《苦渋の選択/Painful Choice》 †
通常魔法(禁止カード)
自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。
相手はその中から1枚を選択する。
相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、
残りのカードを墓地へ捨てる。
Magic Ruler −魔法の支配者−で登場した通常魔法。
墓地肥やしとサーチを兼ねた効果を持つ。
恐ろしく強力なサーチカード。
通常魔法かつノーコストという使いやすさに反して、消費なくデッキからカードを交換する。
単純なデッキ圧縮にもなるが、メインとなるのは墓地に4枚のカードをサーチし、強力な墓地利用カードの発動を補佐する性質である。
サーチカードとしては不確定に思えるが、5枚の中に同名カードを含んでも良い為、相手による選択をかなり限定できる。
あらゆる種族・属性・レベル・ステータスを選択できる、サーチ範囲や使い勝手の良さでは右に出るものはない。
もっと言えば、後半の効果こそ活かしにくいが、魔法・罠カードまでもサーチ可能である。
近年では、《リチュアの儀水鏡》や《ジェムナイト・フュージョン》等、後半の効果すら活かす魔法・罠カードも存在する。
何よりも、このカードの真価は後半の墓地を肥やす性質にある。
テキストを言い換えれば「相手は5枚中4枚を選択して墓地に捨て?なければならない」という事になる。
こちらは、前半の1枚とは違い同名カードを混ぜる事で、狙ったカードを確実に墓地へ送る事ができる。
墓地を肥やす事の主な使い道は《おろかな埋葬》、メリットや噛み合わせの良いカードは墓地アドバンテージのページを参照。
また、《おろかな埋葬》にない使い方としては、これ単体で《裁きの龍》の召喚条件を満たしたり、《馬頭鬼》と蘇生したいアンデット族をセットで準備したりできる。
もちろん、《おろかな埋葬》と違い、手札は1枚補充されるので消費はない。
これを阻害するには、発動自体を無効にするか、チェーンして《マクロコスモス》を発動するしかない。
- テキストには「墓地へ捨てる?」とある。
《カオスポッド》も同様の記述を持つが、当時捨てる?事と送る事の差異はあまりなかった為か、めくった状態等、手元に並べて示す作業をすると「捨てる」表記になっていたのかもしれない。
とはいえ、近年の再録後もこの表記のままだった為、「デッキから墓地へ捨てる?」という概念自体は存在するようである。
- 「苦渋」とは「苦くて渋い事」、転じて「物事がうまく進まず、苦しみ悩む事」という意味を持つ。
下記の剛三郎の台詞及びイラストから察すると、本来は「相手によってそのうち4枚が墓地へ送られてしまう状況で、自分がデッキの中の5枚を苦渋の末に選び出す」と言った意味合いであろう。
しかし、実際は苦渋であるどころか、複数のカードによる墓地アドバンテージを獲得した上に手札を補充してディスアドバンテージも負わないという、「アドバンテージの塊」である。
その為、「使用された相手が5つの選択肢から苦渋の末に1つを選択する」という意味だと取った方がしっくりくる。
それもこれも、「墓地」という、字面だけ見れば全ての終わりのような場所を再利用するカードが続々と登場してきた、現在のOCG環境の変遷を如実に表していると言える。
- 原作・アニメにおいて―
アニメオリジナル「乃亜編」における「海馬瀬人vs海馬剛三郎」戦で、剛三郎が使用。
エクゾディアパーツ5種類を選択し、海馬(及び視聴者)を驚愕させた。
これによって一気にエクゾディアパーツを墓地に送り、《エクゾディア・ネクロス》を呼び出す布石を造り上げた。
この時、彼は「企業家たるもの、常に選択を迫られている。それがたとえ苦渋を強いられる選択であろうとな」とかつて社長であった時の経験も踏まえ発言していたが、しっかりと墓地を肥やす為に使用していた。
また、同じく乃亜編の「城之内vsビッグ3(大岡)」戦では大岡の手札に投入しているのが確認できる他、名前が酷似した《苦渋の決断》なるカードが登場していた。
関連カード †
収録パック等 †