*《くず&ruby(てつ){鉄};のかかし/Scrap-Iron Scarecrow》 [#top]
 通常罠
 (1):相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。
 その攻撃を無効にする。
 発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。

 [[STARTER DECK(2008)]]で登場した[[通常罠]]。~
 [[相手]][[モンスター]]の[[攻撃]]を[[無効]]にし、その後自身を[[セット]]状態に戻す[[一連の効果]]を持つ。~

 [[罠カード]]は[[セット]]された[[ターン]]に[[発動]]できないため、その後[[発動]]できるのは次の[[相手]][[ターン]]以降となる。~
 [[1ターンに1度]]だけ[[攻撃]]を[[無効]]にできると考えればわかりやすい。~
 [[《攻撃の無力化》]]等の一般的な[[攻撃]][[無効]][[罠カード]]と違い、何度も使用できるのが最大の特徴である。~

 現[[環境]]では[[戦闘ダメージ]]を与えて勝利する[[デッキ]]が多く、[[攻撃]]を[[無効]]にする[[効果]]は戦況をコントロールしやすい。~
 単純に[[攻撃]]を防御できるのはもちろんのこと、[[《時械神メタイオン》]]等の[[戦闘]]を介して[[効果]]を[[発動]]する[[モンスター]]には特に有効である。~

 [[デメリット]]がなく何度も使用できる防御[[カード]]ではあるが、この[[カード]]単体では[[カード・アドバンテージ]]を得ることはできない。~
 [[相手]][[モンスター]]1体の[[攻撃]]を阻んだとしても、その[[モンスター]]は健在であり、[[モンスター]]を複数並べられると、簡単に突破される。~
 そのため、通常の[[ビートダウン]]においては、[[攻撃]]を[[無効]]にする[[カード]]より、[[モンスター除去]]も兼ねる[[《次元幽閉》]]等の方が優先されやすい。~
 もちろん、他の[[攻撃]]反応型[[罠カード]]同様に、[[《魔導戦士 ブレイカー》]]等で[[攻撃]]される前に[[除去]]されることや、[[【デッキ破壊】]]等の[[攻撃]]をしてこない[[相手]]には無力である。~

 単なる防御[[カード]]としてではなく、[[自分]]の[[モンスター]]を複数[[ターン]]に渡り守る[[カード]]として使いたい。~
 [[サイクル・リバース]][[モンスター]]は[[ステータス]]が低い[[モンスター]]が多く、繰り返し[[攻撃]]から守りつつ[[リバース]]して[[アドバンテージ]]を得ることができる。~
 また、[[《スチームロイド》]]等の[[相手]][[モンスター]]からの[[攻撃]]に弱い[[カード]]や、[[《アックス・ドラゴニュート》]]等の[[デメリット]][[アタッカー]]とも相性が良い。~
 [[《ワーム・イリダン》]]とも相性が良く、毎[[ターン]][[相手]]の[[攻撃]]から身を守りつつ、[[ワームカウンター]]を貯めることができる。~

 他にも、「[[相手]][[モンスター]]を[[除去]]して[[アドバンテージ]]を得る[[カード]]」「目減りしない[[除去]]を行う[[カード]]」とも非常に相性が良い。~
 [[《スカラベの大群》]]・[[《ブレイズ・キャノン》]]といった[[カード]]の標的を[[フィールド]]に残し、永続[[ロック]][[カード]]ほどにはこちらの[[攻撃]]も阻害しない。~
 [[《カイザーコロシアム》]]のような相手の大量展開を阻害する[[カード]]と組み合わせる手も考えられる。~

 変わったところで言えば、[[カード]]を[[セット]]することを活かして[[《アルティマヤ・ツィオルキン》]]との[[コンボ]]が考えられる。~
 この[[カード]]で防御しつつあちらの[[効果]]で[[シンクロモンスター]]を[[特殊召喚]]することで同時に展開も行える。~
 ただし1度この[[カード]]の存在が明らかになると[[相手]]は[[除去]]するまで[[攻撃]]してこないことが多く、実際に[[モンスター]]を大量展開できる手段にはなりにくい。~
 逆に言えば本来の性能以上の防御力を発揮してくれるということになるので、守りとしては心強いことこの上ない。~

-[[攻撃]]を通すには複数の[[モンスター]]が必要になり、[[相手]]が[[モンスター]]を増やしてくることも考えられる。~
そこに[[《聖なるバリア −ミラーフォース−》]]や[[《つり天井》]]を合わせたり、[[《カオスポッド》]]の被害拡大を狙ったりする事で、大きな[[アドバンテージ]]を稼ぐことができる。~
また、[[《暗黒の扉》]]を[[発動]]していれば、[[自分]]の[[攻撃]]も制限されるものの[[2回攻撃]][[モンスター]]等を除く[[相手]]からの[[攻撃]]をほぼ完全にシャットアウトできる。~
[[《王家の神殿》]]と組み合わせることで、同じ[[ターン]]に[[相手]]の[[攻撃]]を2回止める事ができる。~

-[[攻撃]]を[[無効]]にする[[効果]]は、[[《攻撃の無力化》]]と同様に[[対象をとる(指定する)効果]]である。~
ゆえに[[《青氷の白夜龍》]]等の[[対象をとる(指定する)効果]]に[[耐性]]を持つ[[カード]]には無力である。~

-[[発動]]後に[[セット]]する[[効果]]は、「そのまま[[セット]]する」ため、再[[セット]]時に[[カードの位置]]を変えることはできない。~
また、[[セット]]する[[効果]]は[[強制効果]]であり、[[プレイヤー]]の意思で[[セット]]するかしないかを選択することはできない。~
なお、[[攻撃]]を[[無効]]にした後に[[セット]]処理が入ることで[[《ダブル・アップ・チャンス》]]等の[[発動]][[タイミングを逃す]]という地味な利点がある。~
--一度使った後は[[セット]]状態になる性質上、[[《撲滅の使徒》]]などの標的にされやすい。~
それを逆手に取って、他に[[セット]]した[[カード]]を標的からそらしやすくする使い方も出来る。~

-[[STARTER DECK(2008)]]に新規収録された遊星の[[カード]]の内、この[[カード]]だけは[[デュエリストパック]]に再録されていない。~
その後、扱いやすい[[効果]]であることや後述のアニメの活躍が評価された為か[[GOLD SERIES 2013]]への収録を果たした。~

-[[STARTER DECK(2008)]]を使用した対戦会である遊戯王5D'sOCG スターターデッキ2008大会では、この[[カード]]で何度も[[攻撃]]を止められる[[デュエル]]が多かった。~
これは、[[STARTER DECK(2008)]]にはこの[[カード]]を[[破壊]]できる[[カード]]が[[《トルネード》]]・[[《ツイスター》]]しか存在しないためである。~

-「かかし(案山子)」とは、田畑に立てて動物を追い払う人形のことである。~
また、元々は獣肉や毛髪を焼いて串に刺して立て、その悪臭で動物を追い払うものであった。~
[[攻撃]]を[[無効]]にする[[効果]]は、動物を追い払うという役割から来ているのだろう。~

--海外版の[[イラスト]]では、足元が二つに分かれている。~
アニメでもこの点を配慮して変更されているが、こちらは横長の棒が短くなっている。~

-原作・アニメにおいて―~
アニメ5D'sの「遊星vs牛尾」(1戦目)において遊星が初使用。~
[[《手錠龍》]]の[[攻撃]]を防ごうとしたが、牛尾の[[《ギャクタン》]]により[[無効]]化され[[デッキ]]に戻された。~
「遊星vs瓜生」戦においても使用。~
[[《デビルドーザー》]]や[[《鉄鋼装甲虫》]]に対して[[発動]]せず、何故か[[《電動刃虫》]]の[[攻撃]]を防ぐために[[発動]]された。~
その後も度々使用されているが、初登場時から「vsアポリア」戦に至るまで[[相手]]の対策により「vsゴースト」戦を除いて2度以上[[発動]]に成功することは無かった。~
「vsゴースト」戦においても[[発動]]にこそ成功したが、[[連続攻撃]]を可能とする[[罠カード]]《バトル・リターン》で対策されていた。~
「遊星vs太郎」戦では[[《チューニング・サポーター》]]の[[効果]]で[[ドロー]]されるが、結局この[[カード]]が使用されることはなかった。~
「遊星vsハラルド」戦、「遊星vsアンチノミー」戦、「遊星vsジャック」(4戦目)では[[《シューティング・スター・ドラゴン》]]の[[効果]]でめくられている。~
「遊星vsZ-ONE」戦では[[攻撃]]を行うことで[[効果]]を[[発動]]する時械神の[[メタ]][[カード]]として使用され、[[《時械神ガブリオン》>《Z−ONE/モンスターB》]]の[[効果]]で[[デッキ]]に戻されるまで3回の[[攻撃]]回避に成功している。~

--「vsゴースト」戦では、「[[相手]][[モンスター]]が[[攻撃]]してきた時、その''[[攻撃力]]''を[[無効]]にし……」と言い間違えている。~

--「遊星vsアンチノミー」戦においてアンチノミーが使用した[[罠カード]]《マグネティック・ストーム》の[[イラスト]]に描かれている。~

--「クロウvs鉄蔵」戦では鉄蔵が使用。~
[[《BF−黒槍のブラスト》]]の[[攻撃]]を2度も[[無効]]にした。~
この[[デュエル]]では他にも同じく再[[セット]]する[[効果]]を持つ[[カウンター罠]]《くず鉄のバリケード》・[[罠カード]]《くず鉄の落とし穴》が登場した。~
また[[デュエル]]以外でも鉄蔵は、自宅への侵入者を撃退するのに、この[[カード]]と同じ形をした罠を使用していた。

--アニメ5D's公式サイトのデュエルワンポイントレッスンにおいて、[[墓地]]に行かず[[フィールド]]に残る点を龍可に「他にこんな[[カード]]ない」と言われている。~
同じ追加[[効果]]はアニメでは上述したくず鉄シリーズも持っているが、[[OCG]]では[[《くず鉄の像》]]が登場するまで存在しなかった。~
また、龍亞やZ-ONEに「守りのエースカード」「守りの要」と評されており、長年遊星を支えてきたこの[[カード]]に相応しい評価と言える。~

-コナミのゲーム作品において―~
[[DUEL TERMINAL]]では遊星が使用。~
[[罠カード]]を[[除去]]する手段が限られているスピードデュエルでは強力な[[カード]]であり、[[《シールド・ウィング》]]とも併用されることから、遊星との[[デュエル]]では[[デッキ]]切れで敗北することが多い。~
また、[[闇>闇属性]]ステージの背景に[[イラスト]]のかかしが確認できる。~


**関連カード [#card]
-[[《くず鉄の像》]]
-[[《速攻のかかし》]]

-[[《ネクロ・ガードナー》]]
-[[《ナチュル・バタフライ》]]

―[[発動]]後に[[カード]]を[[セット]]する
-[[《サイバー・シャドー・ガードナー》]]

-[[《おとり人形》]]

-[[《砂塵の大竜巻》]]

**このカードを使用する代表的なデッキ [#deck]
-[[【トゥーンコロシアム】>【トゥーン】]]
-[[【トゥーンコロシアム】>【トゥーン】#nb821f0a]]
-[[【聖刻ツィオルキン】>【聖刻】#u8938d75]]

**収録パック等 [#pack]
-[[STARTER DECK(2008)]] YSD3-JP032
-[[STARTER DECK(2009)]] YSD4-JP038
-[[STARTER DECK(2010)]] YSD5-JP040
-[[DUEL TERMINAL −星の騎士団 セイクリッド!!−]] DT13-JP046
-[[GOLD SERIES 2013]] GS05-JP019 &size(10){([[Gold]])};
-[[ストラクチャーデッキ−シンクロン・エクストリーム−]] SD28-JP035

**FAQ [#faq]
Q:[[《王宮のお触れ》]]適用中に[[発動]]した場合、この[[カード]]は[[セット]]されずに[[墓地に送られ>墓地へ送る]]ますか?~
A:[[セット]]できず、[[墓地]]に送られます。(08/03/15)

Q:[[相手]][[フィールド]]上に[[《ダーク・シムルグ》]]が存在する時にこの[[カード]]を[[発動]]したらどうなりますか?~
A:「[[攻撃]][[無効]]」[[効果]]は有効ですが、[[セット]]できないため[[墓地]]に送られます。(08/03/15)

Q:[[セット]]するのは、どの時点ですか?~
A:《くず鉄のかかし》自身の[[チェーンブロック]]内で、セットします。(11/04/20)

Q:[[相手]][[攻撃宣言]]に《くず鉄のかかし》を[[発動]]したところ、相手に[[チェーン]]され[[効果解決時]]には対象がいなくなりました。~
  この場合、《くず鉄のかかし》のそのまま[[セット]]する[[効果]]は処理しますか?~
A:《くず鉄のかかし》の[[効果]]が[[無効]]にされたわけではないので《くず鉄のかかし》は[[セット]]されます。(08/07/03)

Q:[[攻撃]]を[[無効]]にする処理と[[セット]]する処理は同時に行われる扱いですか?~
A:いいえ、[[攻撃]]を[[無効]]にした後にこの[[カード]]を[[セット]]する処理を行うので同時ではありません。(11/04/22)

Q:[[チェーン]]して、この[[カード]]を[[対象]]に[[《鳳翼の爆風》]]を[[発動]]した場合どのような処理になりますか?~
  (通常、[[発動]]済みの[[通常罠]]は[[デッキ]]に戻らないが、この[[カード]]は[[フィールド]]に残るので)~
  また、[[チェーン]]の順番が逆の場合はどうなりますか?~
A:[[チェーン]]1で発動したこの[[カード]]を[[対象]]に[[《鳳翼の爆風》]]を[[発動]]することはできません。(14/04/27)

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//ルールやカードの処理等についての質問は、公式サイトの「遊戯王カードデータベース」で調べるか、ルール質問BBSを利用してください。

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