比較的召喚しやすく、強力な効果を持つ儀式モンスター《サクリファイス》をメインに据えたデッキ。その強力な除去効果を駆使して戦うコントロールデッキ。
《サクリファイス/Relinquished》 儀式・効果モンスター 星１/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0 相手モンスター１体を指定してこのカードに装備する。 （この効果は１ターンに１度しか使用できず、 同時に装備できるモンスターは１体のみ） このカードの攻撃力・守備力は装備したモンスターの数値になる。 戦闘によってこのカードが破壊される場合、 かわりに装備したモンスターが破壊され、 超過した戦闘ダメージは相手プレイヤーも受ける。
《サクリファイス》は単独でいろいろ利用できる効果を持つ効果モンスターであり、その汎用性には注目されている。
これだけ強力なモンスターながらあまり採用されないのはやはり儀式召喚というディスアドバンテージが大きく響いているのだろう。
その意味で《マンジュ・ゴッド》はこのデッキにおいてもやはり必須といえるカードとなる。
まず、《サクリファイス》《イリュージョンの儀式》《マンジュ・ゴッド》は三積みは基本だろう。
さらに、《センジュ・ゴッド》《ソニックバード》もできるだけ積み込もう。
これにより、万能除去である《サクリファイス》を高速で召喚し場を制圧しよう。
しかし、これだけでは儀式モンスターの召喚のディスアドバンテージを解消しきることは出来ないので、下記のような方法でディスアドバンテージを取り戻そう。
儀式モンスターの召喚の際の生贄?の工夫。
幸いなことに、《サクリファイス》は、レベル１の生贄?で事足りるので工夫は楽だろう。
思い浮かぶところで、《スケープ・ゴート》の羊トークンなどのトークン。
《クリッター》等の墓地に送られることで効果を得られるモンスター。
《黄泉ガエル》等の場持ちのいいモンスター。（しかし、《黄泉ガエル》の場合は《サクリファイス》が装備カードを発生させてしまい、蘇生が阻害される恐れがある。）。
これらのモンスターを生贄?に出来れば、ディスアドバンテージを軽減できるだろう。
上記以外にも、効果を発動した後の《マンジュ・ゴッド》等でもいいため、生贄?自体に困ることは少ないかもしれない。
《サクリファイス》の効果の再度利用。
《サクリファイス》を召喚した後は、その効果をフルに活用しよう。
《サクリファイス》の除去効果は１ターンに一度で、装備できる相手モンスターは１体のみである。
このままでは、《サクリファイス》一体で除去出来る相手モンスターは一体のみとなってしまう。
そこで、《サクリファイス》の効果を再度利用できるようにするカードを組み込もう。
《月の書》、《非常食》は《サクリファイス》の効果の再利用以外にも使える優秀なカードなので、ぜひ組み込もう。
足りないようなら《迎撃準備》も考えられる。
他には、《サイクロン》や《大嵐》などの魔法・罠除去カードも装備カード扱いのカードを除去出来る。
ただし《砂塵の大竜巻》は自分のカードを壊せないので注意しよう。
《サクリファイス》の蘇生。
ある程度、場持ちのいいモンスターである《サクリファイス》といえど、モンスターである以上、除去されることは少なくないだろう。
しかし、攻撃力０レベル１儀式モンスターであることにより、蘇生手段は豊富だ。
一度でも儀式召喚に成功していれば、《死者蘇生》はもちろん、攻撃力１０００以下のモンスターを蘇生する《リミット・リバース》や、レベル２以下を蘇生させる《エンジェル・リフト》、儀式モンスターを蘇生させる《契約の履行》、デメリット付きだがレベル１を蘇生できる《金華猫》等で蘇生可能だ。
その中でも、《クリッター》や《Ｎ・グラン・モール》といった攻撃力1000以下の使い勝手のいいモンスターも蘇生出来る《リミット・リバース》。
《非常食》で完全蘇生出来る《契約の履行》は優秀。
何度除去しても、すぐに万能除去能力を有する《サクリファイス》が蘇ってきたら相手はたまったものじゃないだろう。
戦闘耐性が強く、蘇生が豊富な《サクリファイス》を除去カードと考えた、コントロールデッキ。
《サクリファイス》自体は戦闘耐性が強く、装備カード化したモンスターを壊されるにしても《破壊輪》のようなダメージを生む。
１ターンの間では２回目の攻撃で初めて除去されることになる。性質としては《ジャイロイド》に近い。
また、１ターンに１度の効果を使う前に装備状態で相手に攻撃表示モンスターがいた場合は、全く問題なく攻撃が出来る。
自身の攻撃力が０の場合でも相手も超過ダメージを受け、装備カードが外れ、効果で、攻撃したモンスターを装備できるのである。
このように戦闘に強い上に高い除去能力を持っているのである。
ゆえに、このデッキでは、《サクリファイス》で相手モンスターを除去し、ビートダウンを狙うのが基本的な戦術となる。
基本的に、《サクリファイス》は除去カードと考え、攻撃力の大きい相手モンスターを装備カードに出来れば儲けものぐらいに思っておこう。
ダメージソースは基本的にモンスターのみのこのデッキでは《マンジュ・ゴッド》の攻撃力ですら時には必要になってくるだろう。
運よく《サクリファイス》が高攻撃力を得られればいいが、通常こちらが攻撃する場合は、吸収する相手モンスターが裏側守備表示だったりするので、《サクリファイス》の攻撃力が０という場面が少なくない。
その為、デッキに何枚かアタッカーとなるカードを投入しておく必要性がある。
と、運用面では難しいところもあるのだが、《サクリファイス》の効果は強力で、はまればかなりのアドバンテージを生み出すことのできるデッキである。
《非常食》を利用するデッキであるため、無理なく【やりくりターボ】を組めるのは、非常においしい。
さらに普段は単体ではディスアドバンテージにつながる《ゴブリンのやりくり上手》も、手札の《サクリファイス》《イリュージョンの儀式》をデッキに戻し《マンジュ・ゴッド》《センジュ・ゴッド》《ソニックバード》等で、それらを手札に戻すことによって事故を防ぎつつ、計９枚になるサーチ効果を不発にせずに使い切ることが出来るなど、シナジーは抜群だ。
《高等儀式術》を採用した場合、レベル１通常モンスターをデッキに積む必要が出てくる。
この場合、【ワイト】とのシナジーをねらって《ワイト》を採用するのがいいだろう。
《サクリファイス》の特徴から、相手のデッキに左右される能力であることがある。
モンスターを全く出さないデッキは《サクリファイス》が腐ってしまう。
【ドローゴー】、【カオスループ】、【パーミッション】などは苦手である。
後は、特殊召喚を封じられると何も出来なくなる恐れがある。
《フォッシル・ダイナ パキケファロ》《王宮の弾圧》等を張られると頼りの《サクリファイス》が召喚出来ず封殺されるだろう。
他には、《サクリファイス》を蘇生することの多いので墓地封じにも弱い。
局所的なものでは、コントロール奪取の効かないモンスターは《サクリファイス》の装備カードに出来ないので除去出来ない。
似たような理由で、対象を取る効果が効かないモンスターも《サクリファイス》の装備カードに出来ないので除去出来ない。ので苦手である。