遊戯王カードWiki - 《Ｅ・ＨＥＲＯエアーマン》のバックアップ(No.84)

《Ｅ・ＨＥＲＯ(エレメンタルヒーロー) エアーマン/Elemental HERO Stratos》 †

効果モンスター（準制限カード）
星４/風属性/戦士族/攻1800/守 300
(1)：このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
以下の効果から１つを選択して発動できる。
●このカード以外の自分フィールドの「ＨＥＲＯ」モンスターの数まで、
フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
●デッキから「ＨＥＲＯ」モンスター１体を手札に加える。

　Ｖジャンプ(2006年10月号)　付属カードで登場した風属性・戦士族の下級モンスター。
　Ｅ・ＨＥＲＯの一体であり、自身の召喚・特殊召喚成功時にフィールド上の魔法・罠カードを選んで破壊できる、もしくはＨＥＲＯをサーチできる誘発効果を持つ。

　１つ目の効果は、自分フィールド上に存在する他のＨＥＲＯの数まで魔法・罠カードを選んで破壊する効果。
　対象をとらずに破壊するので、魔法・罠カードをチェーン発動され不発にされる可能性は少ない。
　しかし、効果処理時に他の表側表示ＨＥＲＯがいなくなると１枚も破壊できなくなる点には注意が必要である。
　逆に、この効果にチェーンしてチェンジ魔法カードでこのカードを《Ｍ・ＨＥＲＯカミカゼ》に変えれば破壊枚数を一枚増やせる。

　２つ目の効果は、「ＨＥＲＯ」をサーチする効果。
　このカードを召喚・特殊召喚するだけで１枚のカード・アドバンテージが得られる。
　ＨＥＲＯであれば制限なくサーチ可能であり汎用性は非常に高い。

　攻撃力も悪くない数値であり、《Ｅ・ＨＥＲＯオネスティ・ネオス》をサーチすればこのカードだけで攻撃力4300までのモンスターが処理可能。
　手札にこのカードと《融合》があれば、サーチしたカードと合わせて融合召喚が可能で、《融合回収》でこのカードを手札に戻せば、次のターンも続けて融合召喚できる。

　以上の点から、ＨＥＲＯデッキの必須カードとして扱われている。

効果について―
- 召喚・特殊召喚に成功した時に、１つ目の効果を発動するか、２つ目の効果を発動するか、あるいは効果を発動しないかを選ぶ。
  発動しない選択をした場合は何も処理を行わずチェーンブロックも作られない。
- 時の任意効果なのでチェーン２以降に召喚・特殊召喚するとタイミングを逃す。
- ＨＥＲＯモンスターの数を数えるのも、魔法・罠カードを選ぶのも、どちらも効果処理時である。
  （つまり、魔法・罠カードを対象をとる（指定する）効果ではない。）

登場時は３枚フル投入され、デッキの中の同名カードを次々と手札に加え、《貪欲な壺》等で使い回すというガジェットのような使われ方をされた。
【スキルドレイン】等の相性の悪いデッキでなければ、ＨＥＲＯとまるで関係ないほとんどのデッキに出張するという状態になっていたこともあり、登場直後の07/03/01の制限改訂で制限カードに指定された。
これ以降、召喚・特殊召喚に成功した時にモンスターをサーチする効果には何らかの制限（同名カードをサーチ範囲から外す、１ターンに１度の制約がある等）が課されることが多くなった。
また、召喚・特殊召喚に成功した時に特定カテゴリをサーチする効果を「エアーマン効果」と呼ぶ事もあるなど、後のカードに大きな影響を与えたカードである。

【エアブレード】の名の由来の１つはこのカードである。
時同じくして猛威を振るった【ダークゴーズ】と比較されることも多かったデッキだが、大抵はそのどちらにもこのカードが３枚積みされていたところからもこのカードの強さが覗える。

このカードと《冥府の使者ゴーズ》の流行時には《マインドクラッシュ》と《ダスト・シュート》の価値が急上昇し、急激なハンデス旋風が吹き荒れることになった。
大会等ではジャンルを問わず、ほぼ全てのデッキが《マインドクラッシュ》・《ダスト・シュート》を２、３枚ずつ投入していたほどであった。
また、汎用性には乏しいもののディスアドバンテージの無い１：１交換が可能な《畳返し》も一部で注目された。

制限カード指定から10年後の17/04/01で初めて準制限カードに緩和された。
同じくデッキの中の同名カードを手札に加える《妖精伝姫－カグヤ》の存在や、新マスタールールにおける【正規融合】の弱体化を見越したのかもしれない。

海外では13/09/01に禁止カードに指定されている。
その結果、全てのＨＥＲＯデッキが大幅に弱体化し、あちらでストラクチャーデッキ－HERO's STRIKE－が発売しても、環境に残ることは全くなくなってしまった。

ＨＥＲＯの必須カードだが、上記の通り、ＨＥＲＯ以外でも３枚積みする需要が高かったため、一時期非常に高騰した。
その後制限カードとなり、またDUEL TERMINAL －疾風のドラグニティ！！－に再録されたが、すぐに絶版になったため、相変わらず需要は高いままだった。
GOLD SERIES 2013以降に収録されたものは市場に多く出回っており入手は容易である。

《ライオウ》の適用下で召喚した場合、ＨＥＲＯを手札に加える選択肢は使用できないが、魔法・罠カードの破壊は行える。

当初の英語版テキストでは「ＨＥＲＯ」の部分が「『Ｅ・ＨＥＲＯ』または『Ｄ－ＨＥＲＯ』」となっていた。
《オシロ・ヒーロー》等を対象にしないための措置なのだが、このままでは英語版でＥ－ＨＥＲＯを対象にすることができない。
カード名に関する効果は日本語版に準拠されるため、エラッタによりテキストをＥ－ＨＥＲＯに対応したものに変更されることになった。
後にＭ・ＨＥＲＯやＶ・ＨＥＲＯが登場したが、今度はＨＥＲＯそのもののルール・名称変更による対応がなされた。

英語名の由来は「成層圏」を意味する「Stratosphere」からだろうか。

原作・アニメにおいて―
漫画GXで遊城十代が使用するＥ・ＨＥＲＯの一体。
初登場は「十代vs万丈目（１戦目）」だが、先攻１ターン目に召喚され、返しに《竜の騎士》に倒されるという地味な役回りだった。
「十代vsマッケンジー」戦では、《Ｅ・ＨＥＲＯレディ・オブ・ファイア》と共に《Ｅ・ＨＥＲＯＧｒｅａｔＴＯＲＮＡＤＯ》の融合素材となった。

漫画での効果は「攻撃力を半分にすることで直接攻撃ができる」というものであり、OCGとは大幅に異なっている。
なお、劇中で効果が使用されたのは「十代vs翔」戦のみであり、何故かカードテキストに効果が記されていない。
また、イラストは空を飛んでいるものとなっている。

漫画GXにて紅葉が使用した魔法カード《ヒーロープレッシャー》のイラストに描かれている。

Ｄチーム・ゼアルの「カイトvsフュージョン・マスク」戦において、フュージョン・マスクが使用。
《超融合》でカイトの《銀河眼の光子竜》を除去しつつ《Ｅ・ＨＥＲＯＴｈｅシャイニング》の融合素材となり、更に《ミラクル・フュージョン》で《Ｅ・ＨＥＲＯＧｒｅａｔＴＯＲＮＡＤＯ》の融合素材になるという理想的な働きを見せた。

コナミのゲーム作品において―
WCS2007ではダウンロードデュエリストとして登場。
【Ｅ・ＨＥＲＯ】ではなく、【ダイヤモンドガイ】を使用する。
TAG FORCE 3では、08/03/01の禁止・制限カードに基づいているにも関わらず、三沢大地（ヒーロー）のデッキにはこのカードが３枚入っている。
アニメGXにおいて影の薄かった三沢が、ファンの間で｢空気（エアー）キャラ｣と呼ばれていることをネタにしたものであろう。
DUEL TERMINALでは自身の名前や効果に関連してか、「サイクロン」「おおあらし」でコマンドが埋められている。