手札破壊を行い、相手の手札を墓地に落として《魔力の棘》《死霊の誘い》などの効果でダメージを蓄積し相手のライフ0を目指すデッキ。
上手く回転すれば相手は何もできずにただ毎ターンダメージを受けるだけになる。
《魔力の棘/Thorn of magic》 永続罠 相手の手札が墓地に捨てられた時、捨てたカード1枚につき 500ポイントダメージを相手ライフに与える。
《死霊の誘い/Skull Invitation》 永続罠 墓地にカードが送られる度に、そのカードの持ち主に1枚につき 300ポイントダメージを与える。
これらの罠の効果だけで全ライフポイントを奪うのは難しいので、ロック・ビートダウン・デッキデスなどの要素を一つないしは複数必要とする。
ハンデスを何によって行うかで、他の要素の配分が決まってくる。
とにかく《魔力の棘》は捨てた手札×500ダメージ。
すなわち合計16枚落とせば勝利である事を念頭に置き、ロックを解かずにダメージを与え続ける算段を考えておく。
ロック系全般に言えることだが、魔法・罠ゾーン5つのうち2箇所以上は永続魔法・罠が占領することになるので、他の配分に注意すること。
特にこのデッキはロックの他、ダメージも永続罠で与えようとしているため、手狭になりやすい。
手札を落とす効果といえば、《メタモルポット》《手札抹殺》が最強である。
ロックが成功すれば相手のフィールドに多数のカードが溜まるわけで、これを一度にバウンスした上で手札を落とすのが特に効果的。
これらのコンボは大ダメージが期待できるが、自分の手札も少なからず墓地に落ちていくことを忘れてはならない。
これらのコンボを利用してデッキデス要素を絡めることもできる。
《強制接収》を事前に発動できれば、さらに恐ろしいことになる。
【三原式】のギミック、《手札抹殺》《連続魔法》のコンボを使用する。相手の手札を膨れ上がらせ、《手札抹殺》《連続魔法》、そこに《魔力の棘》を加えることで致死量のダメージを与える。
《悪魔の調理師》《電動刃虫》《強欲な贈り物》等で相手の手札を8枚以上にする。その後、《手札抹殺》《連続魔法》のコンボを放てば、相手は16枚のカードを捨てることになるので、《魔力の棘》のダメージが8000にもなる。
これが基本的な動かし方である。
他にもダメージを与えるカードを仕込んでやってもよい。このコンボは同時にドローもさせるので、ドローしたときにダメージを与える《グリード》もコンボに加えるのもある。無論、《死霊の誘い》も同様に組み込める。
コンボ例
この《手札抹殺》《連続魔法》のコンボについての注意は、《手札抹殺》にクイックエフェクト等をはさまれると失敗する。(《手札抹殺》に《連続魔法》をチェーン発動できなくなるため)
このコンボの代用としては、あらかじめ《魔法石の採掘》を伏せ、《手札抹殺》を回収→発動という方法もある。
また、コンボの性質上、永続罠を多用することになるので、相手のターンをしのがなくてはならない。
破壊されたりしないように注意しよう。
いずれも《手札抹殺》は必須カードだが、現在は制限カードに設定されており、サーチ手段が乏しい通常魔法でもある。
これをサーチできる《封印の黄金櫃》は準制限カードなので、キーカードがなくてもある程度戦えるデッキ構築にしておきたい。
ハンデス効果をもっとも与えやすいのが、戦闘ダメージを介したものである。
ゆえに、元々ハンデス効果を持つモンスターでの攻撃、あるいは《追い剥ぎゴブリン》と貫通効果ないしは直接攻撃を使う【追い剥ぎハンデス】のシナジーでできるデッキとなる。
その場合、一回に落とす手札の数は少なくなるので《魔力の棘》《死霊の誘い》などを複数開いてダメージをより大きくする工夫が必要だろう。
ただし、ビートダウンに傾倒していくと【ハンデスバーン】どころかハンデスとすら呼べないデッキとなってしまう。
ロックでも自然にデッキデス要素が入っていたが、手札に限らずデッキから直接墓地へ落とすカードを含めてダメージとともにデッキデスを狙うことも可能。
デッキから落ちるカードでダメージを与えるなら《死霊の誘い》が主人公になるが、自分もダメージを受けることは注意しよう。
《ニードルワーム》《墓守の使い魔》等の懐かしい面々や、《首領・ザルーグ》以外の黒蠍軍団も採用しやすい。
もちろん《メタモルポット》の他、《カオスポッド》の採用もある。
《カオスポッド》のカードを墓地に落とす効果はデッキから直接落ちているので《魔力の棘》ではダメージが入らないので注意。
ハンデス効果を発動させること自体がカード・アドバンテージに繋がるため、回り始めれば勝利は近いと言える。
ただし、これすなわちオーバーキルとなる可能性も高いのだが。
他方で《魔力の棘》の他にもハンデス・ロック等のパーツで必須カードが多くなるため、それらが揃うまでをどう凌ぐか、及び揃った後どう守るかが大きな課題で、ややもするとスピード感に欠ける。
これらの問題をうまくバランスを取りつつ解決する必要があり、安定性を求めると非常に難しいデッキと言えよう。