通常魔法 「強欲で貪欲な壺」は1ターンに1枚しか発動できない。 (1):自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。 自分はデッキから2枚ドローする。
ザ・ダーク・イリュージョンで登場した通常魔法。
デッキトップから10枚を裏側表示で除外し、2枚をドローする効果を持つ。
《貪欲な壺》のような下準備も、手札・フィールドのカードを減らすことも、特殊召喚封じなどのデメリットもなしに2枚ドローできる、非常に貴重なカード。
禁止カードの《強欲な壺》と同等の手札補充能力を持つ強力なドローソースである。
ただし、コストとして10枚ものカードをデッキトップから無作為に除外するため、ドローする前に欲しいカードがデッキからなくなってしまう危険性を孕んでいる。
裏側表示で除外されたカードは表面が判読できない扱いとなるため、一切帰還できず、カード名を参照する効果を受けないなど再利用が極めて困難となる。
また、除外された状態で発動できる効果も使えない。
ハイランダーや【フルバーン】・【メタビート】等、サーチカードが乏しく、どのカードを失ってもさほど問題がないデッキでは気兼ねなく使用できる。
逆にサーチ手段が豊富なデッキなら、先に必要なカードをサーチしてから発動すれば、デメリットは抑えられる。
そもそも、多くのデッキではデッキコンセプトに関わるキーカードは複数枚積むのが基本であり、1枚程度の発動ならデメリットは大して気にならない。
総合的に見て、現在最もデッキを選ばず採用できるドローカードであり、環境で戦うガチデッキからファンデッキに至るまで極めて幅広く使われている。
採用可能性がないと言えるのは、複数のピン挿しカードが1種類でも除外されると勝利が絶望的になる【エクゾディア】や【ウィジャ盤】、3枚の《ヴォルカニック・バックショット》が1枚でも除外されると大幅に弱体化する【ヴォルカニック・バーン】?など、ごく少数である。
膨大な除外コストを活用する方法も少数ながら存在する。
カードの種類を問わず、枚数のみを参照する《魂吸収》や《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》等であれば、この大量除外コストを存分に活かすことができる。
他にも、《カオス・エンド》の発動条件もこのカード1枚で満たせる、《ネクロフェイス》を召喚してデメリットを帳消しにしつつ強化するなどの運用が可能である。
いずれにせよ除外コストを何かに活かそうとすると、《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》を挿すか、ある程度専用の構築をする必要がある。
―イラスト関連