遊戯王カードWiki - 《あまびえさん》のバックアップ(No.19)

《あまびえさん/Amabie》 †

効果モンスター
星３/水属性/天使族/攻   0/守   0
(1)：自分メインフェイズ１開始時に、手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
お互いのプレイヤーは３００ＬＰ回復する。

　『あまびえさん』プレゼントキャンペーンで登場した水属性・天使族の下級モンスター。
　メインフェイズ１開始時に公開することで、お互いにライフポイントを300回復する起動効果を持つ。

　ライフ・アドバンテージだけを考えれば、自分だけが500回復できる《黄金の天道虫》に劣る。
　差別化を図るならば、相手も回復させる点に着目することになる。
　しかし、回復量が微量なこのカードでは【シモッチバーン】でも採用は厳しい。
　手札消費無しで相手を回復させられることから、《ＥＭライフ・ソードマン》とはシナジーが見込めるか。

そのステータスから、《デブリ・ドラゴン》や《カメンレオン》の蘇生に対応しており、そこから《氷結界の龍グングニール》のシンクロ召喚が可能。
ちなみに、レベル３の水属性モンスターの中で両者に対応しているのは、このモンスターと《ドリル・バーニカル》だけである。

起動効果であり、複数手札にあっても１ターン内に１枚しか発動できない。

「アマビエ」は、日本の肥後国（熊本県）の伝説の妖怪。
江戸時代後期に出現したとされ、当時の資料にはこの妖怪の図とともに以下のような文が記されている。
「肥後国の海の中に光るものが毎夜現れたため、現地の役人が確認に向かったところ、図のような姿の者が現れた。
『私は海中に住むアマビエという者だ。これより６年間、諸国は豊作になるが、同時に病が流行するであろう。そこで、早々に私の姿を絵に描き写して人々に見せなさい』と言って海中へと消えた」
言うとおりにした役人はアマビエの絵を周囲に広め、アマビエの絵を持っていたものは疫病から免れたと言われている。

その容姿を示した図には、「足元まで垂れ下がる髪」「鳥のような嘴」「菱形の眼」「魚の鱗」「尾ひれのような３本足」などの特徴が描かれている。
だが添えられた文ではその容姿の特徴については触れられてはいない。
資料についても上記しか存在しないため、これらが本当に「髪」「嘴」「眼」などのパーツを描いたものなのか、正確には不明である。
OCG・ラッシュデュエルともに、イラストは、この図に書かれた特徴が散りばめられたデザインとなっている。

本来は「アマビコ」という名前だったが「アマビエ」と書き間違えられ、そのまま定着したとも言われている。
「アマビコ」という名前の妖怪の伝承はいくつか例が存在し、またその内容もアマビエと似通っていることから、この説を支持する者も多い。

一部地域にだけ伝わるマイナー妖怪だったが、2020年に世界的に新型コロナウイルス感染症が流行。
その際、妖怪掛け軸専門店「大蛇堂」がこの伝説になぞらえてアマビエの絵を解説とともにSNSに投稿したところ話題となり、アマビエを描いて願掛けする様子がSNSを中心として流行した。
厚生労働省はコロナ禍の啓蒙としてこのアマビエを使用しており、拡大防止を呼び掛けるアイコンや新型コロナウイルス接触確認アプリ（通称「COCOA」）の起動画面にも使用されている。

このカードが発表されたオンラインイベントのＭＣによれば、このカードは「コロナ禍を払いのけ、乗り越えようというメッセージを込めて作られた」とのこと。
言わば、上記の伝説になぞらえて「アマビエの姿を描いた絵を人々に見せる」という願掛けを、遊戯王OCGという媒体を通じておこなっているというわけである。
社会情勢がきっかけとなって生まれた類を見ない稀有なカードだと言える。

新型コロナウイルス感染症流行拡大は、遊戯王OCGにおいても売上のみならず、当カードの配布キャンペーン延期(下記参照)、大型デュエルトーナメント「YCS」・その他イベント中止や規模縮小など多大な影響を与えている。
そのような厳しい状態にありながらもOCGを盛り上げ、みんなで乗り越えようと努力を続けている人々がいることを、このカードは示してくれている。
このカードを通じてそのような人々に想いを馳せ、感染症の病魔が去るように祈りを捧げるのもまた一興か。

当初は2021年1月16日、LIGHTNING OVERDRIVEの発売に併せて配布キャンペーンが開始される予定であった。
しかし配布直前に全国で感染症流行拡大の報道が相次ぐようになった結果、公式twitterよりキャンペーンは開始時期未定の延期が決定。
その後、暫くは配布実地日を検討中としていたが、同年2/20より配布を開始する旨が発表された。

なお「カード情報が出ているが入手がいつになるか不明」という状況は、Wiiのゲームソフト「遊戯王5D's Duel Transer」の付属カードという前例があった。
（2010年11月下旬発売予定→発売日不明の延期→2011年3月24日発売予定と告知されるも再延期→2011年4月21日発売）

手札から見せて発動する効果は、上記の伝説にちなんでか。
また、相手も回復させるのは、一緒に乗り越えようという意味だろうか。

公式twitterでは、OCG版の設定画とラッシュデュエル版の設定画の２種類が公開されている。

イラストにはアマビエとおぼしきモンスターが３体描かれ、カード名にも敬称の「さん(３)」・元々のレベルが３・回復数値が300など、いくつもの「３」に関連している。
Twitterで公開された設定画によると、「あまびえさん」と「３（匹）」を掛けているようだ。
また、「(イラストでは見えていないが)鯨の腹をしている」「小さいアマビエは妹」「天使族のためトビウオっぽい羽」だとも記載されている。

公式Twitterでのこのカードの紹介ツイートにおいて、カード名が《あまえびさん》と誤植されていた(現在は訂正済み)。
名前は似ているが、アマビエと甘エビに直接的な関係は一切無い。

遊戯王ラッシュデュエルでも同じ名前のカードがOCGと同日に登場しており、ラッシュデュエルとOCGの登場時期に差が無い初のカードとなった。
なお、効果は多少異なっており、あちらは(OCGで例えるならば)フィールドで発動する起動効果になっている。
またイラストもOCG版は大人の女性だが、ラッシュデュエル版はOCG版より幼い姿として描かれているなど違いがある。

コナミのゲーム作品において―
（2021年3月現在では）海外未発売カードだが、デュエルリンクスでは《Amabie》の英語名が与えられている。

関連カード †

メインフェイズ１の開始時に発動できるカード

収録パック等 †

『あまびえさん』プレゼントキャンペーン 21CC-JP001

Tag: 《あまびえさん》モンスター効果モンスター星3 水属性天使族攻0 守0