速攻魔法 自分フィールド上に魔法使い族モンスターが存在する場合、 自分の墓地の「魔導書」と名のついた 魔法カードを3枚までゲームから除外して発動できる。 このカードを発動するために除外した魔法カードの数によって以下の効果を適用する。 「ゲーテの魔導書」は1ターンに1枚しか発動できない。 ●1枚:フィールド上にセットされた 魔法・罠カード1枚を選んで持ち主の手札に戻す。 ●2枚:フィールド上のモンスター1体を選んで 裏側守備表示または表側攻撃表示にする。 ●3枚:相手フィールド上のカード1枚を選んでゲームから除外する。
ABYSS RISINGで登場した速攻魔法。
魔法使い族がフィールド上に存在することを条件、墓地の魔導書1〜3枚の除外をコストとする、重いカードである。
とはいえ魔導書には《グリモの魔導書》や《ヒュグロの魔導書》、それらをコピーできる《セフェルの魔導書》等サーチが豊富に存在するため、墓地にコストを用意することは難しくない。
除外した魔導書は《アルマの魔導書》で再利用できるため、セットで採用したい。
このカード自身も魔導書であるため、発動さえできれば墓地から減少する魔導書の枚数は実質1枚少ないとみる事もできる。
その後《アルマの魔導書》を発動すれば、それ自体とサルベージしたカードの使用とでさらに2枚回復できる。
それぞれ1枚だけ採用し、必要に応じてサーチしてくるのも良いだろう。
1枚積みで活躍させやすいのは【魔導書】のサーチ力ならではである。
まず、1枚除外での効果はセットされた魔法・罠カード1枚のバウンス。
最も手軽に発動できるというメリットを除いて、あまり有用性がなく、除外をコストにしてまで使うかはやや疑問がある。
速攻魔法ではあるが、セットされたものにしか使えないため、せいぜいエンドサイクと同様の運用か、除去を回避する目的でしか意味を成さないだろう。
2枚除外での効果は場のモンスター1体に対する表示形式の変更。
《月の書》または《太陽の書》と言えるような効果であり、相手の妨害にも、自分の守りにも使える。
自分のリバース効果を発動させるには使いやすく、《魔導書士 バテル》の効果を再利用することもできる。
しかし、相手のリバース効果などは妨害できず、確実性には不安がある。
3つ目の効果は相手のカード1枚の除外。
速攻魔法でカードの種類も表示形式も問わない除外は非常に強力だが、コストが非常に重いため1デュエルに複数回発動するのは厳しい。
デュエルを左右するパワーは秘めているため、ここぞというタイミングに賭けたい。
《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》系統のカード効果では破壊されないモンスターも対処できるのが最大の魅力である。
しかしながら、墓地の魔導書を増やさないこのカードよりも《強制脱出装置》等で済んでしまう事も多い。
差別化できる点としては、サーチが容易である事に加えて、自分のターンに手札から即発動可能な所が挙げられる。
バトルフェイズ中に登場した《トラゴエディア》等を瞬時に除外し、そのまま後続のアタッカーで直接攻撃を狙ったりなど攻撃的な運用ができる。
それで相手のライフを削りきれるなら除外した魔導書も痛手にならない。
いずれにせよ、このカードを活用するためには素早く墓地に魔導書を溜めること、使用後のコストを《アルマの魔導書》でフォローしていくことが重要となる。
墓地にコストがなくて発動できない、あるいは墓地の魔導書を除外したことが後に響くといったことのないよう運用していきたい。
―イラスト関連