《あまびえさん》 †
効果モンスター
星3/水属性/天使族/攻 0/守 0
(1):自分メインフェイズ1開始時に、手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
お互いのプレイヤーは300LP回復する。
『あまびえさん』プレゼントキャンペーンで登場する水属性・天使族の下級モンスター。
メインフェイズ1開始時に公開することでお互いにライフポイントを300回復する効果を持つ。
ライフ・アドバンテージだけを考えれば自分だけが500回復できる《黄金の天道虫》に劣る。
差別化を図るならば相手も回復させる点に着目することになる。
しかし回復量が微量なこのカードでは【シモッチバーン】でも採用は厳しい。
手札消費無しで相手を回復させられることから《EMライフ・ソードマン》とはシナジーが見込める。
- 頒布後の裁定待ちだが、仮に起動効果であれば複数手札にあっても同時発動できない。
- 「アマビエ」は、日本の肥後国(熊本県)の伝説の妖怪。
容姿は髪が足まで垂れ下がり、鳥のような嘴、菱形の眼、魚の鱗を全身に、人間の生態とは異なる3本足。
文献によれば、江戸時代後期に出現したとされ、当時の資料にはこの妖怪の絵とともに以下のような文が記されている。
「肥後国の海の中に光るものが毎夜現れたため、現地の役人が確認に向かったところ、図のような姿の者が現れた。
『私は海中に住むアマビエという者だ。これより6年間、諸国は豊作になるが、同時に病が流行するであろう。そこで、早々に私の姿を絵に描き写して人々に見せなさい』と言って海中へと消えた。」
言うとおりにした役人はアマビエの絵を周囲に広め、アマビエの絵を持っていたものは疫病から免れたと言われている。
- 本来は「アマビコ」という名前だったが「アマビエ」と書き間違えられ、そのまま定着したとも言われている。
「アマビコ」という名前の妖怪の伝承はいくつか例が存在し、またその内容もアマビエと似通っていることから、この説を支持する者も多い。
- 一部地域にだけ伝わるマイナー妖怪だったが、2020年に世界的に新型コロナウイルス感染症が流行。
その際、妖怪掛け軸専門店「大蛇堂」がこの伝説になぞらえてアマビエの絵を解説とともにSNSに投稿したところ話題となり、アマビエを描いて願掛けする様子がSNSを中心として流行した。
厚生労働省はコロナ禍の啓蒙としてこのアマビエを使用しており、拡大防止を呼び掛けるアイコンや新型コロナウイルス接触確認アプリ(通称「COCOA」)の起動画面にも使用されている。
- 2020年の新型コロナウイルス感染症の流行拡大は、遊戯王OCGにおいても売上のみならず、大型デュエルトーナメント「YCS」・中小イベントの中止や規模の縮小など多大な影響を与えている。
またこのカードが発表されたオンラインイベントのMCによれば、このカードは「コロナ禍を払いのけ、乗り越えようというメッセージを込めて作られた」とのこと。
社会情勢がきっかけとなって生まれた稀有なカードと言える。
- 「手札から見せて発動する効果」は、上記伝説を引用してか、また、相手も回復させるのは、一緒に乗り越えようという意味だろうか。
- イラストにはアマビエとおぼしきモンスターが3体描かれ、カード名にも敬称の「さん(3)」・元々のレベルが3・回復数値が300など、いくつもの「3」に関連している。
ちなみに、元となったと考えられている「アマビコ」が3本足であり、上記の伝承が記された瓦版(今で言う新聞)が発行されたのも弘化3年である。
なおこれらにちなんでいるかどうかは不明。
- 公式Twitterでのこのカードの紹介ツイートにおいて、カード名が《あまえびさん》と誤植されていた(現在は訂正済み)。
名前は似ているがアマビエと甘エビに直接的な関係は一切無い。
関連カード †
収録パック等 †