*《&ruby(くじゅう){苦渋};の&ruby(せんたく){選択};/Painful Choice》 [#n571bee9]
 通常魔法(禁止カード)
 自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。
 相手はその中から1枚を選択する。
 相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、
 残りのカードを墓地へ捨てる。

 [[Magic Ruler −魔法の支配者−]]で登場した[[通常魔法]]。~
 [[墓地肥やし>墓地を肥やす]]と[[サーチ]]を兼ねた[[効果]]を持つ。

 恐ろしく強力な[[サーチ]][[カード]]。~
 [[通常魔法]]かつ[[ノーコスト>コスト]]という使いやすさに反して、消費なく[[デッキ]]から[[カード]]を[[交換>手札交換]]する。~
 単純な[[デッキ圧縮]]にもなるが、メインとなるのは[[墓地]]に4枚の[[カード]]を[[サーチ]]し、強力な[[墓地]]利用[[カードの発動]]を補佐する性質である。

 [[サーチ]][[カード]]としては不確定に思えるが、5枚の中に[[同名カード]]を含んでも良い為、[[相手]]による選択をかなり限定できる。~
 あらゆる[[種族]]・[[属性]]・[[レベル]]・[[ステータス]]を選択できる、[[サーチ]]範囲や使い勝手の良さでは右に出るものはない。~
 もっと言えば、後半の[[効果]]こそ活かしにくいが、[[魔法・罠カード]]までも[[サーチ]]可能である。~
 近年では、[[《リチュアの儀水鏡》]]や[[《ジェムナイト・フュージョン》]]等、後半の[[効果]]すら活かす[[魔法・罠カード]]も存在する。~

 何よりも、この[[カード]]の真価は後半の[[墓地を肥やす]]性質にある。~
 [[テキスト]]を言い換えれば「[[相手]]は5枚中4枚を選択して[[墓地に捨て>墓地に捨てる]]なければならない」という事になる。~
 こちらは、前半の1枚とは違い[[同名カード]]を混ぜる事で、狙った[[カード]]を確実に[[墓地へ送る]]事ができる。~
 [[墓地を肥やす]]事の主な使い道は[[《おろかな埋葬》]]、[[メリット]]や噛み合わせの良い[[カード]]は[[墓地アドバンテージ]]のページを参照。~
 また、[[《おろかな埋葬》]]にない使い方としては、これ単体で[[《裁きの龍》]]の[[召喚条件]]を満たしたり、[[《馬頭鬼》]]と[[蘇生]]したい[[アンデット族]]を[[セット]]で準備したりできる。~
 もちろん、[[《おろかな埋葬》]]と違い、[[手札]]は1枚補充されるので消費はない。~
 これを阻害するには、[[発動]]自体を[[無効]]にするか、[[チェーン]]して[[《マクロコスモス》]]を[[発動]]するしかない。

-基本的に[[墓地アドバンテージ]]を増やす方の目的が多用され、それを使った様々な戦法が古くから確立されてきた。~
[[墓地へ送られた]][[上級モンスター]]を[[蘇生]]させるのはもちろんの事、[[1ターンキル]]では[[《処刑人−マキュラ》]]を[[墓地]]へ送って[[罠カード]]を[[手札]]から[[発動]]させたり、[[《キラー・スネーク》]]を[[墓地]]へ送ってセルフ[[サルベージ]]したり、その後においては[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]等の[[召喚]][[コスト]]を積み上げつつ同時に[[サーチ]]する、[[エクゾディア]]パーツ全てを[[墓地]]に落として[[《エクゾディアとの契約》]]の[[発動条件]]を満たしたり、或いはそれらを[[《補充要員》]]と[[《死者転生》]]で[[回収>サルベージ]]する等、用法を挙げるとキリがない。~
いらない[[カード]]を5枚選んで[[デッキ圧縮]]はもちろん、とどめに使ったり、5枚とも欲しい[[カード]]を選ぶ等、使い方は様々だった。

-[[テキスト]]には「[[墓地へ捨てる>墓地に捨てる]]」とある。~
[[《カオスポッド》]]も同様の記述を持つが、当時[[捨てる>墓地に捨てる]]事と[[送る>墓地へ送る]]事の差異はあまりなかった為か、[[めくった>カードをめくる]]状態等、手元に並べて示す作業をすると「[[捨てる]]」表記になっていたのかもしれない。~
とはいえ、近年の再録後もこの表記のままだった為、「[[デッキ]]から[[墓地へ捨てる>墓地に捨てる]]」という概念自体は存在するようである。~
また、現時点で[[デッキ]]から[[墓地へ捨てられた]]事を[[発動条件]]とする[[カード]]は存在しない。~

-上記のように様々な戦術に使える為、[[01/01/15>禁止・制限カード/2001年1月15日]]で[[制限カード]]、[[04/03/01>禁止・制限カード/2004年3月1日]]で[[禁止カード]]に指定された。~
[[04/09/01>禁止・制限カード/2004年9月1日]]に[[制限復帰]]するも、[[THE LOST MILLENNIUM]]で登場した[[《メガロック・ドラゴン》]]・[[《ワイトキング》]]等の[[攻撃力]]をとんでもない数値にできてしまう為、[[05/03/01>禁止・制限カード/2005年3月1日]]にて再び[[禁止カード]]となる。~
たった1枚かつ[[モンスター]]限定でしか送れない[[下位互換]][[カード]]の[[《おろかな埋葬》]]すら[[制限カード]]である事から、いかに[[デッキ]]の[[カード]]をピンポイントで[[墓地へ送る]]事のできる[[カード]]が強力かが分かるだろう。~

-「苦渋」とは「苦くて渋い事」、転じて「物事がうまく進まず、苦しみ悩む事」という意味を持つ。~
下記の剛三郎の台詞及び[[イラスト]]から察すると、本来は「[[相手]]によってそのうち4枚が[[墓地]]に送られてしまう状況で、[[自分]]が[[デッキ]]の中の5枚を苦渋の末に選び出す」と言った意味合いであろう。~
しかし、実際は苦渋であるどころか、複数の[[カード]]による[[墓地アドバンテージ]]を獲得した上に[[手札]]を補充して[[ディスアドバンテージ]]も負わないという、「[[アドバンテージ]]の塊」である。~
その為、「使用された[[相手]]が5つの選択肢から苦渋の末に1つを選択する」という意味だと取った方がしっくりくる。~
それもこれも、「[[墓地]]」という、字面だけ見れば全ての終わりのような場所を再利用する[[カード]]が続々と登場してきた、現在のOCG[[環境]]の変遷を如実に表していると言える。

-原作・アニメにおいて―~
アニメオリジナル「乃亜編」における「海馬瀬人vs海馬剛三郎」戦で、剛三郎が使用。~
[[エクゾディアパーツ>封印されし]]5種類を選択し、海馬(及び視聴者)を驚愕させた。~
これによって一気に[[エクゾディアパーツ>封印されし]]を[[墓地]]に送り、[[《エクゾディア・ネクロス》]]を呼び出す布石を造り上げた。~
この時、彼は「企業家たるもの、常に選択を迫られている。それがたとえ苦渋を強いられる選択であろうとな」とかつて社長であった時の経験も踏まえ発言していたが、しっかりと[[墓地を肥やす]]為に使用していた。~
また、同じく乃亜編の「城之内vsビッグ3(大岡)」戦では大岡の[[手札]]に投入しているのが確認できる他、名前が酷似した《苦渋の決断》なる[[カード]]が登場していた。

--アニメGXでも「万丈目準vs万丈目長作」戦にて、準が使用。~
主に、[[《カオス・ネクロマンサー》]]の[[攻撃力]]アップの為に活躍した。~
この時、準はアカデミアの古井戸に捨てられていた弱小[[カード]]で[[デッキ]]を構築していたのだが、5枚の選んだ[[カード]]は[[《サクリファイス》]]・[[《キャッスル・ゲート》]]・[[《サンダー・クラッシュ》]]・[[《ものマネ幻想師》]]・[[《王立魔法図書館》]]。~
本当に、弱小[[カード]]が捨てられていた古井戸から拾ってきた[[カード]]なのかどうかは、疑問が残る。~
[[壁]][[モンスター]]に[[攻撃]]を妨害され続けてきた事もあり、長作は[[魔法カード]]の[[《サンダー・クラッシュ》]]を選択するのだが、これが後に裏目に出てしまう事になる。

**関連カード [#c69a063c]
-[[《苦渋の転生》]]

-[[《魔導雑貨商人》]]

-[[《おろかな埋葬》]]
-[[《スネーク・レイン》]]

-[[《岩投げアタック》]]
-[[《デステニー・デストロイ》]]
-[[《針虫の巣窟》]]

-[[《未来融合−フューチャー・フュージョン》]]
-[[《高等儀式術》]]

-[[《マジック・クロニクル》]]

**収録パック等 [#pbe6adad]
-[[Magic Ruler −魔法の支配者−]] MR-49
-[[DUELIST LEGACY Volume.1]] DL1-038
-[[BEGINNER'S EDITION 1]] BE1-JP033
-[[BEGINNER'S EDITION 1(第7期)]] BE01-JP029

//**FAQ [#t683b281]
//Q:~
//A:

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//記述する場合、事務局に質問した日付を(05/01/01)のような形式でA:の最後に追加してください。
//未発売カードに限り、『A:(発売をお待ちください)』とセットでコメントアウトに質問を残すことが可能です。
//ルールやカードの処理等についての質問は遊戯王エキスパートルールHPで調べるか、ルール質問BBSを利用してください。