*《&ruby(しんか){進化};の&ruby(まゆ){繭};/Cocoon of Evolution》 [#eb3aab47]
 効果モンスター
 星3/地属性/昆虫族/攻   0/守2000
 このカードは手札から装備カード扱いとして
 フィールド上に表側表示で存在する「プチモス」に装備する事ができる。
 この効果によってこのカードを装備した「プチモス」の攻撃力・守備力は
 「進化の繭」の数値を適用する。

 [[Vol.4]]で登場した[[地属性]]・[[昆虫族]]の[[下級モンスター]]。~
 [[《プチモス》]]専用の[[装備カード]]となる[[ルール効果]]を持つ。

 [[自分]][[フィールド]]上に[[《プチモス》]]が存在する時に、[[手札]]から[[装備魔法]]の様に[[《プチモス》]]に装備し、攻守を変更させる[[カード]]。~
 [[ユニオン]]と異なり、[[フィールド]]上に存在するこのカードを[[《プチモス》]]に装備させる事は出来ない。

 必ず装備させなければいけないわけではないので、[[《プチモス》]]が居ない状況でも、2000の[[守備力]]を活かして[[壁]]としての運用はできる。~
 また、[[《プチモス》]]とこの[[モンスター]]双方を[[《共鳴虫》]]・[[《巨大ネズミ》]]で[[リクルート]]が可能。~
 しかし、こういった方法でこの[[カード]]を一旦場に出してしまった後で、[[《プチモス》]]に装備させることはできないので、このカードは[[《クリッター》]]・[[《ゴキポン》]]辺りで[[手札]]に加えたい。~
 また、[[《プチモス》]]を[[通常召喚]]した直後に《進化の繭》を装備した場合、必然的に[[攻撃力]]0の[[攻撃表示]]となってしまうため、できるだけ[[《プチモス》]]は[[特殊召喚]]したものを使いたい。

 その後は[[ターン]]経過によって[[召喚]]できる[[モンスター]]が異なる。~
 しかし、[[自分]]の[[ターン]]でカウントするため、[[《ラーバモス》]]の条件である2[[ターン]]すらクリアするのは難しい。~
 [[守備力]]が2000とはいえ、何のサポートも無しで[[モンスター]]が何[[ターン]]も場に残るのは困難。~
 その上進化形態は[[手札]]からしか[[特殊召喚]]できないため、単純に考えても[[最上級モンスター]]を[[アドバンス召喚]]するのと変わらない[[ディスアドバンテージ]]を負う。~
 多くの[[特殊召喚モンスター]]と違い「絶対に1[[ターン]]で呼べない」と言う性質上、[[《究極完全態・グレート・モス》]]を[[召喚]]するのは最も困難な[[召喚]]の1つだとすら言われている。~
 [[相手]]の[[ターン]]や、この[[カード]]を装備させるのに費やす[[ターン]]も含めると、[[《ラーバモス》]]の[[召喚]]に最低5[[ターン]]も要する。~
 最終形態[[《究極完全態・グレート・モス》]]ともなると最低13[[ターン]]もかかることになる。~

 と、[[召喚条件]]の厳しさばかりに目が行きがちであるが、進化形態及び進化するまでの[[スペック>ステータス]]が[[召喚条件]]の割に余りにかなり低いことも大きな問題である。~
 上記の様に指定された2枚の[[ディスアドバンテージ]]を負うにも関わらず[[《グレート・モス》]]は[[《フロストザウルス》]]並の[[攻撃力]]しか持たず、最短で[[フィールド]]に出せる[[《ラーバモス》]]は言うまでもなく貧弱。~
 [[《究極完全態・グレート・モス》]]は一見するとマシな[[ステータス]]に見えるが、13[[ターン]]かけた労力に見合っているというには程遠い。~
 [[《サイレント・マジシャン LV4》]]は[[《レベルアップ!》]]を使えば即座に、自身の[[モンスター効果]]だけでも11[[ターン]]で[[攻撃力]]3500の魔法[[耐性]]持ちとなる。~
 [[《レジェンド・デビル》]]なら13[[ターン]]かければ[[攻撃力]]5700まで[[強化]]させられる。~
 さらに[[《マスター・オブ・OZ》]]や[[《メテオ・ブラック・ドラゴン》]]、[[《E−HERO マリシャス・デビル》]]等[[《究極完全態・グレート・モス》]]以上の[[攻撃力]]を持ち、しかも1[[ターン]]で[[特殊召喚]]可能な[[モンスター]]も多い。~
 このことから、13[[ターン]]も掛ける割に[[攻撃力]]3500という以外に目立った能力のないこの[[モンスター]]を[[召喚]]する[[利点>メリット]]が殆どないことが分かる。~

 以上のように[[《究極完全態・グレート・モス》]]への進化は、難易度・効率両面で絶望的とまでされてきた[[カード]]である。~
 だが[[《アルカナフォースXXI−THE WORLD》]]を使うことで、効率の悪さこそ補えないが比較的安全に進化させることが可能となった。~
 その他に[[《異次元の境界線》]]を使ったり、[[【コスモロック】]]や[[【トランス】]]、[[【パーミッション】]]のギミックを使用すれば比較的楽に[[特殊召喚]]が狙える。~
 当然、それらのギミックを利用して[[《究極完全態・グレート・モス》]]を[[特殊召喚]]したとしても、ただ「出ただけ」で終わる可能性が非常に高いのだが。~
 なお、[[《究極完全態・グレート・モス》]]自体は[[サーチ]]する手段が乏しいので、[[《ディープ・ダイバー》]]等も必要になるかもしれない。~

 なお、《進化の繭》単体としての[[ステータス]]を見ると、[[攻撃力]]は皆無だが[[昆虫族]]の[[下級モンスター]]の中でも[[守備力]]が高いため、[[壁]]役として利用できる。~
 [[《共鳴虫》]]・[[《巨大ネズミ》]]・[[《ゴキポン》]]による[[サーチ]]や、[[《デブリ・ドラゴン》]]・[[《リミット・リバース》]]による[[蘇生]]も可能。~
 [[レベル]]3以下の[[昆虫族]]や、低[[攻撃力]]かつ[[守備力]]の高い[[昆虫族]]を必要とする[[デッキ]]であれば、[[モンスター効果]]を使わない場合でも役立つかもしれない。

-進化は非常に難しい物だが、[[カウンター罠]]、[[《スキルドレイン》]]・[[《明鏡止水の心》]]・[[《スターダスト・ドラゴン》]]等を使用し、[[デッキ]]のすべてをサポートに特化すれば、決して[[《究極完全態・グレート・モス》]]まで進化させる事は不可能では無い。~
やはり最大の問題点は、そこまで大きなリスクを背負って得られる[[リターン>アドバンテージ]]があまりにも小さすぎることである。

-かつては「この[[カード]]を装備する行為は1ターンに1度の[[通常召喚]]権を消費する」という不思議な裁定の[[カード]]であった。~
登場時期が早すぎたため、かなり特殊な効果となったらしい。~
[[召喚]]ではないために[[《激流葬》]][[《昇天の角笛》]]などは食らわず、[[モンスター効果]]の発動でもないために[[《天罰》]]も受けないというかなり特殊な[[効果]]であった。~
[[《血の代償》]]を用いる事でも装備できるが、相手ターンに[[《血の代償》]]を使用して装備することはできない、という謎の裁定もある。~
なお、これらの裁定は[[テキスト]]に一切書かれていなかったため、単純に[[装備魔法]]の様な使い方と思っていた[[プレイヤー]]も少なからず存在した。~

--登場から10年あまりこの裁定のままであったが、2010年頃に現在の裁定となり、以前に比べればかなり強化されている。~
それでも扱いにくい点は変わっていない。~

-せめて、原作・ゲーム作品のように《進化の繭》が途中で[[破壊]]されても、それまでに経過した[[ターン]]に相当する[[モンスター]]が代わりに[[特殊召喚]]できるなどの[[効果]]があればよかったのだが。~
ゲーム作品では凄まじい活躍をしていただけにOCGとの格差は他の[[効果]]を持っていた[[通常モンスター]]より酷く、OCGにおいては逆に凄まじいほどに使いにくい。~

-[[手札]]から[[装備カード]]扱いとなる[[効果]]は珍しく、[[ORDER OF CHAOS]]で後続が登場するまで10年以上の空白があった。

-原作・アニメにおいて―~
「決闘王国編」において、「遊戯vs羽蛾」戦で登場。~
元々は[[《ラーバモス》]]を取り込んで進化させる[[カード]]であったため、OCGとは装備対象が全く異なる。~
何故、対象が[[《プチモス》]]になったのかは不明。~
また、[[ターン]]数は[[相手]]の[[ターン]]もカウントするので、OCGに比べると遙かに早く上位種を[[召喚]]することが可能であった。~
その頃では[[守備力]]2000以上で十分壁として通用したのか、「打ち破った者はいない」と孔雀舞に称されたほどであった。~
[[《森》]][[フィールド]]による強化を生かし4[[ターン]]生き残ったが、[[《燃えさかる大地》]]で[[《森》]]を失い、[[《暗黒騎士ガイア》]]の攻撃で破壊される。~
しかし、進化中に[[破壊]]された場合も経過[[ターン]]に応じた[[モンスター]]を[[召喚]]できる効果だったため、[[《グレート・モス》]]へと羽化し遊戯を苦しめた。~
本来は[[《究極完全態・グレート・モス》]]の[[召喚]]が狙いであったが、この時には失敗している。~
アニメでは「バトルシティ編」において「城之内vs羽蛾」戦で再登場し、[[《究極完全態・グレート・モス》]]の[[召喚]]に成功している。~
アニメオリジナル「デュエルモンスターズクエスト編」にも登場。~
数十体もの[[《グレート・モス》]]が孵化したが、[[《カタパルト・タートル》]]に一蹴された。~

-コナミのゲーム作品において―~
DM1,2,3,4,7,8では自分[[ターン]]が来る毎に自動的に進化する。~
進化の順序は[[《プチモス》]]→[[《ラーバモス》]]→《進化の繭》→[[《グレート・モス》]]→[[《究極完全態・グレート・モス》]]
である。~
このカードはその中でも[[《究極完全態・グレート・モス》]]への進化が比較的早く、[[守備力]]も高いのでやられにくく、[[召喚]]も容易なほうだが、コストは高い。~
しかし、DM7,8では他の[[守備力]]2000のモンスターよりもコストが低く設定されており、かなり使いやすい[[カード]]となっている。~
//↑ゲームでのコストは攻撃力、守備力に関係なく高いほうの能力値で判定されるはず。このカードは攻撃力が低いからというわけではなく、《ラーバモス》や《グレート・モス》のコストにあわせただけのことで、つまりこのカードが特殊なだけ。
これらの作品内ではオリジナルの[[テキスト>フレイバー・テキスト]]が存在しており、「幼虫を取り込み 成虫に進化させることが出来る」と書かれている。~

--真DM2では[[装備魔法]]であり、芋虫系[[モンスター]]を《モスの幼生》([[ステータス]]はこのカードと同じ)に変化させる[[効果]]を持っていた。~
[[《プチモス》]]に加え[[《青虫》]]や[[《アシッドクロウラー》]]なども対応している。~
以降、破壊されるまでの[[ターン]]数によって各種「モス」に変化する、という原作同様の効果であり、やはりOCGより格段に強力である。~
この作品はチェスの様に[[フィールド]]がマス分けされており、敵から遠いマスに[[召喚]]しておけば[[ターン]]を経過させることも容易である。

**関連カード [#g7a559a6]
-[[《プチモス》]]
-[[《ラーバモス》]]
-[[《グレート・モス》]]
-[[《究極完全態・グレート・モス》]]

―[[手札]]から[[装備カード]]扱いとする[[効果]]
-[[《ZW−一角獣皇槍》]]

-[[《甲虫装機 ギガウィービル》]]
-[[《甲虫装機 ギガマンティス》]]

―《進化の繭》の姿が見られる[[カード]]
-[[《大樹海》]]

**収録パック等 [#zf564de6]
-[[BEGINNER'S EDITION 1(第7期)]] BE01-JP125
-[[BEGINNER'S EDITION 1]] BE1-JP148
-[[DUELIST LEGACY Volume.2]] DL2-100 &size(10){[[N-Rare]]};
-[[暗黒魔竜復活−REVIVAL OF BLACK DEMONS DRAGON−]] RB-11 &size(10){[[Rare]]};
-[[Vol.4]] &size(10){[[Super]]};

**FAQ [#qa1c7364]
Q:このカードの[[効果]]分類はなんですか?~
A:特に[[効果]]の種別はない[[効果]]です。(11/06/08)~
  装備行為は[[チェーンブロック]]を作りません。(11/11/20)

Q:このカードを[[《プチモス》]]に装備させる場合は、[[通常召喚]]扱いなのですか?~
  それとも[[通常召喚]]扱いにならないのですか?~
A:装備させる場合なら[[通常召喚]]扱いならず、既に[[通常召喚]]を行った[[ターン]]でもこの[[カード]]を装備させる事ができます。(11/06/08)

Q:このカードを[[《プチモス》]]に装備させたとき、[[《激流葬》]]や[[《神の宣告》]]は[[発動]]できますか?~
A:[[モンスターの召喚]]ではないので、[[発動]]できません。~
  また、[[モンスター]]の[[効果]]であるため[[《マジック・ジャマー》]]などの[[効果]]も受けません。~

Q:このカードは必ず[[《プチモス》]]に装備させなければならないのですか?~
A:いいえ、この[[カードの効果]][[使用]]は任意であり、そのまま[[レベル]]3の[[モンスター]]として[[通常召喚]]することができます。~

Q:この[[カードの効果]]で[[相手]][[フィールド]]上の[[《プチモス》]]に装備する事ができますか?~
A:いいえ、装備できるのは[[自分]][[フィールド]]上に[[表側表示]]で存在する[[《プチモス》]]のみになります。(11/05/14)

Q:[[《魔力の枷》]]が存在している場合、このカードを[[《プチモス》]]に装備させる行為にライフコストは必要ですか?~
A:[[調整中]]。(11/06/08)