《ヴァンパイアジェネシス/Vampire Genesis》

効果モンスター
星8/闇属性/アンデット族/攻3000/守2100
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在する「ヴァンパイア・ロード」1体を
ゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。
手札からアンデット族モンスター1体を墓地に捨てる事で、
捨てたアンデット族モンスターよりレベルの低い
アンデット族モンスター1体を自分の墓地から選択して特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

 一応、《ヴァンパイア・ロード》の上位に位置するアンデット族モンスター。
「ストラクチャーデッキ−アンデットの脅威−」に収録された新カードであるが、先の「ストラクチャーデッキ−ドラゴンの力−」に収録されている《真紅眼の闇竜》とは異なり、除外するモンスターと比較すると力不足が否めない。
それどころか、明らかに弱体化していると言っても過言無い程である。

 さて、では何が問題なのか?
まず、せっかく《ヴァンパイア・ロード》を除外して出しても、あっさりと墓地に落ちてしまう点だ。
最大の利点であった自己再生効果がなくなっているために、《炸裂装甲》や《地砕き》、《ならず者傭兵部隊》等で簡単に対処されてしまうのだ。
また、一度特殊召喚に成功しても墓地に行ってしまうと蘇生は不可能。
テキストの手順で「のみ」特殊召喚が可能なので、アンデット族にも関わらず《生者の書−禁断の呪術−》に対応していない。
更に、特殊召喚モンスターなので《ミイラの呼び声》にも《ピラミッド・タートル》にも対応していない。
つまり、アンデット族の強さの根源たるサポートカードの恩恵…多彩な特殊召喚の方法に一つも対応していない、ということになる。
以上の様な点から、わざわざ《ヴァンパイア・ロード》を除外する理由が見当たらないのだ。

 そして効果の方だが、こちらも余り利用価値のあるものではない。
テキストの「捨てたアンデット族モンスターよりレベルの低いアンデット族モンスター1体を自分の墓地から選択して特殊召喚する」…というのが大きなネック。
数の多い★4を捨てても★3以下しか蘇生できないのだから、有効活用には上級モンスター・最上級モンスターが多く必要になり、必然的に事故を起こしやすくなる。
《ミイラの呼び声》と併用すれば事故を起こす確率は減るが、直接的なアドバンテージには繋がりにくい。
コストが必要な蘇生効果ならば召喚手順も簡単で、かつ対象が限定されない《創世神》の方が優秀なのは言うまでもない。
しかも、同じ特殊召喚アンデットにはノーコストで蘇生効果を持つ《不死王リッチー》がいる。
《生者の書−禁断の呪術−》と言う無制限蘇生カードの存在も使いにくさに拍車をかける。
《生還の宝札》と併用しドロー強化を図れない事も無いのだが、相性が良いカードは他に幾等でもあるだろう。

 このカードを使う意味も理由も無いのが現実であり、攻撃力以外では何の利点も無いモンスターと言っても過言では無いだろう。
「ストラクチャーデッキ−アンデットの脅威−」から、一番最初に抜かれてしまうカードかもしれない。

関連カード

収録パック等

FAQ

Q:
A: