スプライトを中心とする【ランク2】軸の【雷族】デッキ。
レベル2・ランク2・リンク2に関係する効果を持つのが特徴であり、展開力・制圧力・突破力と多方面に秀でる。
共通効果により、他のレベル2主体のデッキとの混合構築の幅も広い(→デッキの派生)。
《スプライト・ブルー/Spright Blue》 効果モンスター 星2/闇属性/雷族/攻1100/守1000 このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分フィールドにレベル2またはランク2のモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。 (2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「スプライト・ブルー」以外の「スプライト」モンスター1体を手札に加える。
《スプライト・ジェット/Spright Jet》 効果モンスター(制限カード) 星2/闇属性/雷族/攻1300/守 700 このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分フィールドにレベル2またはランク2のモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。 (2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「スプライト」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《ギガンティック・スプライト/Gigantic Spright》 エクシーズ・効果モンスター ランク2/闇属性/雷族/攻1600/守1600 レベル2モンスター×2 このカードは自分フィールドのリンク2モンスターをレベル2モンスターとしてX召喚の素材にできる。 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):融合・S・X・リンクモンスターのいずれかをX素材としているこのカードの元々の攻撃力は倍になる。 (2):自分メインフェイズに発動できる。 自分フィールドのX素材を1つ取り除き、デッキからレベル2モンスター1体を特殊召喚する。 この効果の発動後、ターン終了時までお互いにレベル2・ランク2・リンク2のモンスターしか特殊召喚できない。
《スプライト・スターター/Spright Starter》 速攻魔法(制限カード) このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。 (1):デッキから「スプライト」モンスター1体を特殊召喚し、 自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。 このカードの発動後、ターン終了時まで自分はレベル2・ランク2・リンク2のモンスターしか特殊召喚できない。
―スプライト
全てレベル2の雷族であり、闇属性と炎属性が存在する。
いずれも自分フィールドにレベル2が存在すれば特殊召喚可能(闇属性はランク2、炎属性はリンク2も条件に含む)。
この共通効果で展開し、ランク2やリンク2に繋げるのがデッキの基本の動きとなる。
―相性の良いモンスター
特定カテゴリとの混合構築やそれらの出張採用については下記のデッキの派生を参照。
下記以外にも【ランク2】を参照に展開力の高いレベル2を採用してもよいだろう。
―ランク2
基本的な内容は【ランク2】を参照のこと(ここではこのデッキ固有の利点を記述する)。
―リンク2
トロイメア等の汎用モンスターの内容については【リンク召喚】の該当部分を参照のこと(ここではこのデッキ固有の利点を記述する)。
―レベル2・ランク2・リンク2以外
一部のスプライトは効果の発動後に展開制限がかかるので採用枚数はよく考えたい。
―相性の良いカード
カテゴリ内のカードだけでも、展開と制圧の双方を兼ね備えており、バランスの取れた強さを誇る。
低ランク・低リンクの弱点である打点不足も、エースの《ギガンティック・スプライト》を始めとして強化手段に長けるため十分に補える。
展開系デッキの天敵たる《原始生命態ニビル》を、早めに出した《スプライト・レッド》の効果や《ギガンティック・スプライト》の制約で妨害できるのも強み。
初動1枚(《スプライト・スターター》)パターン
このケースでは《ギガンティック・スプライト》のリクルート効果を4回以内の展開で使用しているため、相手手札の《原始生命態ニビル》に妨害されずに展開が可能。
- 《スプライト・スターター》を発動し、《スプライト・ブルー》をリクルート。
- 《スプライト・ブルー》の効果で、《スプライト・ジェット》をサーチ&特殊召喚。
- 《スプライト・ジェット》の効果で、2枚目の《スプライト・スターター》をサーチ&セット。
- 《スプライト・ブルー》と《スプライト・ジェット》で《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚し、(2)で任意のレベル2をリクルート。
初動2枚(《スプライト・ブルー》or《スプライト・ジェット》+任意のレベル2)パターン
このケースでは手順3で《スプライト・レッド》を出す事で、以降の《原始生命態ニビル》や《幽鬼うさぎ》の妨害を防ぎつつ展開が可能。
- レベル2を召喚し、《スプライト・ブルー》or《スプライト・ジェット》を特殊召喚。
- 《スプライト・ブルー》or《スプライト・ジェット》の効果で、もう片方を展開(《スプライト・ジェット》の場合は《スプライト・スターター》経由)。
- 《スプライト・スターター》or《スプライト・ブルー》の効果で、《スプライト・レッド》or《スプライト・キャロット》を展開。
- 《スプライト・ブルー》と《スプライト・ジェット》で《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚し、(2)で任意のレベル2をリクルート。
いずれのケースでも、リクルートしたレベル2次第でより多彩な展開へと発展する。
純【スプライト】に限っても、炎属性のスプライトを出せばそれだけで1回の妨害の構えが取れる。
また、パターン1では返しの相手ターンにセットした2枚目の《スプライト・スターター》を発動し、上記とは別の炎属性のスプライトを出せばより強力な構えとなる。
なお、手順3でサーチするカードを《スプライト・スマッシャーズ》とする事でも別の形で妨害が可能となる。
レベル2を中心とするデッキとは全般的に相性が良いので、下記以外にも豊富な選択肢が考えられる。
《鬼ガエル》+《粋カエル》+《魔知ガエル》+《餅カエル》を出張採用した構築。
前者3枚の内、複数枚必要なのは《鬼ガエル》だけであり、《粋カエル》はピン挿しで機能する。
《魔知ガエル》に至ってはより妨害性能(とコストの確保)が目的であり、展開だけが目当てならば採用せずとも良い。
《餅カエル》は基本的に自身をリリースに妨害効果を用いるが、効果に同名制限が無いので、《スプライト・エルフ》で蘇生すれば再び妨害可能。
更にサルベージ効果にも制限が無いので、《鬼ガエル》を回収して次のターンの展開に備えられる。
因みに、《鬼ガエル》1枚でも《餅カエル》を出す動きは可能(《鬼ガエル》のページ参照)。
手札に何らかのレベル2スプライトが存在すればより強い動きが可能となるが、そちらが除去された時の保険として覚えておいて損はない。
なお、変則的な構えとして、《水晶機巧−ハリファイバー》でリクルートした手札誘発チューナーを《鬼ガエル》の(3)でバウンスするルートもある。
この場合、手札に《魔知ガエル》でも握っていない限り展開力は多少落ちるが、代わりに返しのターンにバウンスした手札誘発で妨害の構えが取れる。
以下は、上記の初動1枚パターン・初動2枚パターンの最後にリクルートしたレベル2が《鬼ガエル》だった場合の続きの展開ルートである。
《魔知ガエル》で攻撃先を制限しつつ、《餅カエル》と《スプライト・レッド》or《スプライト・キャロット》の妨害を構えられる。
パターン1に比べると《ギガンティック・スプライト》をフィールドに残せるため、《スプライト・レッド》or《スプライト・キャロット》のコストとして活用すれば無効化のみならず除去も可能となる。
イビルツイン関連はスプライトと同様に展開力とサーチ手段に優れるので、両者を混合させる事でデッキの安定性が非常に高まる。
元々《I:Pマスカレーナ》と相性の良いデッキでもあり、相手ターンに高リンクに繋げる動きも無理なく取り入れられる。
《Live☆Twin キスキル・フロスト》がレベル2水族であるため、上記のガエルギミックも併用して《餅カエル》の展開を狙ってみても良いだろう。
最大の強みは《アーティファクト−ダグザ》でセットした《アーティファクト−デスサイズ》を、《Evil★Twin リィラ》の効果で破壊しやすい点にある。
展開の過程で墓地に《Evil★Twin リィラ》を用意されるため、相手ターンにあちらを蘇生することで手軽にエクストラデッキの使用に制限をかけられる。
「《スプライト・エルフ》のリンク召喚→あちらで蘇生したレベル2とで《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚→任意のレベル2をリクルート」の動きは、適当なレベル2と任意のモンスターの組み合わせのみで行える。
この動き自体にはメインデッキにスプライトが必要ないので、レベル2を採用するデッキでエクストラデッキに若干の余裕があるのならば、これらの要素を出張採用することも可能である。
《ギガンティック・スプライト》のリクルート後には展開に制限がかかるが、それが苦にならないデッキや展開の最後に行うのならば問題はない。
また、炎属性のスプライトをリクルートすれば返しのターンに妨害の構えが取れるので、これを目当てに制圧性能を高める目的で出張採用するのもよいだろう。
【エクシーズ召喚】・【リンク召喚】全般に刺さる、特殊召喚メタやエクストラデッキメタは当然厄介。
メインデッキのスプライトのステータスの関係上、《魔のデッキ破壊ウイルス》等の低レベル・低ステータスモンスターへのメタカードも天敵。
モンスター効果メタも厄介だが、スプライトの共通効果自体は妨害されないので、単発妨害ならリカバリーはきく。
ただし、《スキルドレイン》の様な永続カードは肝心のサーチが止められる上にエクストラデッキも低打点が多いので天敵だが。
固有の弱点と言うべきかは迷うところだが、汎用手札誘発では《幽鬼うさぎ》が強く刺さる。
《ギガンティック・スプライト》のリクルートは効果処理でエクシーズ素材を取り除いた後に適用されるため、先に除去されるとリクルートも行えず、完全な損となる。
展開ルートの過程で《転生炎獣アルミラージ》を挟めば効果で除去を防げるが、その場合《ギガンティック・スプライト》の展開が遅くなるため、今度は《原始生命態ニビル》が刺さる。
それ以外では、一部カードの制約の都合上、手札のモンスターのレベルを下げてくる《小人のいたずら》が通常の【エクシーズ召喚】以上に厄介。
ガエルを採用した構築では水属性のレベルを下げる《伝説の都 アトランティス》もメタとなり、あちらと《海竜神−リバイアサン》が存在するとかなり厄介な状況となる。
展開力ではこちらが勝っているが、レベルを持たないモンスターへのメタを得意とする【ベアルクティ】も侮れない。
登場早々に環境主流デッキに君臨した為、22/07/01にて《水晶機巧−ハリファイバー》と《餅カエル》が禁止カードとなった。
弱体化はしたものの、スプライト本体には規制がかかっていないこともあり、依然として主流デッキの一角の地位である。
結果、続く22/10/01では《スプライト・ジェット》と《スプライト・スターター》が制限カードとなり、スプライト本体にも規制がかけられた。
更に同改訂では《鬼ガエル》も制限カードに、制圧に用いられた《ユニオン・キャリアー》も禁止指定される非常に厳しい改訂となり、結果環境主流デッキからは後退した。