照。
《レスキューキャット》や《おジャマジック》、《簡易融合》などのサポートがあれば、ロックの核であるおジャマの融合体の展開は容易だろう。
早々に相手のモンスターカードゾーンを埋めてしまえば、相手は通常召喚すらも容易に出来なくなるため、魔法・罠カード注意さえすれば突破は容易ではないだろう。
弱点は相手モンスターカードゾーンにモンスターが1体でもいるとロックが決めにくいことと、おジャマの低ステータスゆえに一度ロックが破られた後の切り返しに弱いという点か。
《おジャマ・カントリー》の永続的な攻守逆転効果を利用したビートダウン。
このカードはおジャマの維持を条件にフィールドすべてのモンスターの攻守を入れ替える強力な効果を有する。
このカードの影響下では守備力2000以上の下級モンスターが強烈なアタッカーと化し、かつ相手のアタッカーは低攻撃力を晒すこととなる。
現在のアタッカークラスのモンスターは総じて守備力が低いことが多いため、このカードを破壊出来ない限り相手は攻撃をためらわざるをえなくなるだろう。
今まではどうにも扱いづらかったブロッカーたちも、このカードの登場で久方ぶりに着目されるようになった。
(このタイプと相性のいいカード一覧については《おジャマ・カントリー》参照。)
おジャマにも若干ながら攻撃能力が付与されるが、たった1000ではどうにも場持ちが悪い。
一方的な戦闘破壊を防ぐためにも《オネスト》の採用は半ば必須となるだろう。
「フィールド魔法を使用」「リリース要員の確保が容易」という2点から、地縛神を採用する事も考えられる。
地縛神は基本的に守備力も高いので、《おジャマ・カントリー》の効果を受けていても、かなりの攻撃力で直接攻撃を行う事ができる。
中でも《地縛神 Aslla piscu》または《地縛神 Uru》あたりがオススメ。
どちらも攻撃力と守備力が同じでそれぞれ2500と3000で他の地縛神より高い。
前者は単純に効果が強力、後者は攻守ともに3000と地縛神の中でも最大で、効果のためのコストも確保しやすい。
獣族サポートを共有できる《地縛神 Cusillu》も候補にあがる。
ただし、この型はおジャマか《おジャマ・カントリー》、どちらかを除去されたらとたんに攻撃力がリセットされてしまうので、そのための対策は常に講じておきたい。
現環境は効果モンスターによる除去が幅を利かせているため、《スキルドレイン》や《禁じられた聖杯》などでモンスター効果による除去を封じ、逆転した攻撃力で単純な力勝負に持っていく手もある。
おジャマたちはそもそもバニラが多いためこちらへの影響も少ない。
場に大量におジャマモンスターを展開し、強力なシンクロモンスターを大量に展開する戦法。
墓地からおジャマを蘇生できる《デブリ・ドラゴン》や《ジャンク・シンクロン》等から展開したり、《レスキューキャット》から《X−セイバー エアベルン》、《魔轟神獣ケルベラル》などを呼んでシンクロ召喚するのが基本。
《おジャマ・カントリー》発動下であれば、墓地からおジャマを蘇生し、《デブリ・ドラゴン》の効果によってさらにおジャマを蘇生させ、即《スターダスト・ドラゴン》を召喚する事が可能。
さらに《おジャマ・カントリー》発動下であれば、《おジャマ・レッド》の効果で場に大量のおジャマを出し、《ジャンク・ウォリアー》をシンクロ召喚すれば、最大で《ジャンク・ウォリアー》の攻撃力は3000も上がる事になる。
《ジャンク・ウォリアー》の誘発効果にチェーンし《エンジェル・リフト》などで墓地のおジャマを蘇生してやればさらに上がる可能性もある。
【レスキューシンクロ】のギミックを無理なく積めるのも利点の一つだろう。
特に、おジャマにあっても《レスキューキャット》は必須カードの部類であるため、相性はかなり良い。
おジャマは単体ではどうしようもない弱小モンスターであるため、常に付きまとう手札事故の可能性はこのデッキ最大の弱点といっても過言ではない。
さらには墓地依存、特殊召喚依存デッキの共通の弱点である《王宮の弾圧》や《マクロコスモス》にも非常に弱い。
特にビートダウン型は壊滅的な打撃を食らう。
ロック型であっても《おジャマ・キング》を展開できない特殊召喚封じは痛手となり、さらには除去カードの大量氾濫によりロックデッキが冬の時代を迎えている現在の環境も厳しい向かい風になるだろう。
デッキスペースの大半をおジャマ関連が占めるためカウンター罠の大量採用も難しく、防御と攻撃のバランスの勘どころが難しいデッキである。