《王宮のお触れ/Royal Decree》 †
永続罠(準制限カード)
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
このカード以外のフィールド上の罠カードの効果を無効にする。
BOOSTER5で登場した永続罠。
フィールドに存在する限り罠カードの効果を無効にする効果を持つ。
魔法カードの効果を無効にする《王宮の勅命》と対を成す。
その特性から極めて強力なルール介入型の永続罠と言える。
表側表示で存在する限り、自他共にこれ以外の永続罠及びフィールド上で発動した通常罠・カウンター罠の効果を全て無効にする。
スペルスピード2の罠カードにチェーンすれば擬似的なカウンター罠としても働く。
使用上の注意点は多数あるが、発動時の無効の仕方と、既に表側表示で存在している時の無効化の仕方の2つに分けて以下説明する。
まずは《王宮のお触れ》を表側表示にしてカードの発動をする際の注意点。
- 永続効果故に効果解決時にフィールドにないと効果を発揮しない。
例えば「通常罠《強欲な瓶》の発動などを《サイクロン》で無効にしようとする」というのは初心者が犯す典型的なミス。
しかし、永続罠《王宮のお触れ》の発動にチェーンして《サイクロン》で破壊した場合、《王宮のお触れ》の効果は発揮できない。
この違いは通常罠その他と永続罠などの永続効果の違いとしてしっかり理解しておきたい。
- 《王宮のお触れ》を表側にしてカードを発動したとき、これにチェーンした罠カードの効果は無効にできない。
チェーン処理はチェーンを積んでその逆順のため、《王宮のお触れ》より後に組まれた罠カードの効果は無効化されないのである。
特に《サンダー・ブレイク》や《砂塵の大竜巻》をチェーンされれば効果を適用することなく破壊されてしまう。
- 一方で《王宮のお触れ》が破壊されていないなら、より前にチェーンを組んだ罠カードは無効化する。
1:《大嵐》、2:《リビングデッドの呼び声》、3:《王宮のお触れ》
とチェーンを組んだ場合、《王宮のお触れ》は最終的には破壊されるが、チェーン途中の《リビングデッドの呼び声》を無効にしてしまう。
- カウンター罠の発動にスペルスピードの遅い《王宮のお触れ》をチェーン発動することは出来ない。
従って、カウンター罠を警戒するなら、あらかじめに発動しておく必要がある。
相手のターンでこのカードを発動すれば、そのターンで新たにセットした罠は発動できないのでその罠をシャットアウトすることもできる。
永続効果として表側で存在しているときの注意点。
- 《王宮のお触れ》が発動する前から発動し、フィールド上に既に存在する永続罠の効果は無効化される。
- このカードは「効果を無効化する」だけであって罠カードの発動は許してしまう。
「カウンター罠の発動に成功する」ことが条件の効果モンスターである《豊穣のアルテミス》等は効果を使うことが可能。
即ち、このカードは《裁きを下す者−ボルテニス》や《天空の聖域》の影響下にある《天空聖者メルティウス》の効果で破壊することができる。
【エンジェル・パーミッション】を使うのであれば覚えておきたい。
- 既に適用され、かつ既に存在しない罠の効果は無効化しない。
《王宮のお触れ》の発動前に適用された《死のデッキ破壊ウイルス》の残りのターン数を無効化することは出来ない。
《和睦の使者》発動後、チェーンせずに《王宮のお触れ》を後に表側表示にして発動しても、《和睦の使者》の効果は無効化されない。
- 《王宮のお触れ》の無効化効果は、発動した罠カードの効果解決時に永続効果としてチェーンを組まずに処理。
罠カードの発動にチェーンして、《サイクロン》で《王宮のお触れ》を破壊対象に選ぶと、逆順で処理した結果、発動した罠カードは有効となる。
何らかの処理で「罠カードの効果解決時にこのカードが存在しない」ならば、その罠カードの効果は有効となるのである。
- 罠カードを発動後、《非常食》をチェーンしてフィールド上で発動し直後に墓地に送っても、効果の無効化は適用される。
《王宮のお触れ》が表側表示時で存在する限り、フィールド上で発動した罠カードの効果は効果解決時に墓地に送られていようと無効化される。
- フィールド上以外で発動する罠カードは無効化しない。
墓地に送られてからの効果を持つ《黄金の邪神像》などは有効となる。
- 罠の維持コストは無効化されない。
《銀幕の鏡壁》のスタンバイフェイズに支払うコストはフィールドに維持する限り必要となる。
- 適用中に発動した罠カードは、無効化された後、通常罠・カウンター罠は墓地へ送られ(除外される場合もある)、永続罠はフィールド上に残る。
その他の注意点。
- 《リビングデッドの呼び声》とその効果で特殊召喚されたモンスターがフィールドにいる状態で、《王宮のお触れ》の効果が適用される状態になっているときの扱い。
- 永続罠の特性から使い捨てのカウンターとしては使いにくい。
維持コストもないので、自発的な《王宮のお触れ》の破壊にはディスアドバンテージが発生する。
こちらのデッキの罠カードの比率が高いのなら、罠カードの使用の邪魔になる。
- 「お触れ」とは、役所からの布令(官署からの命令)や示達(官庁から国民への文書での通知)のこと。
- 原作・アニメにおいて―
アニメオリジナル「ドーマ編」において、「海馬vsアメルダ」(1戦目)でアメルダが使用。
海馬の《死のデッキ破壊ウイルス》の発動を防いだが、後にフィールドに伏せられたウイルスを思わぬ形で使われることになった。
アニメ「王国編」において、ペガサスが大会のルール説明をしているシーンがある。
このシーンの映像とこのカードのカードイラストはほとんど同じものである。
イラストの中心に描かれている王の位置にペガサスがいることになる。
- アニメGXにおいては「十代vs空野」戦において空野が使用。
十代の《シークレット・ミッション》を無効にし、【お触れホルス】の布陣を築いた。
関連カード †
収録パック等 †
FAQ †
Q:裏側表示のこのカードが《砂塵の大竜巻》で破壊されそうになった時に、このカードを発動して破壊効果を止めることは出来ますか?
A:はい。効果が無効になるのでこのカードの破壊を防ぐことができます。
Q:このカードが発動された時、《盗賊の七つ道具》の効果で破壊する事が出来ますか?
A:はい。このカードの発動にチェーンすれば、無効にして破壊することができます。
Q:このカードと相手が先に発動しておいた《人造天使》が表側表示で存在しています。
相手がカウンター罠の《キックバック》などを発動した場合、カウンター罠の効果は無効になりますが、《人造天使》の「人造天使トークン」は特殊召喚されるのでしょうか?
A:《王宮のお触れ》の効果で《人造天使》が無効化されているので「人造天使トークン」を特殊召喚できません。
Q:《王宮のお触れ》の発動にチェーンして《砂塵の大竜巻》を発動し、《王宮のお触れ》を破壊することはできますか?
A:《王宮のお触れ》よりも後にチェーンした《砂塵の大竜巻》の効果は《王宮のお触れ》では無効にされないため可能です。