マスタールール3で追加されたペンデュラム召喚はモンスターをエクストラデッキから何度も再利用できる、アドバンテージ概念を大きく変える召喚方法である。
だがその性質上、通常のデッキに少数のペンデュラムモンスターを投入しただけでは十分に機能しないため、ペンデュラム召喚に特化したデッキを組む必要がある。
ここではペンデュラム召喚を軸とするデッキに共通する特質と弱点、サポートカードなどを紹介する。
ペンデュラム召喚を行うためには、左右のペンデュラムゾーンにペンデュラムスケールの異なるペンデュラムモンスターを置き、更に手札またはエクストラデッキにペンデュラム召喚可能なモンスターが存在する必要がある。
手札からペンデュラム召喚を行っても直接的なカード・アドバンテージにつながらないため、中盤以降ではエクストラデッキからのペンデュラム召喚を狙っていくのが基本となる。
いずれにせよ、複数のペンデュラムモンスターを手札に引き込まないとペンデュラム召喚を行うことはできないため、デッキのペンデュラムモンスター割合をかなり高めることが求められる。
ペンデュラムモンスターおよびペンデュラム召喚の最大の特徴は、本来墓地へ置かれるモンスターをエクストラデッキから再利用できることである。
長期戦になればなるほどペンデュラムモンスターの特徴が発揮するようになり、一方的にカードを消耗していく相手にアドバンテージで優位に立てるようになる。
その時を見計らって大量展開されたモンスターで総攻撃を仕掛けるのが【ペンデュラム召喚】最大の勝ち筋である。
ここでは幅広いペンデュラム召喚使用デッキで採用できる主なカードを紹介する。
ただし、特定カテゴリに属するペンデュラムモンスターはその多くがペンデュラム召喚先を制限するペンデュラム効果を持っている。
したがって、モンスターに関してはカテゴリ外のカードを事実上搭載できないデッキも少なくない。
ペンデュラム召喚でアドバンテージを得るにはエクストラデッキからのペンデュラム召喚が必要となるため、「エクストラデッキを肥やす」事が重要となる。
しかし、ペンデュラムモンスターはフィールド上から墓地に送られる場合しかエクストラデッキに行かないため、墓地肥やしカードを投入してもエクストラデッキを肥やすことはできない。
そのため、ペンデュラムモンスターをフィールドに出し、それを様々な方法でエクストラデッキに送り込む必要がある。
長期戦になるほどペンデュラム召喚による物量の展開が活きてくる反面、序盤のカード・アドバンテージに差はつきにくい。
また、ペンデュラム召喚は1ターンに1度しか行えないので、ペンデュラム召喚後に除去されるとそのターンは再展開できず、フィールドをがら空きにしてしまう。
そのため、大量除去を行い早い段階で1ターンキルを狙うデッキにはどうしても弱くなるため、ペンデュラム召喚以外にも防御手段が必要になる。
また、アドバンテージを失いにくい特殊召喚方法であるが、比較的メタが刺さりやすく弱点が多い。
モンスターカードと魔法カードの両方の性質を持つがゆえに、モンスターカードと魔法カードの両方のメタカードが有効となってしまう。
以下のデッキについては個別ページを参照。
【アモルファージ】・【イグナイト】・【EM】・【EMEm】・【オッドアイズ】・【クリフォート】・【セフィラ】・【ダイナミスト】・【DD】・【マジェスペクター】・【魔術師】・【メタルフォーゼ】・【妖仙獣】
パーミッション能力を持つ《霞の谷の巨神鳥》をペンデュラム召喚で繰り返しフィールドに出して相手の行動を制約するデッキ。
《霞の谷の巨神鳥》のコストとして《霞の谷の巨神鳥》自身を手札に戻し、次のターンにペンデュラム召喚する事でノーコストでのパーミッションが可能となる。
《ハーピィの羽根帚》などを容易にカウンターできるためペンデュラムゾーンのカードが除去されにくく、一度態勢が整った後の防御力は高い。
レベル7の《霞の谷の巨神鳥》をペンデュラム召喚するためには、ペンデュラム召喚先に指定のないペンデュラムスケール8のペンデュラムモンスターが必要となる。
上記の【魔術師】で《時読みの魔術師》を利用してペンデュラム召喚するのが方法の1つ。
もう1つの方法は【DD】を軸とし、《DDプラウド・オーガ》+他のDDを用いてペンデュラム召喚する方法である。
《霞の谷の巨神鳥》をサーチする方法は非常に乏しいため、《忍者マスター HANZO》+《忍法 変化の術》を使ってリクルートするのがよい。
召喚・特殊召喚時にサーチを行うガジェットをペンデュラム召喚してアドバンテージを稼ぐデッキ。
同種のガジェットが手札でだぶついてもサーチ効果を持て余さないのが特徴。
反面、ガジェットにデッキスペースの多くを取られるため、ペンデュラムモンスターの数を減らさざるを得ず、ペンデュラム召喚がやや安定しない。
ペンデュラムモンスターとしては、ガジェット2体でエクシーズ召喚できる《ギアギガント X》からサーチできる《音響戦士ギータス》、同じく《キングレムリン》でサーチできる《EMリザードロー》+《EMパートナーガ》などが良い。
通常モンスターのペンデュラムモンスターを主力とするデッキ。
通常モンスターを用いるメリットは多種多様であり、同じ【バニラペンデュラム】であってもどの通常モンスターサポートを用いるかは個性が大きく出る。
主要なメリットとしては以下の様な点が挙げられる。
ドラゴン族・戦士族・魔法使い族の通常モンスターを主体とした【バニラペンデュラム】の一種。
《青竜の召喚士》でサーチ可能なイグナイトや《閃光の騎士》・《フーコーの魔砲石》で、《ギャラクシーサーペント》等のチューナーを展開してシンクロ召喚につなぐ。
ペンデュラムゾーンへのカードの発動が魔力カウンターを貯めるトリガーとなることを活かし、魔法使い族を中心にペンデュラムモンスターの比重を増やしたデッキ。
《竜剣士ラスターP》、《EMペンデュラム・マジシャン》、《揺れる眼差し》といった破壊とペンデュラムモンスターのサーチを同時に行えるカードを用いて《魔法都市エンディミオン》に効率よく魔力カウンターを貯めていく。
また、音響戦士やチューナーを合わせて採用することで《アーカナイト・マジシャン》のシンクロ召喚に加え破壊効果を最大限活かすことができる。