遊戯王カードWiki - 《キラー・トマト》のバックアップ(No.114)

《キラー・トマト/Mystic Tomato》 †

効果モンスター
星４/闇属性/植物族/攻1400/守1100
(1)：このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから攻撃力１５００以下の闇属性モンスター１体を攻撃表示で特殊召喚する。

　Pharaoh's Servant －ファラオのしもべ－で登場した闇属性・植物族の下級モンスター。
　戦闘破壊され墓地へ送られた時に攻撃力1500以下の闇属性モンスターをデッキから表側攻撃表示で特殊召喚できる誘発効果を持つ。

　闇属性専用のリクルーター。
　モンスター効果によってリクルートできるカードの総数は800種以上と多岐に渡り、また汎用性の高いカードを多く含む。
　専用のサーチまたはリクルート手段の無い低攻撃力の闇属性を積むデッキでは、潤滑油として起用できる。

　しかし現在では戦闘破壊を待つのは遅く、各種コストや効果による除去には一切対応していない。
　自爆特攻であれば補えるが、戦闘を妨害される可能性もあり、戦闘ダメージも痛い。
　また現在ではテーマ単位でサーチやリクルートを備えていることが多く、このカードの効果の価値が低下している。
　リクルート範囲が同じでメインフェイズに能動的に行いやすい効果破壊をトリガーとするリメイクカード《キラー・ポテト》の存在も立場をより厳しくする。
　そういった事情があり、かつてはよく使われたカードという立ち位置になってしまったのは否めない。

以下、リクルートできるモンスターの一例を記す。
攻撃力1500（最高値）のカードは、カード名を太字で表記。

下級モンスター
- 条件の緩いサーチャーの《クリッター》・《黒き森のウィッチ》
- アンデット族専用サーチャーの《ゴブリンゾンビ》
- 魔法使い族専用リクルーターの《見習い魔術師》
- 手札破壊効果を持つ《魂を削る死霊》・《首領・ザルーグ》
- 召喚・反転召喚・特殊召喚成功時にデッキから闇属性モンスターを墓地へ送る《終末の騎士》
- サイコロの判定によりフィールドのカードを破壊する《スナイプストーカー》
- レベル４モンスターをリクルートできる《召喚僧サモンプリースト》
- 墓地のモンスターをコピーする《ファントム・オブ・カオス》
- 相手フィールドのモンスター効果をコピーする《Ｎ・ブラック・パンサー》
- 自分の墓地のモンスターの数×300が攻撃力になる《カオス・ネクロマンサー》
- サイクル・リバースモンスターの《スカラベの大群》・《イナゴの軍勢》・《ステルスバード》
- 左端のメインモンスターゾーンにいる限り攻撃力2300に上昇する《魅幽鳥》
- 強力な融合モンスターを特殊召喚できる《デビル・フランケン》

上級モンスター
- フィールドに維持する事で自己強化を重ねる《レジェンド・デビル》
- 自分フィールドのモンスターが戦闘破壊された時に自己再生できる《異界の棘紫獣》
- 三幻魔をリクルート・サーチできる《暗黒の召喚神》
- ライフと引き換えに攻撃力3600に上昇できる《ヴァンパイア・フロイライン》

最上級モンスター
- 戦闘破壊に滅法強く、以後の形態で更なる効果を得る《ユベル》

チューナー
- 手札１枚をデッキトップに戻す事で自己再生できる《ゾンビキャリア》
- 起動効果により攻撃力2600未満のモンスターを一方的に戦闘破壊できる《ＢＦ－疾風のゲイル》
- １ターンに１度だけ戦闘では破壊されない《ダーク・リゾネーター》
- コストを払う事で攻撃を無効にする《クレボンス》
- 手札・墓地からの自己特殊召喚効果を持つ《亡龍の戦慄－デストルドー》

類似性能の属性リクルーターの中で、唯一、レベル１～７までのチューナーをリクルートできる。

このカードが登場した当初は、《黒き森のウィッチ》と《クリッター》の二大サーチャーの規制が緩かった。
そのため、規制が厳しくなるまで同じパックで登場した属性指定リクルーターよりも高い評価を受けていた。
【闇属性】のキーカードでありながら【スタンダード】の主要モンスターとしても扱われたカードである。
自身の名前を冠した【トマハン】というデッキが存在するなど、属性指定リクルーターの中でも飛びぬけた存在だった。
- その一方パックでのレアリティが高い、構築済みデッキに唯一２枚以上入ったことがない、BEGINNER'S EDITION 1（第７期）以降10年以上再録がないなど、６枚の中では飛び抜けて入手性に難があった。
  2022年にデュエルロワイヤルデッキセットEX ROUND2でようやく再録され、またこれが初の２枚以上の収録となった。
  - なおデュエルロワイヤルデッキセットEX ROUND2を１セット購入すると、「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」デッキと「仮面魔獣デス・ガーディウス」で３枚、「サクリファイス」デッキで２枚の計８枚が手に入る。

元ネタは、恐らくジョン・デ・ベロ監督の米国映画『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』だと思われる。
ストーリー自体はトマトが人を襲撃するというだけの内容なのだが、Ｂ級映画らしいキャストや演出が人気を得て、最終的にはアニメまで作られた。
事実、このカードのイラストはアニメのトマトと非常に似ている。

英語版では殆ど面影の無い写実的で恐ろしげな顔のイラストに差し替えられており、名前も「Killer」がまずいためか「Mystic Tomato」になっている。
- 日本版のイラストはキリスト教と関係のある「ハロウィン」を想像させるため、宗教上の問題から変更されたのかもしれない。
  もしくは、単に上記のアニメ作品との類似性を避けるため変更された可能性もある。
  一方で、同じくハロウィンを題材にしている《ゴースト王－パンプキング－》のイラストは想像させないイラストなのか修正を受けていない。

原作・アニメにおいて―
アニメ版「バトルシティ編」の「遊戯vsパンドラ」戦にてパンドラが使用。
１枚目が初手に来ていたが遊戯の《手札抹殺》によって捨てられた。
その後２枚目が召喚されたが、効果が発揮される事はなく、《黒魔族復活の棺》の生け贄にされた。
- 原作において、上記シーンで召喚されたのはこのカードではなく「南瓜型モンスター」（詳細不明）だった。

アニメGXでは橘一角のデッキに入っているのが確認できる。
彼の使用する効果モンスター《不死のデスロード》のサポート用だったのだろう。
「翔＆剣山vs氷丸＆雷丸」戦では、氷丸の使用した永続罠《メビウスの氷河》のイラストに登場している。

アニメZEXAL第50話では、フォールガイズ・ウルフのデッキタイプが「Mystic Tomato Hand Destruction」と表示されていた。
また、トマトをモチーフとしたモンスターを遊馬と豊作が使用している。

アニメARC-V第21話において、遊矢が読んでいた雑誌「Ｄステップ」に「トマトハンデスデッキ」の記事が載っており、そのデッキレシピに３枚投入されている。

コナミのゲーム作品において―
DMシリーズでは効果を持たないモンスターとして登場し、オリジナルのテキストが存在する。
「トマトを口に入れられ窒息した人間がこのような姿になった」と書かれている。
DM4では生け贄を必要とするため全く使えないカードと化しているが、それ以上に他に類を見ないおぞましい設定である。
- DUEL TERMINALでは闇マリク、EXステージのモクバ、ユベル、ボマー、十六夜アキが使用。
  攻撃する際は「ケッケッケッケッケ……」という音声が入っており、体当たりをする。
  十六夜アキは第10弾から使用し専用ボイスがある。

スマホアプリ「デュエルリンクス」ではアニメで使用したのを踏まえてかパンドラが使用すると専用のセリフを述べる。
また《ハングリーバーガー》を儀式召喚する為のコスト調達に役立つ為か、あるいはイラストネタの為かは不明だが、モクバも使用する。
闇マリクも《仮面魔獣デス・ガーディウス》を主体としたデッキで、ユベルも《ユベル》主体のデッキに採用している。
いずれの決闘者も３枚投入しているものの、プレイヤーの使用するカードとしては19/12/12まで実装されていなかった。
このことがこのカードの汎用性を物語っていると言えるだろう。